220 / 263
11章 ファンファーレが鳴る中
16話 こちら144機動艦隊、入港を希望する!
しおりを挟む機械猫の準惑星に向かっている艦隊とは別に、人類の宇宙船へ向けた先遣隊が確認できた。
「やはりな、せめて機動艦隊の本体だけでも・・・」
機械ネズミは、人類を守ってやれず、追い出してしまった後ろめたさから、少しでも時間稼ぎをと思ったのだが、宇宙機動艦隊が目の前に現れると、ビビってしまった。
あゆみとバイカルが一緒に居てくれれば、気は紛れたはずだ。
機械猫の準惑星を、宇宙機動艦隊が緩やかに包囲し始めた。
「緩やかに・・・」
機械ネズミは呟いた。
緩やかにと言う事は、宇宙機動艦隊の人類への接触が、まだ強行的ではない事を示しているのか、この古代遺跡の準惑星に対する配慮なのかは不明だ。
「しかし、たった一隻の宇宙船に宇宙機動艦隊がお出ましとは」
『こちら144機動艦隊、入港を希望する!』
管制室に兵士らしい声が響いた。
その通信が届いたのは、すでに8回をカウントしている。
未だ、宇宙港のゲートは閉じたままだ。
有機生命体だったら、冷や汗が流れまくるだろう。
とりあえず機械ネズミは、ゲートを閉じたままの言い訳を考えた。
あゆみとバイカルなら、それなりの気の利いた真実めいた嘘を思いつくはずだが、生真面目な機械ネズミに、そんなスキルはなかった。
『こちら144機動艦隊、入港を希望する!』
9回目の通信が入った。次は10回目。
宇宙機動艦隊の艦隊司令官は、人類よりだとしても、艦隊司令として限界だろう。
「もう良いだろう。ネズミなの頑張ったよね、俺」
機械ネズミは呟くと。
「こちら管制室、貴艦の入港を許可する」
『迅速な入港許可に感謝する』
将校を思わせる硬い声がした。
「迅速な・・・」
宇宙港ゲートへ、宇宙巡洋艦がゆっくりと入港した。
機械ネズミはその様子をじっと眺めた。
入港すると宇宙巡洋艦から、将校たちが降りてきた。
入港に合わせて各所で、シュガーコートが安っぽい動きで、作業に当たっていた。
精鋭と思われる将校たちは、その安っぽい動きに「やれやれ」って表情だ。
「成功だ」
さらに司令官タイプ役のシュガーコートが、管制室に入ってきた。
安っぽさ全開だ!
「問題ない」
機械ネズミは、管制司令官の席を、司令官タイプのシュガーコートに譲り、自分はまるでペットの玩具のような椅子に座った。
「完璧だ!」
そして、
「ちゅう、ちゅう」
と鳴いて見た。
「完璧だ!」
さらにシュガーコートによる楽団が、準備を始めていた。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる