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壱章 転校生の少女

第壱話 転校生の少女の事情

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「大人の事情によって、子ども達は傷つき、減っていく。
そんな、か弱き大人の事情に、私は従わない!」

転校生の少女はそう言うと、僕の背中を押した。
僕の目の前には、【か弱き大人の事情】の当事者たる
か弱き大人たちが、立ち塞がっていた。

「か弱き・・・」と言っても、大人は大人、力の差は歴然なのに・・・
「僕に戦えと?」

転校生の少女は再び、僕の背中を押した。
逃げたい・・・・でも、逃げたら多分、嫌われる。

だから僕は、か弱き大人たちを睨み付けた。

その後は大変だっだけど、結果、僕は転校生の少女に認められた。
僕に取ってそれは、世界を敵にしたって、手に入れるべき物だったんだ。


    
つづく
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