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恐怖の伝説

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悠介の消息が失われた後も、禁断の遊びの噂は広がり続けた。ネット上では、彼のような運命を辿る者たちの報告が相次ぎ、その存在が引き起こす不可解な現象が拡散されていった。誰もが禁断の遊びから遠ざかるように警告し合っていたが、その禁忌の魅力に引かれる者たちは後を絶たなかった。

時が経つにつれ、禁断の遊びは都市伝説として世界中に広まっていった。多くの人々がその存在に疑問を抱きつつも、一部の者たちはその恐怖に立ち向かおうと試みた。彼らは対抗策を練り、古代の秘術や魔術を駆使して存在との戦いに挑む姿が見受けられた。

しかし、その試みはあまりにも無力であった。禁断の存在は、人々の恐怖心や不安を利用し、次第に彼らの心を侵食していった。友情や信頼が崩壊し、人々はお互いを疑い、孤立していく悲劇が繰り広げられた。

ある日、ネット上に一通のメッセージが現れた。それは、禁断の存在が満月の夜に最も強力に現れるという警告だった。人々は恐れを抱きつつも、その時が訪れるのを待ち望んでいた。そして、満月の夜が訪れた時、禁断の存在は現実と幻想の境界を越えて姿を現した。

街は混乱に陥り、人々は存在の脅威に怯えながらも逃げ惑った。建物は崩壊し、街路は混乱と恐怖に包まれた。禁断の存在は不気味な笑みを浮かべながら、人々の心を蝕んでいった。友人同士の裏切りや恐怖に支配された行動が、街を一夜にして地獄へと変えていった。

その後、街には何もかもが失われてしまった。禁断の存在の影響で、人々は理性を失い、狂気に取り憑かれてしまったのだ。悠介のように消息を絶った者たちもおり、生存者はわずかしかいなかった。街は廃墟と化し、その存在が残した痕跡は闇の中に消えていった。

この恐怖の物語は、禁断の遊びという欲望と恐怖の罠に引き寄せられる者たちの末路を描いている。人間の好奇心や欲望が、時にどれほど恐ろしい結末を招くかを示す一例であり、その教訓は後世に語り継がれることとなった。禁断の遊びの真実は永遠に闇に包まれたままであり、その存在は人々の心に刻みつけられた恐怖として、不死の存在となったのかもしれない。
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みんなの感想(1件)

野花まり♂
2023.08.22 野花まり♂

面白かったです。現代クトルフ?見たく個人的によかった。

O.K
2023.08.22 O.K

ありがとうございます。

解除
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