RISING 〜夜明けの唄〜

Takaya

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最終篇第七章 “夜明けの唄”

故郷バルモアへの想い

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ほんの少しの落ち着きを取り戻した天空天守
の上でロード達は、和やかに会話を続ける。



「てか、めちゃくちゃ泣いてやがったじゃねぇかよ、父さん」


「コンニャロ…ガキのくせに生言いやがって…アレで泣かねぇのは人として終わってんぜ」


「ししし…まあそうかもな……って、我慢した俺は人として終わってるっつーのか!?ニャロウがァ!!」


「ふふっ…本当似てるわね…流石親子だわ…にしても良く似てる…性格だけじゃなく顔も…出逢った頃のストゥ、そっくり」


「そんなに似ていらっしゃいますか?ストラーダ様の若い頃とロード様は」



サーラはストラーダとロードの子供の喧嘩を
眺めながら隣に招き寄せたシェリーと笑みを
浮かべながらそんな会話をし始めた。



「んー……でも、ちょっとだけロードの方がカッコいいかもね」


「うしッ!!」


「マジかよ…そりゃちょっとねぇんじゃねぇか?サーラぁ…」



そんな言葉を言い放ったサーラの前でロード
はグッとガッツポーズをするとストラーダは
肩を落として口を大きく開いていた。



「でもほとんど似てるとなるとロード様は将来、ストラーダ様の様に…なるんですね」


「姫様のお眼鏡に敵うかしら?」


「……ふぇ、はわわわわっ…さ、サーラ様っ、何をいきなり…」


「やめろっての、母さんッ!!」


「オイオイ、恥ずかしがんな。思春期だねぇ…ロード」


「ニャロウッ!!少し黙っとけッ!!」



和気藹々とした雰囲気の中で、サーラは胸に
手を当てながらシェリーに目を向ける。



「姫様…運命は必然だと思っています。プレジアに残してしまった我が子のロードの隣に私がお世話になってきたバルモア王妃ローラ様の子が居てくれました…其の話をローラ様から聞いた時に…とても驚きとても安心したのを覚えています…姫様…本当に……ロードの側に居てくれてありがとうございましたっ!!」


「い、いえいえっ!そんな……助けられていたのは私の方です…ロード様がいなかったら私……こんな所までは辿り着けなかったかと思います…」



シェリーとサーラが目を合わせる。

そして、力強い表情で頷き合い、二人は言葉
を交わして誓いを確かめ合う。



「プレジアは再興の時を迎えました。私達の母国バルモアは此れから…ですね」


「はいっ!!バルモアを立て直す為にはプレジアというかつての同盟国は必要不可欠でした……そしてそれは成りました。私達にとってはここからが本番ですねっ!」



バルモア王女シェリーはノスタルジア王家の
侍女という肩書きを持つサーラと其の誓いを
確かめ合う様に話す。



「……バルモアも大変なんだな」


「バカ、プレジアだってこっからだ。戦争で失ったモノは大きいからよ…」



他人事では無いと話す、ストラーダの表情に
ロードは目を向けた後で空を見上げた。
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