2 / 4
移民船「日本丸
目覚め
しおりを挟む
ひどく頭が痛い。
ナオ・ヒロオは長い夢から覚めた。
夢の中で彼女は魔法を使って世界を救おうとしたが、結局助けられないまま世界は崩壊し、夢から覚めた。
これこそVRNSのなせる技である。
おそらく数千年、幾通りの人生を夢の中で過ごしてきたはずだ。
余り覚えてないが、システムのデータベースにはログが残っているだろう。
一万人分の夢の名残が。
夢の中では魔法使いだったり、妖精だったりしたが、現実では移民船団「日本丸」のチーフ技術者である。
ようやくそのことを彼女は思い出した。
彼女はメインブリッジに入った。
「おはようございます。団長。」
「おはようございます。」
20代の女性団長のアユム・ハラセはそう挨拶を返した。
「おもしろい夢だったですね。」
「最後の夢の中のお前、凄くカッコよかったぞ。」
「脚本がよかったんですよ。」
メインブリッジスタッフにそう声をかけられる。
というのもネットワークでつないだバーチャルシステムの中で彼女は大魔法使いとして大活躍だったのである。
結果的にその世界は滅びた。
なぜなら夢だったし、そういうシナリオだったからだ。
「あの仮想世界『世界の終わり(仮)』の脚本家としてはうれしい褒め言葉だよ~。ナオ。」
とニコニコしながらミサは言った。
『惑星到達まであと63時間』
と和気あいあいと話してた所でアナウンスが流れる。
地球から約5000光年。
地球からの観測データによると、火星よりも酷い環境だということだった。
あれを地球並に惑星改造出来るのは何年後だろう?
火星のテラフォーミングも1000年以上かかると言われてたのだ。
しかし覚悟の上で彼らは開拓者になったのだ。
ブリッジ中央の3次元パネルにこの星系が『分かっている範囲で』表示された。
この星系は全部で11個の惑星がある。
第四惑星がいわゆる生存可能領域と呼ばれる範囲に存在する。
生存可能領域とは太陽系で言えば地球が位置する0.97~1.39天文単位であり、外れた金星や火星では生命は存在できない。(もっともテラフォーミングすれば別)
なお、この数字は恒星の光度によって違うのだ。
第七惑星と第八惑星は巨大ガス惑星であった。
この星系の範囲は約200天文単位。約300億キロのようである。
「第四惑星へのコースは巨大ガス惑星を利用してのスイングバイを行います。安全のために約2~3年は見込むべきかと。」
スイングバイとは惑星の引力を利用した加速減速する航行方法である。
後に人類初の小惑星探査して帰還したと定義されるはやぶさも地球スイングバイを利用して加速させた経緯がある。
「じゃあその間はまた冷凍催眠?」
「そんな暇はない。やることがいっぱいある。」ブリッジスタッフはそう話し合う。
「まずはテラフォーミングのプラン策定とかだな。」
惑星改造プラン策定はまず火星型か金星型かから始まる。
火星型なら温度上昇を主眼にするタイプ、金星型なら温度低下を主眼にするタイプである。
どちらを行うにしても数千年単位で行わなければならない大事業だ。
ナオ・ヒロオは長い夢から覚めた。
夢の中で彼女は魔法を使って世界を救おうとしたが、結局助けられないまま世界は崩壊し、夢から覚めた。
これこそVRNSのなせる技である。
おそらく数千年、幾通りの人生を夢の中で過ごしてきたはずだ。
余り覚えてないが、システムのデータベースにはログが残っているだろう。
一万人分の夢の名残が。
夢の中では魔法使いだったり、妖精だったりしたが、現実では移民船団「日本丸」のチーフ技術者である。
ようやくそのことを彼女は思い出した。
彼女はメインブリッジに入った。
「おはようございます。団長。」
「おはようございます。」
20代の女性団長のアユム・ハラセはそう挨拶を返した。
「おもしろい夢だったですね。」
「最後の夢の中のお前、凄くカッコよかったぞ。」
「脚本がよかったんですよ。」
メインブリッジスタッフにそう声をかけられる。
というのもネットワークでつないだバーチャルシステムの中で彼女は大魔法使いとして大活躍だったのである。
結果的にその世界は滅びた。
なぜなら夢だったし、そういうシナリオだったからだ。
「あの仮想世界『世界の終わり(仮)』の脚本家としてはうれしい褒め言葉だよ~。ナオ。」
とニコニコしながらミサは言った。
『惑星到達まであと63時間』
と和気あいあいと話してた所でアナウンスが流れる。
地球から約5000光年。
地球からの観測データによると、火星よりも酷い環境だということだった。
あれを地球並に惑星改造出来るのは何年後だろう?
火星のテラフォーミングも1000年以上かかると言われてたのだ。
しかし覚悟の上で彼らは開拓者になったのだ。
ブリッジ中央の3次元パネルにこの星系が『分かっている範囲で』表示された。
この星系は全部で11個の惑星がある。
第四惑星がいわゆる生存可能領域と呼ばれる範囲に存在する。
生存可能領域とは太陽系で言えば地球が位置する0.97~1.39天文単位であり、外れた金星や火星では生命は存在できない。(もっともテラフォーミングすれば別)
なお、この数字は恒星の光度によって違うのだ。
第七惑星と第八惑星は巨大ガス惑星であった。
この星系の範囲は約200天文単位。約300億キロのようである。
「第四惑星へのコースは巨大ガス惑星を利用してのスイングバイを行います。安全のために約2~3年は見込むべきかと。」
スイングバイとは惑星の引力を利用した加速減速する航行方法である。
後に人類初の小惑星探査して帰還したと定義されるはやぶさも地球スイングバイを利用して加速させた経緯がある。
「じゃあその間はまた冷凍催眠?」
「そんな暇はない。やることがいっぱいある。」ブリッジスタッフはそう話し合う。
「まずはテラフォーミングのプラン策定とかだな。」
惑星改造プラン策定はまず火星型か金星型かから始まる。
火星型なら温度上昇を主眼にするタイプ、金星型なら温度低下を主眼にするタイプである。
どちらを行うにしても数千年単位で行わなければならない大事業だ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ソラノカケラ ⦅Shattered Skies⦆
みにみ
歴史・時代
2026年 中華人民共和国が台湾へ軍事侵攻を開始
台湾側は地の利を生かし善戦するも
人海戦術で推してくる中国側に敗走を重ね
たった3ヶ月ほどで第2作戦区以外を掌握される
背に腹を変えられなくなった台湾政府は
傭兵を雇うことを決定
世界各地から金を求めて傭兵たちが集まった
これは、その中の1人
台湾空軍特務中尉Mr.MAITOKIこと
舞時景都と
台湾空軍特務中士Mr.SASENOこと
佐世野榛名のコンビによる
台湾開放戦を描いた物語である
※エースコンバットみたいな世界観で描いてます()
【最新版】 日月神示
蔵屋
歴史・時代
最近日月神示の予言本に不安を抱いている方もあると思うがまったく心配いらない。
何故なら日月神示では「取り越し苦労や過ぎ越し苦労はするな!」
「今に生きよ!」
「善一筋で生きよ!」
「身魂磨きをせよ!」
「人間の正しい生き方」
「人間の正しい食生活」
「人間の正しい夫婦のあり方」
「身も心も神さまからお借りしているのじゃから夜になって寝る前に神さまに一旦お返しするのじゃ。そうしたら身と心をどのようにしたらよいか、分かるじゃろ!」
たったのこれだけを守れば良いということだ。
根拠のない書籍や情報源等に惑わされてはダメだ。
日月神示も出口王仁三郎もそのようなことは一切言っていない。
これらの書籍や情報源は「日月神示」が警告する「臣民を惑わすものが出てくるから気をつけよ!」
という言葉に注目して欲しい。
今回、私は読者の皆さんに間違った解釈をされている日月神示を分かりやすく解説していくことにしました。
どうか、最後までお読み下さい。
日月神示の予言については、私が執筆中の「神典日月神示の真実」をお読み下さい。
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる