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花嫁行列 一
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カテリナ様の花嫁行列は、神の祝福を受けるように五月の黄金の光を浴び、愛しい街グラナダに背を向けました。
飾りたてた馬車や馬、徒歩で供奉する一行の端に、粗末な旅装すがたの娘が見えます。戸外ではヴェールをかぶっていても不思議ではなく、誰もとくに気にとめなかったのでございますが、その娘は例のルシアでございました。
「ルシア、疲れない?」 わたくしは馬上から声をかけてみました。
「だ、大丈夫です」
わたくしたち二人の頭上に南国のひかりが燦然と舞い散ります。本当に、陽光というものは、王女から婢女まで差別なく惜しむことなく降りそそいでくれるものでございます。
「疲れたら言いなさい。場所をつくってもらって馬車に乗せてあげるから」
「平気です」
あれ以来、わたくしはなにかとルシアに気をかけるようになり、いつの間にかわたくしたちは親密になっておりました。
聞けば、ルシアは養女で、生まれてすぐ両親を亡くした孤児だそうで、庭師夫婦に引き取られてからも、そう大事にしてもらっているようでもないので、いっそカテリナ様とともに、彼女の嫁ぎ先のイングランドへ行かないかと誘ってみると、あっさり頷きました。
どういうわけかわたくしは自分でもふしぎなのでございますが、ルシアのことが気になってしかたなく、長い旅と見知らぬ異国へ行く不安もあって、彼女の同行はほんの少しなぐさめにもなりました。人は自分が心をかけ、世話してやらねば、と思う相手がいると強くなれるものだとわたくしはこのとき知ったのでございます。
飾りたてた馬車や馬、徒歩で供奉する一行の端に、粗末な旅装すがたの娘が見えます。戸外ではヴェールをかぶっていても不思議ではなく、誰もとくに気にとめなかったのでございますが、その娘は例のルシアでございました。
「ルシア、疲れない?」 わたくしは馬上から声をかけてみました。
「だ、大丈夫です」
わたくしたち二人の頭上に南国のひかりが燦然と舞い散ります。本当に、陽光というものは、王女から婢女まで差別なく惜しむことなく降りそそいでくれるものでございます。
「疲れたら言いなさい。場所をつくってもらって馬車に乗せてあげるから」
「平気です」
あれ以来、わたくしはなにかとルシアに気をかけるようになり、いつの間にかわたくしたちは親密になっておりました。
聞けば、ルシアは養女で、生まれてすぐ両親を亡くした孤児だそうで、庭師夫婦に引き取られてからも、そう大事にしてもらっているようでもないので、いっそカテリナ様とともに、彼女の嫁ぎ先のイングランドへ行かないかと誘ってみると、あっさり頷きました。
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