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第1章「異変」
第4話「心が祖母に聞いた話」
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勇気が神木心の家の中に入ると家具は少なく、もの凄くスッキリしている部屋に感じた。
勇気が通された部屋はサンルームらしく、太陽が出ている時はもの凄く明るい部屋とのことだった。
勿論、今は真っ暗なので、電気を点けていた。
そして、そのサンルームには真っ白なテーブルとそのセットらしき椅子が4脚置いてあった。
「勇気さん、もしかして、お腹が空いてるんじゃないですか?」
神木心は勇気が椅子に座るとすぐにそう聞いた。
「え、あ、うん、まあ」
そういえば段々とお腹が空いてきた気もする。
朝食を食べてないからあたり前なんだけど。
勇気はそう思った。
「菓子パンならあるんですけど食べますか?」
「え? いいの?」
「はい。飲み物は紅茶でいいですか?」
「うん、ありがとう」
今日の母親が作った朝食は食べる気にはなれなかったけど神木心の用意したものなら食べれそうだと思い素直に好意を受け取ることにした。
そして、神木心は勇気の前に菓子パンが2つ入った皿と紅茶を並べてくれた。
菓子パンは丸い形をしたシュガーパンとチョコロールで、どちらも勇気が好きなパンだった。
勇気はまずシュガーパンにかぶりついた。
「うわっ。凄い美味しく感じる」
勇気はシュガーパンを一口食べて本当は凄くお腹が空いていたんだなと思った。
だから、もの凄い勢いでシュガーパンを食べてしまった。
そんな勇気を心は紅茶だけは自分の分も淹れていたので、それを飲みながら静かに見ていた。
勇気はそんな心に気づき、
「ごめん、何か凄くお腹空いてたんだなって思っちゃって。ところで君の話って何なの?」
「さっきも言いましたが心って呼んでください。同じ学年ですし」
「じゃあ心もその敬語みたいなのやめてよ」
「すいません。私のこの話し方は敬語でも何でもなく普通なんです」
「そうなんだ? 変わってるね。ま、いいや。じゃ話してくれる?」
「はい。これは私が中学2年生の時までこの家で一緒に暮らしていた母方の祖母に聞いたことです」
心はそう言った後、紅茶をくいっと一口飲んだ。
「祖母がもう治らない病気になったんですが、病気になって、わりとすぐに私にこう言いました。心、近い将来、この世界が真っ暗になることがあるかもしれない。その時は心、お前を入れて4人の仲間で世界を救いなさいと」
「4人の仲間? 世界を救う?」
「はい。そして、1人だけ既にその時、心と共に行動する者が解っている。そう言い祖母は私に1枚の紙を渡しました」
心はそう言い立ち上がり部屋を出て、そして、1枚の紙を持って戻ってきて、その紙を勇気に見せた。
「これは……」
心が持ってきた紙には勇気のフルネーム、生年月日、家の住所、そして、何故か情愛高校に進学を希望しているとまで書かれてあった。
恐らくこの紙に書かれたものは勇気が中学生の時だったものだ。
心のおばあさんは心が中学2年生の時まで一緒に暮らしていたというから、俺が中学2年生の時のものか。
勇気はその紙を見ながらそんなことを考えた。
そして、多分、勇気が中学生の時のものだと思われる小さな写真までもがその紙には張り付けてあった。
「この紙をもらって、やはり勇気さんのことが気になってしまって、祖母が亡くなった後すぐに私は勇気さんの家の近くまで行ってしまいました」
「え」
「そして、偶然にも学校から帰ってきた勇気さんを見ました。そして、私は勇気さんに何故かもの凄く懐かしさを感じて、祖母が言った私を含む4人の仲間でいつか本当にこの世界に異変が起きた時に何とかしなければならないのかもしれないと思ったんです」
心はそう言うけれど、俺は全く懐かしさなんて心に感じないし、むしろ誰? と思ったくらいなのにと勇気は思った。
そして、家の住所や進学先が変わってしまうこともあるのにどうして心のお婆さんはこの紙に書いてあることが絶対に正しいみたいに心に言ったんだろう。
勇気はそんな風に色々と疑問に思ったが今のこの状況では心が今、言ったことを信じるしかないのかもしれないとも思い勇気は、
「その話が本当だとしたら一体、俺はこれから、どうしたらいいわけ?」
そう心に聞いた。
勇気が通された部屋はサンルームらしく、太陽が出ている時はもの凄く明るい部屋とのことだった。
勿論、今は真っ暗なので、電気を点けていた。
そして、そのサンルームには真っ白なテーブルとそのセットらしき椅子が4脚置いてあった。
「勇気さん、もしかして、お腹が空いてるんじゃないですか?」
神木心は勇気が椅子に座るとすぐにそう聞いた。
「え、あ、うん、まあ」
そういえば段々とお腹が空いてきた気もする。
朝食を食べてないからあたり前なんだけど。
勇気はそう思った。
「菓子パンならあるんですけど食べますか?」
「え? いいの?」
「はい。飲み物は紅茶でいいですか?」
「うん、ありがとう」
今日の母親が作った朝食は食べる気にはなれなかったけど神木心の用意したものなら食べれそうだと思い素直に好意を受け取ることにした。
そして、神木心は勇気の前に菓子パンが2つ入った皿と紅茶を並べてくれた。
菓子パンは丸い形をしたシュガーパンとチョコロールで、どちらも勇気が好きなパンだった。
勇気はまずシュガーパンにかぶりついた。
「うわっ。凄い美味しく感じる」
勇気はシュガーパンを一口食べて本当は凄くお腹が空いていたんだなと思った。
だから、もの凄い勢いでシュガーパンを食べてしまった。
そんな勇気を心は紅茶だけは自分の分も淹れていたので、それを飲みながら静かに見ていた。
勇気はそんな心に気づき、
「ごめん、何か凄くお腹空いてたんだなって思っちゃって。ところで君の話って何なの?」
「さっきも言いましたが心って呼んでください。同じ学年ですし」
「じゃあ心もその敬語みたいなのやめてよ」
「すいません。私のこの話し方は敬語でも何でもなく普通なんです」
「そうなんだ? 変わってるね。ま、いいや。じゃ話してくれる?」
「はい。これは私が中学2年生の時までこの家で一緒に暮らしていた母方の祖母に聞いたことです」
心はそう言った後、紅茶をくいっと一口飲んだ。
「祖母がもう治らない病気になったんですが、病気になって、わりとすぐに私にこう言いました。心、近い将来、この世界が真っ暗になることがあるかもしれない。その時は心、お前を入れて4人の仲間で世界を救いなさいと」
「4人の仲間? 世界を救う?」
「はい。そして、1人だけ既にその時、心と共に行動する者が解っている。そう言い祖母は私に1枚の紙を渡しました」
心はそう言い立ち上がり部屋を出て、そして、1枚の紙を持って戻ってきて、その紙を勇気に見せた。
「これは……」
心が持ってきた紙には勇気のフルネーム、生年月日、家の住所、そして、何故か情愛高校に進学を希望しているとまで書かれてあった。
恐らくこの紙に書かれたものは勇気が中学生の時だったものだ。
心のおばあさんは心が中学2年生の時まで一緒に暮らしていたというから、俺が中学2年生の時のものか。
勇気はその紙を見ながらそんなことを考えた。
そして、多分、勇気が中学生の時のものだと思われる小さな写真までもがその紙には張り付けてあった。
「この紙をもらって、やはり勇気さんのことが気になってしまって、祖母が亡くなった後すぐに私は勇気さんの家の近くまで行ってしまいました」
「え」
「そして、偶然にも学校から帰ってきた勇気さんを見ました。そして、私は勇気さんに何故かもの凄く懐かしさを感じて、祖母が言った私を含む4人の仲間でいつか本当にこの世界に異変が起きた時に何とかしなければならないのかもしれないと思ったんです」
心はそう言うけれど、俺は全く懐かしさなんて心に感じないし、むしろ誰? と思ったくらいなのにと勇気は思った。
そして、家の住所や進学先が変わってしまうこともあるのにどうして心のお婆さんはこの紙に書いてあることが絶対に正しいみたいに心に言ったんだろう。
勇気はそんな風に色々と疑問に思ったが今のこの状況では心が今、言ったことを信じるしかないのかもしれないとも思い勇気は、
「その話が本当だとしたら一体、俺はこれから、どうしたらいいわけ?」
そう心に聞いた。
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