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第十五篇第二章 夜明けを導く者達
暴君たる所以
しおりを挟む「其処に立ち塞がるのがケーニッヒ王家に代わり此の国を統治しようと立ち上がった宰相ガズナ・ペティットだ……」
ディルは続いてガズナの話を始めた。
彼は“暴君”と呼ばれながらも其の過剰な迄の
正義の炎を燃やして此の国を生き返らせると
豪語しているのだそうだ。
所謂、“プレジア浄化計画”。
だが、其の裏には彼が暴君と呼ばれる所以が
幾重にも折り重なっているという。
ガズナはストラーダの空白の十年に存在した
罪の存在を何処かで知り当てた。
其処から根回しが始まり此処数年の王家にて
ストラーダ国王の権力はハリボテへと変化を
遂げたという噂すら広まっていたのだ。
其処からガズナは軍備拡張と其の整備を徹底
して進めて来たのだが此の裏には最悪の話が
転がっていた事をガルフ達は知っている。
「しゃらくせぇが奴は……己の言いなりにならない古参幹部達に刺客を送っていた…更には根も葉も無い話で其奴等の信頼を地に堕としあたかも更迭の理由や解雇の理由が在るかの様に創り上げて来やがった……」
そう、ガズナは過激派なのだ。
手段を問わずに此の国の軍備拡張と戦力補充
其れを新たな時代の幕開けに向けて黒い噂を
物ともせずに進めて来ていた。
だからこそ、ストラーダ国王の罪は重い。
其の理解をした上でガズナという男の好きに
させてしまっては民が苦しむ程の帝国主義を
かざし始めるのは明白だった。
此の国に未だ蔓延る時代遅れの政策。
其れは国民達の身分に生まれながらの時点で
格を与えてしまっている事だろう。
国民に自由等、無い。
其の思想から生まれて来るのはどんな時代に
於いても“反乱分子”なのだ。
其れが此の時代では護国師団反乱軍の台頭と
独立師団革命軍の動きを後押ししたのだ。
抑えつけられれば付けられる程に人の御心と
言うモノは自由を求め始める。
ガズナは其の台頭をも総てチカラで捩じ伏せ
に掛かる為の軍備拡張を進めて来た。
「フフフ…政府が勝てば更なる身分格差が生まれ列強国達から時代遅れの後進国と呼ばれる未来が必ず訪れる……だが国王側が勝とうとも其の後は後処理に追われる日々…お前達の其の策が何方に転ぶかで此の戦いに勝者は生まれない事となるな…」
ディルの口振りにストラーダと六撰将達の手
で描き上げられて来た策という絵がどれ程の
壮大なモノかが読み取れて来た。
「ストラーダ様も俺等も其の覚悟は出来てるってぇの……其の罪を背追い込む事へのな」
「ええ、ですが……其の為にはガズナという男の暴走を食い止めなくてはなりません」
「フフフ……ガズナの軍備整理への本気度は本物だ。此処からはどの様にして其のガズナへと辿り着くかが肝となるだろう」
六撰将と死蜘蛛狂天達の話に置いてけぼりの
ロード達は此の話の進む先に疑問を覚える。
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