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再会
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葵様による植物の説明も楽しくて、気がつけばお庭をどんどん探索して、気がつけば目の前に少し開けた空間に辿り着いた。
ベンチや西洋式の東屋があったので、ここは休憩場所かと思われた。
その東屋の前に、五人ほどの着飾った女の人達がいた。
皆様、身に着けているお姿がここに咲いている花よりも目を引く、振袖の着物に流行りの洋装。
一目でどこかの名家のご令嬢達だと思った。
葵様もご令嬢の集団に気付き、会話に花を咲かせているのを邪魔にならないようにと私たちがそっと、庭の端に体を寄せたとき。
「──まさか。その金髪は……環?」
どこかで聞いたことがある声に、体がびくっとした。
声を掛けられた方をみると花水木のごとく、東屋の前に髪も真っ白で可憐な着物を着た──姉がいた。
「ま、円姉さん……?」
私が呟くと姉さんは途端に雪女みたいに、瞳が冷たく吊り上がり、私を睨んで一歩前に出て来た。
「久しぶりね。環。こんなところで、出会うなんて思わなかった」
「お久しぶりです。姉さん……」
反射的に頭を深く下げて膝を着いてしまいそうになるのを、緩やかに頭を振ってなんとか阻止した。
「杜若様の顔を皆様で見に来たのに、環に出会うなんて──いやね」
杜若様に?
なんの用事なんだろう。
思わず聞き返したくなったけど、こちらを鋭く睨んでくる姉の瞳は今でも苦手のままで、何も言い返せなかった。
雪華家では長年、目を合わせないようにして来たから、真っ直ぐに姉を見つめられない。
ついつい下を反射的に向いてしまう、そんな自分が嫌だと唇を噛み締めてしまうと、姉がまた一歩。私へと近づいた。
「それにしても、人のお見合いを目茶苦茶にしたのに、元気そうね。あぁ、私から杜若様を横取りして調子に乗っているのね」
「そ、そんなことはありませんっ!」
否定したのに、姉の後ろで女性達が「あれが鷹夜様と結婚したと言う人!?」「あんな派手な女が?」「円さんがお可哀想だわ」などと、口々に喋り出したので誤解をとくにはどうしたらいいのだろうと、言葉に詰まってしまった。
すると、姉がふふっと笑った。
「環。ひょっとして杜若様に隠れて、そちらの殿方と逢引きをしていたのかしら?」
「!!」
あまりの言われようで頭が真っ白になる。
「はぁ。全くあなたは本当に雪華家の恥ね。杜若様だけじゃなくて、男性が欲しかっただけなのかしら?」
「ち、違いますっ、そんなことはっ」
「杜若様はお忙しい方。あなたみたいなのを相手にする訳がありません。きっと杜若様はその派手な金髪、金眼に惑わされたのでしょう──でなければ『忌み子』のあなたに興味を持つなんて、有り得ませんもの」
くすりと氷のように冷たい笑顔を浮かべる姉に、違う。逢引きなんかじゃない。そんなことを言わないで、と言う言葉を喉の奥からなんとか吐き出そうとした瞬間。
素早く、私の前に葵様が躍り出た。
「失礼。ご紹介遅れました。私は杜若様から環様の護衛を任せられた宇津木葵という者です。決して逢い引きの相手ではありません。環様はご気分が優れない様子。恐れ入りますが、この場を失礼させていただきます」
そのまま私を庇うように手を引き、
この場から離れようとした葵様と私を「お待ちなさい」と、引き止める声がした。
ベンチや西洋式の東屋があったので、ここは休憩場所かと思われた。
その東屋の前に、五人ほどの着飾った女の人達がいた。
皆様、身に着けているお姿がここに咲いている花よりも目を引く、振袖の着物に流行りの洋装。
一目でどこかの名家のご令嬢達だと思った。
葵様もご令嬢の集団に気付き、会話に花を咲かせているのを邪魔にならないようにと私たちがそっと、庭の端に体を寄せたとき。
「──まさか。その金髪は……環?」
どこかで聞いたことがある声に、体がびくっとした。
声を掛けられた方をみると花水木のごとく、東屋の前に髪も真っ白で可憐な着物を着た──姉がいた。
「ま、円姉さん……?」
私が呟くと姉さんは途端に雪女みたいに、瞳が冷たく吊り上がり、私を睨んで一歩前に出て来た。
「久しぶりね。環。こんなところで、出会うなんて思わなかった」
「お久しぶりです。姉さん……」
反射的に頭を深く下げて膝を着いてしまいそうになるのを、緩やかに頭を振ってなんとか阻止した。
「杜若様の顔を皆様で見に来たのに、環に出会うなんて──いやね」
杜若様に?
なんの用事なんだろう。
思わず聞き返したくなったけど、こちらを鋭く睨んでくる姉の瞳は今でも苦手のままで、何も言い返せなかった。
雪華家では長年、目を合わせないようにして来たから、真っ直ぐに姉を見つめられない。
ついつい下を反射的に向いてしまう、そんな自分が嫌だと唇を噛み締めてしまうと、姉がまた一歩。私へと近づいた。
「それにしても、人のお見合いを目茶苦茶にしたのに、元気そうね。あぁ、私から杜若様を横取りして調子に乗っているのね」
「そ、そんなことはありませんっ!」
否定したのに、姉の後ろで女性達が「あれが鷹夜様と結婚したと言う人!?」「あんな派手な女が?」「円さんがお可哀想だわ」などと、口々に喋り出したので誤解をとくにはどうしたらいいのだろうと、言葉に詰まってしまった。
すると、姉がふふっと笑った。
「環。ひょっとして杜若様に隠れて、そちらの殿方と逢引きをしていたのかしら?」
「!!」
あまりの言われようで頭が真っ白になる。
「はぁ。全くあなたは本当に雪華家の恥ね。杜若様だけじゃなくて、男性が欲しかっただけなのかしら?」
「ち、違いますっ、そんなことはっ」
「杜若様はお忙しい方。あなたみたいなのを相手にする訳がありません。きっと杜若様はその派手な金髪、金眼に惑わされたのでしょう──でなければ『忌み子』のあなたに興味を持つなんて、有り得ませんもの」
くすりと氷のように冷たい笑顔を浮かべる姉に、違う。逢引きなんかじゃない。そんなことを言わないで、と言う言葉を喉の奥からなんとか吐き出そうとした瞬間。
素早く、私の前に葵様が躍り出た。
「失礼。ご紹介遅れました。私は杜若様から環様の護衛を任せられた宇津木葵という者です。決して逢い引きの相手ではありません。環様はご気分が優れない様子。恐れ入りますが、この場を失礼させていただきます」
そのまま私を庇うように手を引き、
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