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第47話「結ばれない人」
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私はお母さんから陸人に連絡してちょうだいと言われて、少し躊躇ったものの、お母さんから言われた日に連絡することにした。
まずはLINEで今まで何があったかと今日、お母さんから言われたことを連絡した。
今日は土曜日で私は休みだけど、陸人は休みが不規則で今日も仕事だったらしく、夜遅くに電話がかかってきた。
「もしもし、亜美? ごめんな。俺のせいでまた迷惑かけて」
陸人の声のトーンは低かった。
「ううん、私こそすぐに何があったか言わなくてごめんね」
「いや、亜美のことだから、俺に気を遣ってくれたんだろ。本当にごめんな。後、俺、ちゃんと亜美のご両親に言うよ」
「え? 何を」
「俺が本当は亜美をずっと好きだったこと、できればこの先もずっと亜美と一緒に生きていきたいこと」
「陸人」
「ただ、今は俺が亜美の家に行ったりしたら、ますますやばいことになるかもしれないから、申し訳ないんだけど、会う場所を用意するから、そこに来てもらってもいいかな? 本当に迷惑ばかりかけてごめん」
「ううん、解った。じゃあ、私がお母さんとお父さんにそう伝えるね」
「ああ、場所が確保できたら、すぐに連絡するから」
「うん」
「でも、俺って本当に最低だよな。自分のことばっかりで、亜美のこと全然、守ってやれなくて」
「陸人」
「だけど、俺、今度こそ、絶対に亜美を幸せにするから、守ってもみせるから、だから、亜美、もの凄く勝手だけど、また俺のそばにいてくれるかな? さっき、ご両親に亜美と一緒に生きていきたいって言うよって先に言っちゃったけど」
陸人のその言葉に私は一瞬、泣きそうになったけど、
「うん、本当に勝手だよね。私がどれだけ今まで陸人のことで傷ついたと思ってるの。でも、何故かそんな陸人を私だってずっと忘れられなかった。だから、陸人がそばにいてほしいって言うならそばにいるよ」
少し凛とした声を意識して、そう言った。
すると陸人は、
「ありがとう亜美。後、この前、話してた俺に何があったかって話は亜美のご両親とのことが落ち着いたら、ちゃんと話すから」
少し緊張したような感じと優しい口調でそう言った。
だけど、私と陸人が一緒にこれからも生きていくという前に立ちはだかる私の両親という壁を超えるということは容易なことではなかった。
私が陸人に連絡をした1週間後の土曜日に私と私の両親と陸人と4人で陸人が用意してくれた都内にあるホテルの部屋で会うことになった。
勿論、私達と陸人は別々にそのホテルの部屋へと向かった。
「申し訳ありません。こんなところまでお呼び立てして」
陸人は私の両親を見るなりそう言った。
私の両親はどちらも陸人を訝しげな表情で見ていた。
「そして、この度は俺の何も考えない発言により、亜美さんやお二人にはご迷惑をおかけして本当に申し訳ありませんでした」
陸人はそう言った後、深々と私の両親に向かって頭を下げた。
「この度はって、あなた前に私達に取り返しのつかないことをしたわよね? なのに何でまた私達の前に堂々と現れることができるの?」
お母さんが震えた声で言った。
「お母さん」
「亜美は黙ってて。それに何でまた亜美と一緒にいるの? 雅人だけじゃなく亜美のことも奪う気なの?」
お母さんの声は相変わらず震えていた。
陸人は頭をあげて、私の両親を真っ直ぐ見た。
そして、
「雅人くんのことは本当に申し訳ないって思っています。俺がもっと気をつけて運転していれば雅人くんは死なずにすんだのにってもう数えきれないくらいにそう思って後悔しました。いいえ、今だってしています。でも、俺、亜美さんのことをどうしても忘れられなかったんです」
陸人は私の両親を真っ直ぐに見たままそう言った。
「俺がモデルになったのは可能性は少なくても、もしかしたら、亜美に俺のこと何処かで見てもらえるかもしれないと思ったからです」
陸人のその言葉に私は驚く。
「何それ。意味が解らないわ」
お母さんが今度はキツイ口調で言った。
「俺は亜美のこと忘れられなかったけど、会いにいく勇気はありませんでした。だけど、俺がモデル活動とか、表舞台に出ればもしかしたら、亜美とイベントとかで会うことができるかもしれないと思ったからです。勿論、それはまだ亜美が俺のことを気にかけてくれているという前提の話ですが。だけど、亜美とはそんな偶然で会うどころか、亜美の方も仕事として俺と絡むことになって」
陸人はそう言った後、少し息を吐いた。
そして、また陸人は続きを話始めた。
「その時は本当に凄く嬉しくて。だけど、やっぱり、雅人くんのことがあって、会いたいって俺が強く思っていたはずなのに亜美とは上手につきあえませんでした。亜美のことをまた傷つけたりもしました。後、俺、少し前までアメリカにいましたが、その時も色々あって、また亜美のこと傷つけました。そして、今度こそ、亜美のことは忘れようと思っていました」
陸人はそこでまた息を吐いた。
そして、その後、凄く真剣な表情で、私の両親を見て、
「だけど、駄目でした。俺は亜美と恋人同士になってから、ずっと心の何処かに亜美がいて、それを完全に振り払うことはきっとこの先もできないんだと気づきました」
そう強い口調でそう言った。
陸人……。
私だって、そうだよ。
何でなのかな。
私の方は勝手に去られて、雅人のことも秘密にされて、そして、再会したって、沢山、振り回されたのに陸人を忘れられなかった。
私は陸人を見ながらそう思っていた。
だけど、今まで黙って話を聞いていたお父さんが、
「君はふざけてるのか。君が雅人を殺した時点で、必然的に君と亜美は結ばれない運命にあるのに」
そう静かだけど怒りを含んだ口調でそう言った。
まずはLINEで今まで何があったかと今日、お母さんから言われたことを連絡した。
今日は土曜日で私は休みだけど、陸人は休みが不規則で今日も仕事だったらしく、夜遅くに電話がかかってきた。
「もしもし、亜美? ごめんな。俺のせいでまた迷惑かけて」
陸人の声のトーンは低かった。
「ううん、私こそすぐに何があったか言わなくてごめんね」
「いや、亜美のことだから、俺に気を遣ってくれたんだろ。本当にごめんな。後、俺、ちゃんと亜美のご両親に言うよ」
「え? 何を」
「俺が本当は亜美をずっと好きだったこと、できればこの先もずっと亜美と一緒に生きていきたいこと」
「陸人」
「ただ、今は俺が亜美の家に行ったりしたら、ますますやばいことになるかもしれないから、申し訳ないんだけど、会う場所を用意するから、そこに来てもらってもいいかな? 本当に迷惑ばかりかけてごめん」
「ううん、解った。じゃあ、私がお母さんとお父さんにそう伝えるね」
「ああ、場所が確保できたら、すぐに連絡するから」
「うん」
「でも、俺って本当に最低だよな。自分のことばっかりで、亜美のこと全然、守ってやれなくて」
「陸人」
「だけど、俺、今度こそ、絶対に亜美を幸せにするから、守ってもみせるから、だから、亜美、もの凄く勝手だけど、また俺のそばにいてくれるかな? さっき、ご両親に亜美と一緒に生きていきたいって言うよって先に言っちゃったけど」
陸人のその言葉に私は一瞬、泣きそうになったけど、
「うん、本当に勝手だよね。私がどれだけ今まで陸人のことで傷ついたと思ってるの。でも、何故かそんな陸人を私だってずっと忘れられなかった。だから、陸人がそばにいてほしいって言うならそばにいるよ」
少し凛とした声を意識して、そう言った。
すると陸人は、
「ありがとう亜美。後、この前、話してた俺に何があったかって話は亜美のご両親とのことが落ち着いたら、ちゃんと話すから」
少し緊張したような感じと優しい口調でそう言った。
だけど、私と陸人が一緒にこれからも生きていくという前に立ちはだかる私の両親という壁を超えるということは容易なことではなかった。
私が陸人に連絡をした1週間後の土曜日に私と私の両親と陸人と4人で陸人が用意してくれた都内にあるホテルの部屋で会うことになった。
勿論、私達と陸人は別々にそのホテルの部屋へと向かった。
「申し訳ありません。こんなところまでお呼び立てして」
陸人は私の両親を見るなりそう言った。
私の両親はどちらも陸人を訝しげな表情で見ていた。
「そして、この度は俺の何も考えない発言により、亜美さんやお二人にはご迷惑をおかけして本当に申し訳ありませんでした」
陸人はそう言った後、深々と私の両親に向かって頭を下げた。
「この度はって、あなた前に私達に取り返しのつかないことをしたわよね? なのに何でまた私達の前に堂々と現れることができるの?」
お母さんが震えた声で言った。
「お母さん」
「亜美は黙ってて。それに何でまた亜美と一緒にいるの? 雅人だけじゃなく亜美のことも奪う気なの?」
お母さんの声は相変わらず震えていた。
陸人は頭をあげて、私の両親を真っ直ぐ見た。
そして、
「雅人くんのことは本当に申し訳ないって思っています。俺がもっと気をつけて運転していれば雅人くんは死なずにすんだのにってもう数えきれないくらいにそう思って後悔しました。いいえ、今だってしています。でも、俺、亜美さんのことをどうしても忘れられなかったんです」
陸人は私の両親を真っ直ぐに見たままそう言った。
「俺がモデルになったのは可能性は少なくても、もしかしたら、亜美に俺のこと何処かで見てもらえるかもしれないと思ったからです」
陸人のその言葉に私は驚く。
「何それ。意味が解らないわ」
お母さんが今度はキツイ口調で言った。
「俺は亜美のこと忘れられなかったけど、会いにいく勇気はありませんでした。だけど、俺がモデル活動とか、表舞台に出ればもしかしたら、亜美とイベントとかで会うことができるかもしれないと思ったからです。勿論、それはまだ亜美が俺のことを気にかけてくれているという前提の話ですが。だけど、亜美とはそんな偶然で会うどころか、亜美の方も仕事として俺と絡むことになって」
陸人はそう言った後、少し息を吐いた。
そして、また陸人は続きを話始めた。
「その時は本当に凄く嬉しくて。だけど、やっぱり、雅人くんのことがあって、会いたいって俺が強く思っていたはずなのに亜美とは上手につきあえませんでした。亜美のことをまた傷つけたりもしました。後、俺、少し前までアメリカにいましたが、その時も色々あって、また亜美のこと傷つけました。そして、今度こそ、亜美のことは忘れようと思っていました」
陸人はそこでまた息を吐いた。
そして、その後、凄く真剣な表情で、私の両親を見て、
「だけど、駄目でした。俺は亜美と恋人同士になってから、ずっと心の何処かに亜美がいて、それを完全に振り払うことはきっとこの先もできないんだと気づきました」
そう強い口調でそう言った。
陸人……。
私だって、そうだよ。
何でなのかな。
私の方は勝手に去られて、雅人のことも秘密にされて、そして、再会したって、沢山、振り回されたのに陸人を忘れられなかった。
私は陸人を見ながらそう思っていた。
だけど、今まで黙って話を聞いていたお父さんが、
「君はふざけてるのか。君が雅人を殺した時点で、必然的に君と亜美は結ばれない運命にあるのに」
そう静かだけど怒りを含んだ口調でそう言った。
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