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ルシューランにて
魔鉱石
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煩く響く呼吸音に胸を押さえる。
戦いは終わった。いくら劣勢になっても敵は攻撃をやめなかった。最後の一匹はリファーナによって踏み潰された。
辺りには液体による水溜まりが幾つも見受けられる。
各々に剣に付いた液体を払い、鞘に戻すと遺骸を避けて座れる場所を作る。
「嬢ちゃん、こっち来い」
コーストが落ちていた袋をガサガサと漁り、大きめの布切れと包帯を取り出す。
「サリュも」
カルに手招きされ呆然と立ち尽くしていた意識が引き戻される。岩を落ちるように滑り降りカルの元へと歩き出す。一歩ごとに傷口から真っ赤な血液がしとりしとりと伝い落ちていく。
「死ぬかと思ったよ」
微笑む顔は青ざめている。
「取り合えず座って」
促され、へたりと座り込む。カルがそっと腕をとった。
「抜けるかな」
ある程度太さのあるキュウホンの脚はかなり深く刺さっているようだ。無闇に引き抜くと傷口を広げかねない。
「微妙なら触るな」
コーストがリファーナの傷に包帯を巻きながら横目で声をかけた。
「でも抜かなきゃ血を止められない」
「まぁしばらく待てって。そんなにかかんねぇよ。よし、できた!」
コーストがリファーナの腕の手当てを終える。いつの間に抜いたのか傷口を丁寧に巻かれた包帯が覆っている。
「まぁいいから見てろって。、、そろそろかなぁ?」
「そろそろって━━」
コーストの視線が積み上がった遺骸へと向けられる。その視線を追いかけて顔を向けると
「っ!」
キュウホンの体が実体を失い、数えきれない光の粒となってキラキラと煌めきながら上へと上っていく。星のような輝きを見せながら光の粒はだんだんと小さくなり、天井に届いたものは弾けて消える。
「何で」
ふとサリュの傷口を見る。その腕を抉った脚もまた光の粒へと変わる最中だった。
「何が起こってるんだ」
疑問が口から溢れる。
「知らないのか、魔物は倒せば消える。女将が言ってたのはこいつらのことだなぁ」
どうやらルビアナが言っていた魔物とはキュウホンのことだったようだ。
旅の途中、これほど大きな戦闘をしたのは初めてだった。消滅していく敵にも気づけなかったほどだ、そんなことを考える余裕はなかった。リファーナの皮膚を突き通していた脚も戦闘中に消えたのだろう。
風に聞いた話、奴らの命は循環しているらしい。倒された魔物は一定時間をおいて消滅し、付近で再び再生されるのだという。その再生をどこの誰が行っているのか。学者たちの間では様々な学説が飛び交う。
「ほら、早く巻いてやれ。急がないとまた出てくるぞ」
包帯を投げて寄越したコーストは遺骸の消えていく様子を眺め続ける。後に残るのは取り残されたキュウホンの体液と駆け回った足跡。
「あぁ、わかってるよ」
カルがサリュの鞄からボトルに入った傷薬を取り出す。
「少し染みるけど我慢しろよ」
蓋を開け、トクトクと腕の傷にかけていく。サリュの顔が痛みに歪む。すぐさま傷口に布を当て、包帯で少しきつめに巻いていく。
「大丈夫、明日にはましになってるよ」
サリュには悪いが即効性のある薬は高すぎて買えなかった。効果が出るまで少し時間がかかるだろうが、それでも明日には傷もある程度はましになっていることだろう。
「うん、ありがとう」
表面に血の滲む包帯を擦りながらサリュは立ち上がる。笑った顔がとても疲れている。
「お騒がせしてすみません。魔鉱石を探しましょう」
辺りを見回すがそれらしいものは見つからない。
「もうちょい奥じゃないか」
液溜まりを眺めていたコーストはふぅ、と息を吐き出しランタンを拾いに行った。
一歩一歩が辛い。靴に染み込んだキュウホンの液は歩く度にグチュグチュと音を立てる。体全体が熱を帯びている感覚があるのに酷く寒い。平然と歩くリファーナがサリュには信じられなかった。
それほど時間もかけず探していた魔鉱石は見つかった。ある一点を基準とし、そこから奥へは幾つもの魔鉱石が点在し光を放っている。
「ここならあるんじゃないか」
コーストが駆け出す。いまだそれほどの体力が残っていることに驚きを通り越し一種の恐怖を抱きながらサリュもゆっくりと後を追う。魔鉱石の光はそれまでのものより格段に強く、ランタンにも勝り洞窟の一帯全てを照らし出している。
「カル、まだ光ってないの、あるかい」
サリュの視界にある魔鉱石はおそらく全てが完成したものだ。
「今探してるから、お前はそこで座ってろ」
カルの心配そうな声が岩の向こうで聞こえる。
「いいよ。座ったら、立て、なくなりそうだ」
笑った頬が震えるのがわかる。
「おーい、ちょっとこっち来てみろ!」
辺りにコーストの叫び声が大きく反響した。
「あった!」
カルの声もだ。先程より大きく響いている。
「コースト、あったぞ!」
「いいから皆こっち来てみろ」
コーストの声のする方へ歩みを進めると、現れた彼の背中の向こう、壁に何かがぼやけて見えた。
「うわっ! 何だよ」
カルの驚く声。
そこには直径がコーストを越える程の大きな魔鉱石が突き出していた。そしてその上にへばりつくようにして見える黒い影。あれは、、
「、、またか」
先程の魔物だ。それもこんどは魔鉱石を覆うほどに巨大な。
「こいつがボスか」
カルが剣の柄に手をかける。
「まぁ、落ち着けって」
コーストがカルを手で制す。その視線はキュウホンへと向いている。
「何やってんだよ!、、、?」
カルの動揺がサリュまで伝わる。コーストは特に警戒する様子もなく巨大な敵に近づいていっている。
「ちょ、、ちょっと、コーストさん?」
「こいつ、、もしかして、」
コーストが手を伸ばす。
「おい、何してんだよ」
カルの声などないかのように躊躇なくその指先はキュウホンの背中に触れる。
その時だ。
「、、え?」
コーストの触れたところからキュウホンの体が砂となって消えて行く。それは一瞬の出来事。水のように音を立て下に落ちたキュウホンの体はもう見る影もない。辺りに砂埃が舞う。
「皆、目を閉じろ!」
コーストの鋭い声。言われるままに目を瞑ると、瞼の下までも差し込む光が目を突いた。あまりの眩しさに両手で覆うがそれでも光は抜けてくる。
「しゃがんで顔を伏せろ! 絶対に石を見るんじゃない!」
その声に従い膝を折り、頭を埋める。光はそうまでしても瞳にまで届く。眩しい。じわじわと溢れる涙が手のひらを濡らす。
そのまましばらくそうしていた。
「もう、いいぞ」
コーストの声か。それに続き皆が立ち上がる音。瞼の裏に光の残像がくっきりと浮かぶ。ゆっくりと目を開けたが残像のせいか、よく見えない。
「、、明るい」
カルの声が聞こえる。あぁ、まただ。何重にも。
「おぉ、これなら帰りは━━━だな」
えっ、今、何て言ったの?
「おい、どうし━━りゅ? ━━?」
体が鉛のように重い。どこにも感覚というものはなく、もう立っているのかさえわからない。視界がぐらりと揺らぐ。何かに打ち付けられるような感覚。口から空気が漏れる。
「おい! ━━━━ろ! ━━!」
何で、こんな、重い、、の? 潰れ、、そう、だ、、よ。
閉じていく、瞼の、隙間、残像の間、に、カルの、険、しい顔、が━━━━━━。
戦いは終わった。いくら劣勢になっても敵は攻撃をやめなかった。最後の一匹はリファーナによって踏み潰された。
辺りには液体による水溜まりが幾つも見受けられる。
各々に剣に付いた液体を払い、鞘に戻すと遺骸を避けて座れる場所を作る。
「嬢ちゃん、こっち来い」
コーストが落ちていた袋をガサガサと漁り、大きめの布切れと包帯を取り出す。
「サリュも」
カルに手招きされ呆然と立ち尽くしていた意識が引き戻される。岩を落ちるように滑り降りカルの元へと歩き出す。一歩ごとに傷口から真っ赤な血液がしとりしとりと伝い落ちていく。
「死ぬかと思ったよ」
微笑む顔は青ざめている。
「取り合えず座って」
促され、へたりと座り込む。カルがそっと腕をとった。
「抜けるかな」
ある程度太さのあるキュウホンの脚はかなり深く刺さっているようだ。無闇に引き抜くと傷口を広げかねない。
「微妙なら触るな」
コーストがリファーナの傷に包帯を巻きながら横目で声をかけた。
「でも抜かなきゃ血を止められない」
「まぁしばらく待てって。そんなにかかんねぇよ。よし、できた!」
コーストがリファーナの腕の手当てを終える。いつの間に抜いたのか傷口を丁寧に巻かれた包帯が覆っている。
「まぁいいから見てろって。、、そろそろかなぁ?」
「そろそろって━━」
コーストの視線が積み上がった遺骸へと向けられる。その視線を追いかけて顔を向けると
「っ!」
キュウホンの体が実体を失い、数えきれない光の粒となってキラキラと煌めきながら上へと上っていく。星のような輝きを見せながら光の粒はだんだんと小さくなり、天井に届いたものは弾けて消える。
「何で」
ふとサリュの傷口を見る。その腕を抉った脚もまた光の粒へと変わる最中だった。
「何が起こってるんだ」
疑問が口から溢れる。
「知らないのか、魔物は倒せば消える。女将が言ってたのはこいつらのことだなぁ」
どうやらルビアナが言っていた魔物とはキュウホンのことだったようだ。
旅の途中、これほど大きな戦闘をしたのは初めてだった。消滅していく敵にも気づけなかったほどだ、そんなことを考える余裕はなかった。リファーナの皮膚を突き通していた脚も戦闘中に消えたのだろう。
風に聞いた話、奴らの命は循環しているらしい。倒された魔物は一定時間をおいて消滅し、付近で再び再生されるのだという。その再生をどこの誰が行っているのか。学者たちの間では様々な学説が飛び交う。
「ほら、早く巻いてやれ。急がないとまた出てくるぞ」
包帯を投げて寄越したコーストは遺骸の消えていく様子を眺め続ける。後に残るのは取り残されたキュウホンの体液と駆け回った足跡。
「あぁ、わかってるよ」
カルがサリュの鞄からボトルに入った傷薬を取り出す。
「少し染みるけど我慢しろよ」
蓋を開け、トクトクと腕の傷にかけていく。サリュの顔が痛みに歪む。すぐさま傷口に布を当て、包帯で少しきつめに巻いていく。
「大丈夫、明日にはましになってるよ」
サリュには悪いが即効性のある薬は高すぎて買えなかった。効果が出るまで少し時間がかかるだろうが、それでも明日には傷もある程度はましになっていることだろう。
「うん、ありがとう」
表面に血の滲む包帯を擦りながらサリュは立ち上がる。笑った顔がとても疲れている。
「お騒がせしてすみません。魔鉱石を探しましょう」
辺りを見回すがそれらしいものは見つからない。
「もうちょい奥じゃないか」
液溜まりを眺めていたコーストはふぅ、と息を吐き出しランタンを拾いに行った。
一歩一歩が辛い。靴に染み込んだキュウホンの液は歩く度にグチュグチュと音を立てる。体全体が熱を帯びている感覚があるのに酷く寒い。平然と歩くリファーナがサリュには信じられなかった。
それほど時間もかけず探していた魔鉱石は見つかった。ある一点を基準とし、そこから奥へは幾つもの魔鉱石が点在し光を放っている。
「ここならあるんじゃないか」
コーストが駆け出す。いまだそれほどの体力が残っていることに驚きを通り越し一種の恐怖を抱きながらサリュもゆっくりと後を追う。魔鉱石の光はそれまでのものより格段に強く、ランタンにも勝り洞窟の一帯全てを照らし出している。
「カル、まだ光ってないの、あるかい」
サリュの視界にある魔鉱石はおそらく全てが完成したものだ。
「今探してるから、お前はそこで座ってろ」
カルの心配そうな声が岩の向こうで聞こえる。
「いいよ。座ったら、立て、なくなりそうだ」
笑った頬が震えるのがわかる。
「おーい、ちょっとこっち来てみろ!」
辺りにコーストの叫び声が大きく反響した。
「あった!」
カルの声もだ。先程より大きく響いている。
「コースト、あったぞ!」
「いいから皆こっち来てみろ」
コーストの声のする方へ歩みを進めると、現れた彼の背中の向こう、壁に何かがぼやけて見えた。
「うわっ! 何だよ」
カルの驚く声。
そこには直径がコーストを越える程の大きな魔鉱石が突き出していた。そしてその上にへばりつくようにして見える黒い影。あれは、、
「、、またか」
先程の魔物だ。それもこんどは魔鉱石を覆うほどに巨大な。
「こいつがボスか」
カルが剣の柄に手をかける。
「まぁ、落ち着けって」
コーストがカルを手で制す。その視線はキュウホンへと向いている。
「何やってんだよ!、、、?」
カルの動揺がサリュまで伝わる。コーストは特に警戒する様子もなく巨大な敵に近づいていっている。
「ちょ、、ちょっと、コーストさん?」
「こいつ、、もしかして、」
コーストが手を伸ばす。
「おい、何してんだよ」
カルの声などないかのように躊躇なくその指先はキュウホンの背中に触れる。
その時だ。
「、、え?」
コーストの触れたところからキュウホンの体が砂となって消えて行く。それは一瞬の出来事。水のように音を立て下に落ちたキュウホンの体はもう見る影もない。辺りに砂埃が舞う。
「皆、目を閉じろ!」
コーストの鋭い声。言われるままに目を瞑ると、瞼の下までも差し込む光が目を突いた。あまりの眩しさに両手で覆うがそれでも光は抜けてくる。
「しゃがんで顔を伏せろ! 絶対に石を見るんじゃない!」
その声に従い膝を折り、頭を埋める。光はそうまでしても瞳にまで届く。眩しい。じわじわと溢れる涙が手のひらを濡らす。
そのまましばらくそうしていた。
「もう、いいぞ」
コーストの声か。それに続き皆が立ち上がる音。瞼の裏に光の残像がくっきりと浮かぶ。ゆっくりと目を開けたが残像のせいか、よく見えない。
「、、明るい」
カルの声が聞こえる。あぁ、まただ。何重にも。
「おぉ、これなら帰りは━━━だな」
えっ、今、何て言ったの?
「おい、どうし━━りゅ? ━━?」
体が鉛のように重い。どこにも感覚というものはなく、もう立っているのかさえわからない。視界がぐらりと揺らぐ。何かに打ち付けられるような感覚。口から空気が漏れる。
「おい! ━━━━ろ! ━━!」
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