また異世界は夢

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ファンタジーってご都合主義じゃないよ、田中雅美です。
結界でも張られてたのか？

「…鳥籠。」

ふと自分の言葉に驚いた。
閉じ込めたんだ。
逃げれなくしてから、滅ぼしたんだ。
え、キモすぎ。
自分で似たようなことをしてみるけど、まあ魔族じゃないと出来ない魔力量になるな。

「絶対に殺してやる…！」
「魔族を…？」
「私を舐めるな。魔族だって殺したことはある。」

へえ、やるじゃん。
そもそも、方向分からんくね。
糸…
探知できるか？
結界の欠片をほどいて、糸にしていく。
すると方向が指し示した。
私は口笛を鳴らした。完璧。

「行きます？場所分かるけど。」
「当たり前だ…！」

何で私が魔族を追いかけているかというと、勇者がいるかもしれない方向だから。
要はついで。
ま、この人強そうだし。
女なのに、筋肉バッキバキだもん。
私見てみ？ぷにぷにの小動物みたいな、まさにずんぐりむっくり。
そんな可愛くないけど。

「もっと先か？」
「いや、大分近くなってきた筈…」
「だとしたら、不味いぞ。この先は村だ。」

村を滅ぼしまわる魔族？
魔族も子悪党に成り下がったな。

「行きますか…」

その瞬間地響きがした。