【完結】最愛の人 〜三年後、君が蘇るその日まで〜

雪則

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第4章 友情と愛情

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「なにがって!

恵ちゃんと上手くいったのかよぉ?」



楓はニヤァ~っと笑ってみせる。


なんだよ。


やっぱり俺に電話番号渡しておきながらも楓とよろしくやってんじゃねぇか。




「まぁメルアドはゲットしたぜ?

なんやかんや誤魔化されてホテルにゃ連れ込めなかったが、

俺様のテクニックで落としてみせるぜぇ!!」



「え?

あぁ~そうなんだ。。


が、頑張れよ!」


俺はなぜだかとてつもなく嬉しくなった。



恵ちゃんはじゃぁ本当に断れなくて一緒に帰っただけだったのか。



へぇ~。



もしかして本当に俺のこと好きなのかな?



でも楓はこんなに本気みたいだし。



俺が手を出すわけにはやっぱりいかないよな。



うーん…。




友情か…




それとも自分の気持ちに正直になるか…



悩む時点で最悪だな俺は…。


それから数日、結局電話はかけられずにいた。



楓はあれからメールをしながら頑張っているらしい。


だが食事に誘っても誤魔化されてはいけていないらしい。



それでも楓はめげずにメールを送り続けているようだ。



俺はそんな話をきくたびに妙な優越感にひたっていた。



あの日から恵ちゃんはずっと俺からの連絡を待っているのだろうか?



そして仕事から帰った土曜の夜。



俺はついに自分の欲望に勝てず、



恵ちゃんに電話をかけてしまったんだ。



(悪い!楓!)



トゥルルルル…


ガチャ。



「…もしもし?」



「あっ…もしもし?

あの、合コンで合った歩ですけど。


電話かけるの遅くなってごめんね?」




「あっ!嬉しいです!

電話もらえないと思って諦めかけてたんです!」




おっ、やっぱり嬉しい反応。



「あのさ?

恵ちゃんが良かったら、明日は日曜だしご飯でもどうかなって…。」



「本当ですか!?

いきますいきます!!」




楓の誘いは断っていたのに、俺からなら即オッケー。



お互いがお互いに好意を持っているとわかった時の幸せと楽しさは凄まじいものだ。



あっというまに2時間程度話し続けていた。



そして明日の食事の約束をして、



俺達は電話をきった。



次の日、俺は久しぶりにお洒落をして家を出る。



もう完璧に恋する一人の男となっていた。



約束の喫茶店につくと、既に恵ちゃんらしき女性が席に一人座っていた。



その服装は合コンの時とはちがい、



すこしだけ大胆で魅力的な服装だった。




気合いいれてるなぁ~。



まぁ俺だって人のことは言えないけどな。


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