RISING 〜夜明けの唄〜

Takaya

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第六編第一章 一輪の花を巡って

堕ちて行く希望

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「…此のチカラは…。ロードなのか…?」



ロードとバディットのぶつかり合いの中で
生じた大気を揺らす程のギフトの衝撃。

其れに因って吹き飛ばされたバディットは
何とか特性の硬化を持って衝撃を受け流す。

近くで其れを見ていたシャーレは冷や汗を
流しながら其の攻撃の威力を緩り緩りと脳で
理解しようとロードを見つめていた。



「…バディットの兄貴…ご無事で?」


「…ああ…。あんの赤坊主…どんどんチカラが増して行ってやがる…」



倒れ込んだバディットに駆け寄ったベニーが
上半身を持ち上げて岩場に座らせながら其の
攻撃力の脅威を語るバディットを見遣る。

ロードは多少息を切らしながら自身の攻撃が
いつも以上に上限が跳ねている事を頭と身体
で段々と理解をしつつあった。

本来なら成長を感じ、飛び跳ねるぐらいを
したい所なのだろうがロードは今一番大切な
事を忘れるワケも無く、振り返る。



「…花は貰ってく…!」



ロードはバディット達に背を向けて崖先に
咲くアユターレの花を求めて駆けて行く。

だが、其の瞬間だった。

先程の衝撃の伝播に因って岩盤が異変が生じ
て居た事でアユターレの花が咲く崖先の一帯
が無情にもロードの目の前で崩れ落ちた。



「…なッ…!?」


「…そんな…ッ」



其の光景に慌てたシャーレはロードの真横に
立つと既に花の行き先が見えなくなった崖先
の底を見つめる様に両膝を付いた。



「クソッ…アレが手に入らなきゃ…ポアラがッ…」



近くに転がって居た石ころを八つ当たりを
する様に蹴飛ばしたロードの横でシャーレは
呆然と膝から崩れ落ちていた。



「……急がねば…」


「…ッ!待てッ、シャーレ。流石に自殺行為だそれはッ!!」


「放せ、ロード。あの花は必要なんだ…採りに行かなくてはいけないんだ…!」



崖下に飛び込もうとするシャーレを何とか食
い止めようとするロードに身体を抑えられるもシャーレは飛び込む事すら厭わないという
形相で崖下へと向かう事を止めない。



「頭に血が昇りすぎだッ…ニャロウが。次を早く探しに行くぞッ…なあ?…ポアラが待ってる…!」


「…ぐっ…!」



何とか足を止めたシャーレだったが焦りと
怒り、様々な感情で頭の中が壊れてしまい
そうにもなっている様だ。

全てはポアラを救う為。

シャーレは普段の冷静さをやはり、完全に
失ってしまっている様であった。



「なあ…頼むよ。俺等にはあの花が必要なんだ…今は急いで探す事しか出来ねぇ…。見逃してくれ…もうアンタ等とやりあってる時間はねぇんだ…」


「…赤坊主…オメェ…?」


ロードの言葉にバディットとベニーは目を
丸くして顔を見合わせると何やら事情有り。

そんな風にロードの言葉から真意を読み解く
と口を開いて質問を投げ掛けた。
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