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学長の願い
しおりを挟む國分学長は「曽木くんに話がある」と言い、かんたを呼んだ。
「かんたになんの用なの!」みずきは國分学長とかんたの間に割り込み警戒する様にそう言った。
すると國分学長は「すまないね、東雲くん。先に2人に謝っておくよ。この前は本当にすまなかった。」と言い、かんたとみずきに頭を下げた。
「どういうつもり...?」みずきは國分学長の予想外の行動に、唖然とした。
「曽木くんに話があってきんだよ。東雲くんも一緒に来てくれるかい?」と國分学長は以前とは違う穏やかな顔で行ってきた。
「分かりました。話を聞きます。」かんたと言った。
「なら、私も仕方ないから聞いてあげるわ」とかんたが良いならとみずきも話を聞く事にした。
れいらとほたると別れた後、2人は学長室に通された。
「で、話ってなんの事ですか?」かんたは國分学長にそう聞くと、1度深呼吸して、こう言った。
「曽木くんにはスレイヤー武道会への出場をしないで欲しい」
「なんでよ!?」みずきは國分学長の言った事が理解出来ずに声を荒らげた。
「東雲くん、理由を聞いてほしい。」と國分学長は理由を話し出した。
「曽木くんは以前あった、スレイヤー育成学校が月宮・グングニルというスレイヤーに襲われた事件があった、あの時、曽木くんは月宮・グングニルを撃退したと聞いた。これは物凄い功績だ。だが、こんなに強いスレイヤーが学生たちの大会に出ると恐らく全試合圧勝だろう。」そう言った。
それを聞いてみずきは「それのどこがダメなのよ!かんたは優勝しちゃダメって訳!?」とかんたがスレイヤー武道会に出てはいけないという事に納得していなかった。
それに対して國分学長は「別に曽木くんが優勝する事がいけないと言う訳では無い。問題なのは曽木くんが戦う対戦相手だ。知っていると思うが、スレイヤー武道会には他のスレイヤー育成学校の生徒も参加する。」そう、かんたやみずきが通っているスレイヤー育成学校は正式名称は第1スレイヤー育成学校と言う名前だ。
スレイヤー武道会には他にも第2スレイヤー育成学校と第3スレイヤー育成学校の学生スレイヤー達も参加するのだ。
「その第2と第3の生徒達はまだ曽木くんの事を知らない人達がほとんどだ。その学生スレイヤー達が曽木くんと戦った場合、圧倒的な実力差にスレイヤーになる事を諦める。という事になる可能性があるんだ」と、ちゃんとした理由をみずきに言った。
「そんな事言われても、」國分学長の言っている事は分かる。
確かにただでさえ減って来ているスレイヤー。国や学校からしたら1人でも多くスレイヤーにしたいはずだ。そんな状況下でスレイヤーになる事を諦める可能性がある様なことを学長としてOKは出せない。みずきも分かっているのだ。
「じゃあかんたはどうなのよ」だが本人の意見も大切だ。
みずきはかんたにどう思っているのかを聞いた。
「俺は学長がそう言うのなら仕方ないと思う。」と言った。
それを聞き学長は「すまないね、曽木くん。君には本当に悪い事をした、すまなかったね」とかんたに深く頭を下げ謝った。
そんな國分学長の態度を見てみずきは「前までかんたに散々言っていた癖にどういう風の吹き回しよ」と言った。
それを聞き國分学長は「私があの様な態度を取った理由は」
そう言い、國分学長はなぜあんなにかんたに悪い態度を取ったのかを語り始めた。
「私は昔からこの第2スレイヤー育成学校で学長をしているのだが、昔は今とは違って、スレイヤー育成学校に入るための条件がなかったんだ。だから強い人間も弱い人間もみんながみんな同じスレイヤー育成学校でスレイヤーを目指した。しかし、そうすると、弱い人間はスレイヤーになれずに脱落しはじめるんだ、私はそんな人間を山ほど見てきた。そしてみんな口を揃えてこう言うんだ。スレイヤーなんて目指さなければ良かったと、希望なんて持つんじゃなかったと。その時私はこう思った。もう誰もこんな思いをして欲しくないと、だから私は弱いスレイヤーには厳しく言い、強引にでも夢を断ち切ってきた。みんな私を恨んだだろう、でもそれであんな思いをしないのなら私はそれで良いんだ。」と、國分学長は自分なりの正義を話した。
そこまで聞くとみずきはもう國分学長にでかい態度は取れなかった。
「本当にすまなかったね、前のことも今回のことも。」國分学長は最後にもう1度深く謝った。
「本当に良かったの?」2人が学長室を出た後、みずきはかんたにそう聞いた。
「ああ、良いんだ。元からこの力は世界を平和にする為に使おうと思っていたからな」かんたはそう言った。
「だからみずきは俺の分まで頑張ってくれよな!」かんたはそうみずきにエールを送った。
「ええ!当たり前よ!私が学生スレイヤーの頂点に立って見せるわ!」みずきはかんたのエールに応える様にそう言った。
これから始まるのだ。学生スレイヤーの頂点を決める戦いが。
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