深層魔導少女レンネ ~封印された怪物と、魔法少女になれない私~

Gno00

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case13_再試験前なのに、慌ただしいです(別視点あり)

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「わぁ~…!!」

指定日である土曜日の昼。私はと呼ばれる都市の一部である大きながら駅から出て来て、そこから見えて来る光景に感動を覚えます。

小さな雲が少々浮かぶ青い空に届きそうなくらい、天高く聳えるビルの数々。
スーツ姿だったり、私服のような姿だったりと色んな服装で、色んな目的を持つ人々や車両が行き交う大通り。

私が普段目にしているものとは掛け離れた光景が、そこに広がっていました。

大荷物ではありませんが、手提げバッグを両手に持って目を輝かせる少女は、他人から見てさぞかし滑稽に見えたでしょう。
ですが、私は此処に来たのは初めてなので。
このようなリアクションは当然と言えるでしょう。



……えっ? 交通費はどうしたのかって?
アルバイトの出来る年齢じゃ無い私ですが、お金も私名義の口座もあります。
ひとつきの始まりに仕送りとして、私の口座に振り込まれるんですよね……50万円程。

私個人が有するお金の話は、まず、私の身の上話から始まります。

小学3年生の秋頃――つまり5年程前から前の自宅ごと両親が行方不明となり、その時から、都市部の離れで仕方なく一人暮らしをしています。
何故、家が無くなってマンション生活になったのかと言うと、途方に暮れていた私を今の家の大家さんが見つけ、友人からの頼みという事で一つの部屋を貸して貰い、住まわせて頂く事になったからです。

また、大家さんから私名義の口座の通帳とキャッシュカードを渡されました。
仕送りの存在自体は、一人暮らしに少し慣れて落ち着いた時に気付きました。

多分、仕送りをしているのは大家さんの言う友人の方なのでしょうね。

おかげで中学校で使う勉強道具や必要品の数々、最新型のスマートフォンが買えたりしたのですが、それらと生活必需品や消耗品を買う以外の用途で使った事はあまりありません。後が怖くなるので。

生活を続けていく以上、前述以外の各種生活費用や学費、税金の類いも当然掛かってきます。
小学生の頃から、それらを要求されてどうすれば良いか分からず困ったりしましたが、そんなある日に大家さんが尋ねてきて、渡して欲しいと頼まれたので、大家さんが精査した上で私が受け取った払込用紙や書類を全部渡しました。
それから、再度尋ねてきた大家さんが私にある手紙を渡し、それ以来払込用紙や関連する書類は私の自宅に一切来なくなりました。

大家さんから貰った手紙には「余計な事は心配するな。今は健やかに学業に励んで欲しい」と書いてありました。
恐らく、大家さんでは無く私に仕送りをするご友人が書いたのでしょう。
助かりますが、分からない事だらけで不安になるので、せめて理由を書いて欲しかったのですが……。

…とまあ、長話になってしまいましたが、私は今使わなかった為に貯まりに貯まった貯金のごく一部を崩して交通費に割り当てたという訳です。
これでもまだ2000万円程口座に残っていますが…今は使う理由も無いのでそのままにします。



さて、私が都市部に来た理由はと言うと、前にお知らせが届いた再試験を受ける為です。
会場は最初の試験を受けた時とは別の場所が指定され、その会場が現在地から西に向かった先にあります。

それにしても、私一人だけ再試験というのは不思議ですね。他の受験者は皆合格したのでしょうか?

変な話ではありますが、もし行くのを拒んで後で問題になってしまったら大変なので、向かうことにします。
予想より早く都市に到着してしまったので、まだまだ時間に余裕があります。
少し、散策しても怒られませんよね?



「――スペシャルデラックスパフェ、お持ちしました~!」
「わぁ~…!」

と言う訳で、歩いている時に見つけた、ある程度他のお客さんも居るお洒落なカフェで休憩がてら都市のスイーツを堪能します。

注文したのは、店員さんが両手で持つトレイで運んできた各種フルーツやプリン、生クリーム等の盛り付けの豪華で巨大なパフェ。
容器に収まったバニラとチョコのストライプを描くアイスが少し溶け始めていますが、それが尚更食欲を唆ります。
すると、ネルベノンがパフェを見てか、小さく呻きます。こんな時に止めて下さいよ。

『コ、コれを食うのカ…? コのカロリーの暴力みたいな物ヲ……?』

当たり前ですよ。その為に注文したんですから。あれこれ文句を言おうとするネルベノンを無視して、私は付いてきた大きなスプーンで早速食べ始めます。
てっぺんのチョコスプレーの付いた生クリームを少し掬って、まずは一口。

「美味し~い♪」

何でしょう、生クリームも拘りの素材を使用しているのでしょうか。
口の中で優しくまろやかな味が広がっていきます。チョコスプレーも良い相性をしていて、クリームの味を引き立たせていきます。
思わず笑みがこぼれてしまう程、私好みの素敵な味ですね。

こんなに美味しい物、時間を掛けて食べるのは逆に失礼な気がします。
スプーンで再度掬ってもう一口。掬ってはもう一口。それを繰り返すと食べ始めてから一分が経過した頃に、パフェ全体の約3割が目の前から消えました。

「何だよあの食いっぷり……」
「やべぇよあの女の子…何歳なんだ……!?」
「でも幸せそうに食べてて…可愛い♪」

何やら注目を集めている幸せそうに、驚きの食べっぷりをする可愛い女の子が居るらしく、他の客の人がざわつき始めてますが、誰の事を言っているのでしょうか。
まあ、そんな事より、目の前のパフェに注目しましょう。

蜜柑やメロン、林檎等定番を押さえたフルーツ類の、主張の控えめな酸味もウエハース等のお菓子やホイップクリーム、バニラアイスと相性抜群ですね。
美味しすぎてスプーンを動かす手がますます速くなっていきます。
パフェも残すところ約3割。後は容器に収まったストライプのアイスだけですね。

「まだ6分しか経って無いよな…?」
「あんなハイペースで食べられるボリュームなのかよ…」
「ああ、あんな上品に食べるなんて、素敵♪    何処の子なのかしら…」

何やら大食いで、尚且つ上品な食べっぷりをしている人が居るようですね。さっきの女の子でしょうか。
私も見てみたいですが…アイスが溶け切ってしまうので後回し。

…やはり私の目に狂いはありませんでした。一口味わっただけでも分かる、最後に相応しい上品な口溶けと甘さ。
ここまでを、しかと味わうのも大事なのですが、このアイス達をなるべく溶かさずして、ここまで食べ進めるのも重要なのでしょう。
敬服致しました。――これが都市部のスイーツなのですね。

「ふう……」

一仕事終えたように、私はスプーンを静かに置いて、背もたれに寄りかかって一息吐きます。
空になった容器が、日光に照らされて一層輝いて見えています。

「10分かからず完食したぞ……」
「俺達には到底無理な早業だな……」
「感動したわ。生きる芸術ってああいうのを言うのね♪」

むっ、早食いの女の子も食べ終わってしまいましたか。出来れば私も見たかったのに。
…まあ、良いです。少しだけお腹が重くなりましたが、体を動かすのに支障は出ません。

い切りやがっタ…アんだけの量ヲ……ソれで少しだけ腹が重くなっただト……? ドんな体質してやがル………』

むぅ、失礼な。私を何だと思っているのですか。
どうせネルベノンの声は私以外には聞こえていないので、不機嫌を表情に出さずして私はお会計に向かいます。
その途中で店員さんの驚く顔が一瞬だけ見えたのは、気のせいですよね……多分。



カフェを後にしても、まだ時間に余裕があるので次は何処へ行こうかと散策を再開します。
そんな中、歩行者用の信号が青になるのを待っていると、頭上を通り過ぎる複数の影が見えました。
烏とか鳩の類いでしょうか、と思って顔を上げた矢先、私は見えた姿にぎょっとしました。

あれはどう見ても鳥ではありませんよね。エイです。空を縦横無尽に飛び回る漆黒のエイが居ます。
編隊を組んで飛ぶ、四体の巨大なエイが。

『『ヤつら』と同じ魔力反応がすル……ドうすル? タいくう戦は不利だが戦うカ?』

そう言えば地上戦ばかりで、空中戦はやった事ありませんでしたね。
流石に都市なら常駐している魔導士ぐらい居るでしょうし……私が出る必要も無いのでは。

とか思っていたら来ましたね。箒に乗った、黒い外套の魔導士が複数人。
彼らも空中で陣形を組んで、エイに魔法を次々と飛ばして対抗していきます。
ですが、大したダメージを与えられず、エイは魔法の餌食にこそなりますが、まるで効いていません。

エイ達は狙いを箒で飛び回る魔導士に定め、それぞれが突っ込んでいきます。豹のそれとは比べ物にならない程高速で。
避ける術も防ぐ術も無く、魔導士軍団の内直撃を受けた3人が箒ごと落ちてきて、都市の地面や建物の上、ガラス張りの壁などあちこちに叩きつけられます。

「に、逃げたまえ……早く………」

私の近くにもぼろぼろにされた魔導士が一人落ちてくると、うつ伏せの体勢で残った力を振り絞り逃げるよう促します。

当然、都市は大パニック。逃げ惑う人混みの中、直撃を受けて倒れた魔導士も、私も微動だにしません。
正式な魔導士が簡単にやられるのを見て、思いました。最近の『歪曲獣』、手強すぎでは?

豹型と蜘蛛型を相手にしましたがよく無傷で倒せましたね、私。
増援を待っている間に都市が滅茶苦茶にされそうなので、加勢するしか無いようですね。
多分、他の魔導士に見つかったら不味い事になるとは思いますが。

「ネルベノン…少しばかり私のワガママに付き合って下さい」
『マア、ニがを苦手のままにする訳にもいかないからナ。ジっせん形式の勉強ダ、イくらでも付き合うゼ』

私は鮮烈な空中戦が繰り広げられる中、寂しくなった横断歩道手前でネルベノンを出現させ、変身の手順を進めます。





…私は物陰の中で確かにそれを見た。上空を凄まじい速さで飛ぶ、4体の巨体。
影だけしか見えなかったが、あれは間違いなく『歪曲獣』だ。そして、そいつらには心当たりがある。

何故、今になって出現した? 数年前に、都市の一つ、の一部を半壊に追い込んだエイスティングレイの軍勢、あれはその一部である尖兵。

「スティングレイタイプ……それも『黒変異体』が一度に4体。どうなっている……?」

あれだけの所業をしたのだから、変異個体になったのは理解出来る。
しかし、軍勢の中でも大物だけがそうなるのが限度の筈だ。何故、兵士ですらああなっている?
軍勢がそこまでしなければならない何かが起きたのは確かだ。その鍵を握るのは恐らく――

「『曰く付き』の反応もあるし…加勢すべきか否か……」

最近になって都市の外れの区域に出現した『曰く付き』。その区域のみ『歪曲獣』の反応が大幅に減ってきているので、『歪曲獣』を倒すのに少なからず貢献していると情報が上がっているが、誰も目撃していない為に敵か味方かも分からない、謎だらけの存在。
それが、この多歌羅の中に居る。しかも、スティングレイタイプの近くに。

出来れば、全部倒して撤収するまで、スティングレイタイプの『歪曲獣』に集中していてもらいたいが…そんな甘い考えは捨て去るべきだろう。

私は加勢のタイミングを見極めるべく、物陰から様子を伺う事にした。
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