RISING 〜夜明けの唄〜

Takaya

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最終篇第二章 “薔薇に潜む金獅子のルーツ”

授かりし生命

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レイナの母、アイリーン・ハワードは此の時
旦那と、とある事情にて別れ五大貴族の一つ
スターハート家にてメイドとして迎えられて
働き始める事となった。

そんな中、アイリーンは五大貴族という尊大
な家柄での職務にて想像とは違う環境に驚き
を隠せては居なかった。

想像していたのは絵に描いた様な厳格な言葉
や立ち振る舞いを求められるという環境では
あったが、そんな事は全く無い。

明るく暖かく迎えられたアイリーンは何処か
ホッとした表情で愛娘、レイナ共々、何一つ
不自由の無い生活を送っていた。

そして、其処から時が流れる事、三年。

離れ離れの夫婦への配慮からかスターハート
現当主の夫人にしてララの母からアイリーン
は休暇を頂く事となった。

アイリーンは其処迄の配慮をくれた夫人への
感謝を言葉にしつつ、涙を流して喜んだ。

其の配慮に、甘えて一週間程の休暇を取って
レイナ共々、家族水入らずの時間を過ごして
戻ってから数ヶ月後の出来事だった。



何と、アイリーンに妊娠が発覚したのだ。



スターハート家の夫人は其の事を知った後も
とても穏やかにアイリーンと接した。

そして、今の段階ではアイリーンと旦那との
間には共に居られない理由が在る事も汲んだ
上でスターハート家の当主に直談判をしての
説得に当たってくれたのだ。

其の説得の内容は、出産をスターハート家で
執り行う事と、其の後、アイリーンの身体が
安定する迄は、仕事の休暇を与えるという旨
の説得だったそうだ。

ララの母の直談判も実り、アイリーンはお腹
の子供を産む為の費用も世話も、其の事後の
仕事の事まで当主は呑んでくれたという。

アイリーンは、こんなに有り難いお話は無い
とスターハート家への感謝が止まらない。

そんな中、まるで姉妹の様に育ったレイナと
ララは新たな家族の誕生に胸を躍らせた。



そして、其の時が遂に、訪れるのだった。



スターハート家のとある部屋から元気に泣く
子供の声が響き渡ったのだ。

其れも、朝方。

朝日と共に生まれ出でた男の子の誕生にララ
とレイナも慌てて飛び起き笑顔を見せる。



「わぁ!!ちっちゃいよっ!」


「かわいいっ!!お母さん、やったねっ!」



産声を上げた其の赤子を覗く様に頬を赤らめ
笑顔を浮かべるララとレイナ。

妊娠発覚から約、八ヶ月後。

既に年は一つ開けて、ララとレイナの年齢も
七つへと成長を遂げていた。



「レイナちゃんっ、良かったね。弟ができたんだ、おねえちゃんだね!」


「えへへ、ララちゃんもあの子のおねえちゃんみたいなもんだよっ!いっしょにかわいがってねっ!」



そんな会話をしながら声を弾ませ、笑顔をも
弾けさせるララとレイナを爽やかな風が吹き
彩る様に、包み込んで行く。

ララの言葉。

“生まれた時から知っている”

其の意味を、今、思い知る事となった。
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