異世界探訪記

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百二十六日目。街道沿いのキャンプ地にて

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百二十六日目。
 北へ進んでいた街道は緩やかにだが東に進路を変えているようだ。
 このあたりは花畑のような気の利いた物はなにもなく、初夏の陽気の中辺りは緑が青々と茂り、もう間もなく盛夏と言う事もあって太陽が憎々しい。

 そんな中で思い至ったのが外套に魔法陣を刻むと言う事。
 まずは簡単にと言う事で紙に魔法陣を描き、動作を確認してから紙の端四カ所を縫い止めてみた。

 寒かった。

 出力を絞ったつもりだったがつもりになっていただけだった。魔法陣をよく見てみると、三分で一消費となっていてこりゃ当たり前だとなった。三十分で一消費にするつもりだった。
 横で見ていたギルビットさんも、いつの間にか俺と同様の魔法陣を作っていたが寒かったようだ。ギルビットさんの魔法陣を見せてもらったら三十分で一消費と正確に書かれていたので当初の見積もりでも甘かったようだ。

 初めから快適に近い魔法陣を作り上げたのはメヌエットさん。設定時間は一刻だった。つまり二時間。
 それでも肌寒い程度の冷却効果だったので、それは盛夏用に取って置き、一刻と四半刻、一刻と半刻、二刻と量産した。
 昼休憩の時は日記を書いているこの板の裏を使って書いたが移動中は表裏両方から風を吹かせて固定し、好きな角度で俺との距離を固定すると歩いていても振動で文字が崩れない。と言うか、風がちょっと強いのか手首のみ自由にして腕は固定されてた。思わぬ副次効果だと思う。
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