RISING 〜夜明けの唄〜

Takaya

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第十篇第四章 反乱と革命のフェローチェ

赤旗を掲げた裏切りの帝国兵

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レアドキルナの戦いが最終盤へと進み行く中
ノアとゼロが激突した高台の真逆の麓で別の
戦いが巻き起ころうとしていた。

既に黄金の刀身を持つ双剣に手を掛けた漆黒
の団服に身を包む金髪の男の前には純白の衣
を纏う橙色の髪の男が佇む。

護国師団反乱軍総長エルヴィス・ハワードに
相対するは独立師団革命軍幹部として立った
ロイ・バーナードであった。

そして、エルヴィスの口から眼前のロイが
歩んで来た道の一端が伝えられる。



「ロイ・バーナード…。裏切りの元帝国軍准将か…テメェは帝国軍に鞍替えして何を成し遂げるつもりだ?」


「俺は…今も昔も変わらず此の国を護り正義を貫く為に抗うだけだ…袖を通した衣が変わっただけの事さ…!」


「此の国を護るか…だが、テメェが信じて来た政府が打ち出した鎖国政策も此の国を護る為のモノだ。其れと逆行してんのは流石に気付いてるよな?」


「当然。其れでも尚、俺が貫くべき正義はノアの掲げる開国の意志に準ずると知った…変わるモノと変わらないモノがある様に不変だけが此の国を護る事とは思えねぇからよ…」



ロイはニヤリと笑みを浮かべると特徴的な
八重歯がエルヴィスの視界に映るが表情とは
裏腹にロイからはとてつもない覚悟を感じる
事が出来、エルヴィスは気を引き締める。



「自身の想いを貫くには犠牲は付きものだ…俺は“愛する人”も世話になってきた上司達も裏切り此処に立ってる…後戻りは出来ない。だから抗う…己の天命に賭けてよ…!」



ロイの言葉にエルヴィスは静かに息を吐いて
自身の想いを言葉に込めて紡ぐ。



「今回は俺からノアに此の戦いを持ち掛けた。決着を付けようとな…志が異なる二つの軍の戦い…俺等、反乱軍は全員が揃って此の戦いを“戦争”だと呼んだ…テメェ等はどうだ?」


「……?ノアも此の戦いの位置付けは高い…覚悟を持って此の戦争に臨むと言ってたぜ?」


「何故、俺等は志を違えても“征伐”では無く“戦争”と此の戦いを呼称するか解るか?」



エルヴィスが語る“戦争”と“征伐”という言葉
の違いにほんの少し首を傾げたロイも真意を
自ら読み解きハッとさせられる。



「……成る程な…互いの正義を認め合った結果なワケか…」


「ああ、そうだ。憎しみや苦しみ、其れが原動力となって志を決めた者も勿論いる。其れは俺等んトコもテメェ等んトコもだ…だが今回、テメェ等革命軍との決着を付ける理由は其処にはねぇ…俺は…ノアを…革命軍を…認めるからこそ超えて行くッ!!」



ノアの身体が黄金の稲妻を纏い圧倒的とも
言える存在感をロイの眼前で示す。

ロイは其の姿に息を呑んだ。

此れ程迄に覚悟を示す男の姿をロイは不思議
と過去に見た事があったからだ。

其の記憶の中の銀髪の男と眼前のエルヴィス
の姿をロイは重ねていた。
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