俺の彼女は14歳のホームレスだった

しげしげ

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俺の彼女は14歳のホームレスだった

5話 イモウトとのカンケイ

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それは去年のことだった。
当時、俺は高校1年生。妹の雪は、中学1年生だった。
妹は、走ることがとても大好きだった。そのため、中学校に入学したら陸上部に入部した。雪もとても可愛い。中学校で1番と言われるほど、男子からも女子からも人気があった。性格もとても良く、頭もものすごく良い。俺とは真逆だった。雪の人気ぶりは、部活にも影響が出ていた。雪と長くいれるという理由に陸上部に入ったり、クラスが一緒になったら、神とか、隣の席になったら、ラッキーみたいな…他校でも、その噂が広まり、陸上部に入った人がいたとか?それほど、人気があった。
そして、陸上部の大会があるとか言って、朝から大会会場へと笑顔で向かったが…それ以降、妹の笑顔で元気な姿を見ることは出来なかった。雪は、事故に巻き込まれた。周りの友人から詳細を聞くと、当時大学2年生だった、「井川武志」という男にバイクで殺された。だが、そいつは雪を助けずに、逃げたという。奈々は、周りの友人によってすぐ、病院へと搬送されたが、意識が戻らないまま、死んでしまった。
数日後、雪の友人達の供述により、「井川」の存在が出てきた。「井川」はすぐに犯行を認めた。なんと…無免許運転だった。
それらのことから、無免許運転とひき逃げの罪で逮捕された。
「井川」は両親をバイクによる事故で、失っていた。当時一緒だったのは、妹である「奈々」という子だけだった。
「ん?奈々?井川奈々?」
と俺は思った。
「あ!」
俺は大きな声で叫んだ。奈々はこっちを振り向いた。
「どうしたの?さとしさん?」
「まさか、そんなわけ…」
「どうしたの?」
「なぁ…奈々…お兄さんの名前は?」
「え?井川武志だけど…。それがどうしたの?」
「…。」
俺は、黙り込んでしまった。
「さとしさん?どうしたの?お兄さん?」
「…。」
「どうしたの?お兄ちゃんと知り合いなの?」
「…」
俺は、言葉すらでなかった。
まさか…奈々が雪を殺したやつの妹なんて…
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