ビッチな私と王子様

片想い中の中学生

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Be mind

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(思ったよりおしゃれなとこきたなぁ....)

如月が、希美の手を引いてやってきたのは、内装がキラキラして、たくさんのアクセサリーが売っている店だった。

「なぁ」
「ん?」
「これとか似合うんじゃねぇのか?」

いつのまにかまた、俺様モードに入ってしまった如月は、綺麗な細い金属のブレスレットを差し出した。

「ネックレスかと思ったら、ブレスレットなんだ。私、ブレスレットの方が好きなの!」

如月は、喜ぶ希美をみて、爽やかな笑みを浮かべる。

「ブレスレット、腕輪は、もともと『手枷』の意味を持っていたんだ。だから、ブレスレットの本当の意味は、『俺の物になれ』だ。」

それを自分に言っていることに気づいた希美は、何も言わずに頬を赤らめる。

そこからは恥ずかしくて、帰り道も黙ったままだった。

川沿いの歩道を歩いている時、如月がふと下を見つめて立ち止まった。

「もう一つ、プレゼントだ。」
「え?」

そう言って、如月がしゃがんでとったのは、四つ葉のクローバーだった。

「四つ葉のクローバー!よく見つけられたね!」

子供のようにはしゃぐ希美に、如月は問うた。

「四つ葉のクローバーの花言葉、知ってるか?」

黙って首を振る希美に、如月はこの日一番の笑顔で言った。

「四つ葉のクローバーの花言葉は、
『Be mind』。『私の物になって下さい』だ。」

一拍開けて、如月は言った。

「誕生日、おめでとう。」

希美は如月に笑い返した。


その言葉が、どんな意味かも、如月のものになる事で、どんな事が起きるのかも、希美ら はまだ知らない。
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