RISING 〜夜明けの唄〜

Takaya

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第二編第三章 護る為の決意

革命軍幹部ヴィスタ・リスボーン

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「な、何だ?」


「うわ、何か派手っ!」


「確か、此の人って…」



屋敷の屋根から飛び降りて来た其の男は
シャーレとポアラの前に軽々と降り立つ。

原色に近い黄色のマッシュヘアに
シンメトリーに両目の目尻にあしらわれた
三つ星のタトゥーに鼻の高さが特徴。

腰には派手な星柄のベルトを巻いており
其の服装には見覚えが三人にはあった。

其の英語混じりの派手な男は振り返り
指三本を口元に当ててポーズを取る。



「ミーの名前はヴィスタ。ヴィスタ・リスボーン…遅れてソーリー。バット…もう大丈夫さ!」


「反乱軍と激突したと聞きましたが、無事でしたか、ヴィスタ殿」



レザノフの言葉を聞いてまた背を向けた
ヴィスタは片手を大きく開くともう片方の
手に携えていた錫杖を回転させる。



「さあ、積もるトークもあるんでね。一気に行かせて貰うよ?イッツアショウターイムッ!!!」



回転させた錫杖を起点に放たれた葉の
大群が宙を旋回して敵陣を一斉に襲う。



「いきなり出てきて何だ、何なんだこりゃあ!!!」



オルゼイトファミリーのボス、グリッジも
なす術なく其の葉の大群に襲われて行く。

正に、一瞬。

緩り緩りと回転が止まって行く錫杖の
動きに合わせて鮮やかな黄色の葉が
消えて行き、其処には倒れ込んだ
オルゼイトファミリー五十人の姿があった。



「此れにてフィニッシュ。もうユー達とは会うことも無いだろうね。グッバイ、エネミーズ」


「す、すげぇ…」



ヴィスタの放った“樹木のギフト”の
圧倒的な空いた口の塞がらない三人。

其処に安全を確認したシェリーが顔を出す。



「ヴィスタ様っ!」


「ワオ!シェリーちゃん!ご無事で良かった…」



レザノフの横に立ったシェリーを見た
ヴィスタは二人の横を颯爽と掛けて行くと
満面の笑みでシェリーの元へ向かう。

だが、そのままの勢いでスライディングを
決めてシェリーとレザノフの足元で
綺麗な土下座を決め込む。



「本当、本当にソーリー!!ミーが任されて居たのに来るのがこんなに遅くなって」


「はわわわっ!顔を上げて下さい!ヴィスタ様」


「イフ、イフだけどユー達の身に何かあったらミーは…!」



顔を上げたヴィスタの目元から大粒の
涙が滝の様に流れ出していた。



「言動も見た目も派手なんだけど…」


「ええ。行動すらも派手な方なのだな…」



呆気に取られていたポアラとシャーレは
山の様に重なったオルゼイトファミリーの
群勢を見て、まだ驚きを隠せて居なかった。



「ヴィスタ殿はお怪我は無いのですね。アドラスとやり合ったと聞きましたが…」


「それがトラップ。ただの足止めだったんです、ミー達の動きが読まれて居たかの様に」



レザノフに促されて、ヴィスタは
身体を起こして立ち上がり言葉を発した。
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