はるかなる第二の地球

くろやん

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移民船「日本丸

プロローグ

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「惑星HDEX10902786到着まで3日。」

移民船「日本丸」のメインコンピューターがそう判断したのは、地球を飛び出して1万年ほど経過したときであった。
「全乗組員のV.R.N.Sを解放・停止します。」
逆噴射が掛けられ光速の半分ほどの速度から、10分の一の速度に減速された。
冷凍睡眠装置から目覚め始めた彼らの眼前にこの恒星系の主星が見えた。
地球時間で約1万年前、宇宙開拓時代の黎明期が始まった。
そこで問題になったのは孤立する宇宙船の中で、いかに精神状態を損なわずに長距離の旅路を可能にするかだった。
そのテーマはそれ以前の火星開拓時代(21世紀初頭~)からのテーマであった。
実際なところ、火星開拓時代に人間関係で全滅したパーティーも存在したのである。
そうした過ちも踏まえ、冷凍睡眠状態を道中の大半に割くようにしたのである。
また娯楽としてバーチャルな夢を体験出来るVRNS(バーチャルリアリィティーネットワークシステム)が導入され移民はほぼ快適な環境で数千光年の旅路に出ることが出来たのである。

この移民船「日本丸」もそうした船の一つであった。
全長30キロのこの巨大移民船には約一万人の若い男女が乗っている。
それこそ、技術系のスペシャリストから新天地で一発当ててやろうと野心を持っている者までである。
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