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1話 褒め言葉は挨拶

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俺は君が好きだった。
昨日まで…






君と出会ったのは高校一年生の時だった。
 俺が一番嫌いなタイプは君だ。
俺はクラスでも中心的存在だ。
だから、教室の隅っこにいる様な奴が一番嫌いなんだ。
 俺は学年でも男女問わず人気、チヤホヤされるのも大好き!
でも、人が大嫌いだ。
なんて理不尽だと思うかもしれないが、勝手に思っていればいい。
俺は俺なりに生きているだけなんだから誰にも迷惑をかけない様に。

教室というこの隔離空間は居心地の悪いものだ…
朝から騒ぐしか能のない奴等でいっぱいだからだ。
「優雅君は今日もカッコいい!」
「彼女とかって居たりするのかな?」

「そりゃいるでしょ~」
「アレで居なかったらなんか訳ありだよ」
「まぁ私達からしたら遠い存在だよね」

「だよね」

女共が家畜の豚の様に騒いでいる。
訳ありですいませんでしたね~
お前らとは違うんだよ!
俺がカッコいいって?
何言ってるんだよ地球が回るより当たり前のことをだろ?
いちいち声に出してまで言うことじゃねぇよ
俺はカッコいいとかイケメンとか言われ過ぎてまるで挨拶の様に思えてくる。
 そんなどうでも良いことを考えていると本鈴のチャイムが教室に鳴り響いた
数分ほど遅れて担任が入ってきた。
そいつの名前は足立 沙耶32歳未だ独身だ。
女子にはまぁまぁ人気のあるみたいだ。
性格は置いといて、顔面偏差値は34といったところだ。
一般平均の顔はしているだろうが、僕からしたら生ゴミに集ってる虫螻程度しかない。
それなのに自分が可愛と思っている感じの態度が気に入らない女だ。
 そんなことはどうでも良い、それより1時間目から体育がある、とても憂鬱だ。
別に運動が嫌いなわけじゃないが、汗をかくのが嫌いなだけだ。
なぜかというと汗と尿は兄弟みたいなものだから…
汗も尿も主成分は同じで、汗には塩化ナトリウムを多く含まれて、尿には尿素が含まれている。
でも汗にも微量尿素が含まれている。
なので汗も尿も成分はほとんど変わらないだから、俺がそんな汚物を肌に付着していると考えると、吐き気がする。
それでも俺は体育をする。
なぜなら俺が主役のライブみたいなもので、女にも男にもチヤホヤされる最高な時間だからだ。
 今日の体育はバスケットボールみたいだ。
俺はバスケットボールやバレーボールなどというスポーツがあまり好きではない…

完璧な俺の唯一の欠点、身長が低いことが関係するからだ。
顔も、表の性格も、頭も全て完璧な僕のコンプレックスだ。
166cmというこのちっぽけな体は嫌だが、そんなことで俺は落ち込んだりしない、だって運動神経が良いのは変わらないから。
でも、良くからかわれることがある。
「相変わらずお前はチビだなぁ~」とか「優雅君は小さくて可愛い!」などと、庶民のくせに俺様に対してその様な態度をとって、処刑でもされたいのか!内心思っているが、「そんなこと言わないでよ!」とか「○○ちゃんの方が可愛いと思うけどなぁ…」
そんなことでも言って軽くあしらっておけば、女なんてすぐ落とせる。
そんな話はどうでもいい。
俺のワンマンライブの開演だ。
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