181 / 229
第六章 ケモナーと水のクランと風の宮
真夜中の侵入者
しおりを挟む
布団に潜り込んでくるまで気づかなかったとは…戦闘関係のスキルがないのはこういうときに困るな。
とりあえず、今は目の前の問題を解決するのが先だ。俺に頭を掴まれ水揚げされたばかりの魚のように跳ねている小人。何だ、こいつ。
「ちょっ!待つっす!なんで指がないのに!つかめっ!いたっ!いたたたっす!」
騒がしい。うるさかったら、ケルンが起きるだろうが。
第一、俺だってわかんねぇよ。なんで指がないのに掴めてるのかってのはな。
それよりもだ。
「誰、お前?何?あ?」
不審者にはきちんとした言葉で聞く必要もない。単語で問いただす。
寝起きでいつもより声が低く、そこまで思考加速はできていないが、夜中に寝室にくるやつなんて、例え小人でも敵としか思えない。
小人っていっているが、それも正しいのかはわからない。俺の知らない種族かもしれないからな。
この世界、モフーナを作ったのは棒神様だから、小人とかいても不思議ではないだろう。妖精っていう存在がいるみたいだから、もしかしたら、妖精かもしれない。
でも、そんなことはどうでもいい。こいつは俺たちが寝ている部屋に無断で入ってきたってことだ。寮のこの鍵をしている部屋に、ミルデイに気づかれずにだ。
いたずら好きという妖精の知識もあるが、こいつがいたずらで入ったのかはわからない。
あの誘拐犯たちの関係者か?まさかケルンをどうにかしようとか考えてたらこのまま潰す。若干、パワーアップした今の俺なら小人の頭ぐらいなら潰せると思う。
「潰さないでっす!誘拐犯の関係者じゃないっす!どうにもしないっすよ!」
「そんなのわか…おい。なんで俺の考えがわかるんだ?」
俺が潰そうとしたから助けを求めるのはわかる。だが、誘拐犯の関係者とは口にしていない。
俺の考えがわかるなんて、ケルンか棒神様ぐらいのもんだぞ?
「自分もわかるっすよ!もぅ!ひどいっす!…でも乱暴にされて自分、かなりびびってきたっす!もっとしてっす!激しく!狂おしく!さぁ、来るっす!」
「ドMかよ」
ぞっとして手を離せば、痛みからなのかなんなのか、鼻息を荒くしている。
別の意味で身の危険を感じる。本当に、なんだよこいつ。
改めて侵入者の小人を観察する。
緑髪の小人は正直なところ恐ろしくきれいな顔をしている。あり得ないことなんだが…母様クラスとはな…少年かと見間違う短髪ではあるが、顔は女性だ。
かなりの美人なんだが、行動で残念さが際立っている。
「美人だなんて、照れるっすー」
「で?お前なんだよ?」
くねくねしているのはスルーだ。こういうのを相手にすると疲れる。
それにしても、読まれてるってのはめんどうだな…俺はケルンの考えしかわからないってのに。
いや…いるというかあるな…人の考えを読めるなんて…まさかな。
「ほら、もうわかってるっすよね?それとも本当にわからないっすか?」
「わかんねぇ…ことはないけど…まさかっていうか…信じれないというか…」
人ではないけど、考えを読んで行動している物なら思い浮かぶ。
机の上に掃除して置きっぱなしにしているあれだ。ケルンが使っている杖。
あれは俺の考えを読んで動いていた。元々呪われた樹だったからそんなことも可能なんだろうと思っていた。
「誰が呪われた樹っすか!ひどいっす!乙女として傷ついたっす!」
「乙女…」
見た目は乙女なんだが、ドM。全裸だけど俺みたくつんつる。それで乙女?
今も軽く罵ったことを考えれば鼻息を荒くしているのに?考えるのをやめよう。襲われそうだ。
「とするなら…樹木…いや、どっちかというと杖の精霊様…ってとこか?」
自然精霊というよりは、人工精霊ってやつなのだろうか?
樹木や石なんかに精霊様が宿っていたり、長い年月をかけ家や剣といった物に宿る人工精霊という二つがある。元々精霊様が宿っていた樹木なんかを加工すればそのまま精霊様は加工品に宿ることがある。
この世界ではどうかは知らないが、俺の知識の中にはそうあるのだ。
「んー…どうなんすかね?」
「いや、聞くなよ。ってか、違うのかよ?」
俺の推測に微妙な顔をしている。精霊様じゃないっていうのか?
「いや…あのっすね…自分が何だったかっていうのは、うっかり寝過ごして忘れちゃったす!でも覚えてるのはご主人と未来の旦那様が迎えにくるってことっす!だから、聞けばわかると思ったっす!」
自分が何だったかを忘れるとかポンコツかよ。
ってか、聞き捨てならない単語が聞こえたような気がする。
すり寄ってくる体を遠ざけて首をかしげる。
「旦那?」
「んもぅ!エフデのことっすよ!」
「無理」
痴女はちょっと遠慮したい。美人なんだけどな。痴女とか無理。
「痴女じゃないっす!美人だけでいいっすよ!」
「いや、旦那とかってさ…それ、誰がいったんだよ…」
「ボージィン様っす!」
「棒神様が?」
棒神様がこいつにいったっていうのか?いつの話だ?魂を送ったあとのことなら…三十年ぐらい前の話になるけど。
「あんまり覚えてないっすけど、そういわれたっす!」
自信満々の笑顔でいってきて、俺に抱きついて、顔である丸の部分を思いっきりキスされる。
「ふんっ!」
「あぎゃ!」
痴女られたから右ストレートで吹き飛ばす。あとで拭こう。
ってか棒神様、何を勝手に決めてるんですか?訴えたいんですけど?
「いたた…愛が痛いっす…でも、感じちゃうっす!」
「うぜぇ。それだけか」
「あとはエフデの助けをしてこいっていわれたっすよ?」
「助け?」
「自分、これでもこの世界の魔法に関する知識をボージィン様から渡されたっす!」
うぜぇって思ったが、少し訂正だ。
魔法の知識。すげぇ欲しいもんじゃねぇか!今すぐにも欲しかったからな。助かる。
「でしょでしょ?助かるっすよね?どんな魔法もわかるっす!もちろん、自分を介してくれたら詠唱なしでも使えるっすよ!」
「おー!それは助かるな。俺は魔法の知識はないから、ケルンを助けてやれなくてな…だから補助をつけてくれたのか」
普通の知識とかならある程度はあるんだが、魔法はほとんどわからないからな。それに、俺の知る魔法は別世界のものだ。モフーナはまた違うからな。
「でも、精霊が拒絶していてほとんど使えないっす…ご主人のために働けないっす…魔力もせっかく倍にしてもだめっす…」
「いや、まぁ…精霊様の考えだから仕方ないぞ。あと倍にするのはやめろ。多いから困ってるんだ」
棒神様も気づいてくれたんだろうけど、精霊様と話し合ってないのかもしれないな。
魔法の知識を得ても結局、今は使えないんだよな…精霊様にロックをかけられているから、使えるのは少ない。
現在は光、火、風、土、無が初級。水が中級までだ。
それにしても、何で今日までこいつ出てこなかったんだ?もう二樹月近くは経ってるってのに。
「どうして今まで出てこなかったんだ?」
「自分は受肉してないっす。だから今日みたいな特別な日じゃないと出れないっす。せーやく?っす!あと、杖が外にあったから出れたっす!できれば外に出したままがいいっす!」
「そうなのか?」
誓約か。受肉をしていないってことは、こいつの体は幻なのか?でも触れれるんだけどな。
「今の体は…んー…そう!花粉っす!」
「花粉」
花粉症になりそうだ。えんがちょだ。空気をきれいにしたい。
「もう!ひどいっす!今日は初花の日っすよ?大樹の花粉は魔力の塊っすよ!それに花は咲けば実をつけるっすから、そのおこぼれでなんとか姿を作ったっす!理を使ってるっす!」
魔力の塊…大樹の花粉って魔力なのか。理…ってのがわからないが。
「理は理っすよ?形を成す日っすもん。自分みたいな存在はこの日から形を成すっす!それに、大樹の花は初夏を告げるっす。樹木は一番元気なときになるっすよ。そしたら、おこぼれもたくさんっす!」
「もうじき雨季だもんな」
形を成すか。こいつみたいな存在が、一斉にとか。虫かな?
「虫じゃないっす!失礼しちゃうっす!」
「いや、急に出てくるから」
「急にじゃないっす。自分は一応、今までもエフデとは会話ができてたと思うっすよ?」
「何度かあったあれか」
俺が思ったことを返事するように、葉っぱを動かしてたりした、謎に動いていたあれ…ホラーだよ。
「気のせいかと思ったんだがな」
わさわさ動いていたのは意思があったからか…そうだ。意思があったなら、きちんとお礼をいっておかないとな。
「そういや、木片と琥珀みたいたやつありがとうな。助かった」
「そ、そうっすか?や、やだなぁ」
「照れてもいいが、俺の胸をまさぐるな。そこには何もねぇよ」
「あひゃん!」
左フックを脇にかます。まったく効いてないみたいなのがしゃくだ。お礼をいって損をした。
どうしてこんなのと意思疏通ができてるんだろうか。
「意思疏通っすか?それはご主人の魔力を通しあってるからかもしれないっすね。ご主人は魔力が多いだけじゃなく、本当の魔法が使える数少ない人族っすから」
「本当の魔法?」
「さっきもいったっすけど、ボージィン様から渡された魔法の知識を自分は持ってるっす!その中にあったんっす。今の魔法は精霊を介して発動してるっす。でも最初は魔力だけで魔法が使えたそうっすよ」
「精霊様を介さない?」
そういえば誘拐犯を攻撃したときのケルンの魔法は何か違っていた。
魔力だけで魔法を使っていたように見えたんだが、あれから同じことはできていない。本人も頭に血が上っていたからか覚えてないらしいし。
「原始魔法っす!エフデの体もそうっすよ?」
「龍や純血のエルフが使っているとかいう…俺の体を作ってるのは思念石なんだが、それでも原始魔法なのか?」
あくまで原始魔法の才能を発見するための素材じゃないのか?
「元々の思念石とは物質が変わってるはずっす。ご主人が願ったから思念石は変わって受肉できるものになってるっす。魂の入れ物を作れるのは本当の魔法を使える者じゃないとできないっすから…今は強化されてるっすけど、自分じゃわかんないっすね」
魂の入れ物。知識という俺はケルンの魂の欠片だからか。
確かに魔法ですら人の手で魔石にできるのは初級くらいのものだから納得はできる。
ってことは、誰でも魂の欠片を俺みたいにできるってことなのか?
「そんなわけないっすよ!ご主人はすごいっす!魂の入れ物を作れる人族なんてそんなにいないっすから!もし人族が同じことをするなら、何万人も犠牲にして成功するかどうかっていう魔法っすからね」
「何万人も犠牲にしないとできないのかよ…」
「理と禁忌に近いっすからね」
理と禁忌か…どこまでをさすんだろうか。
「そんなやばいもんを龍やエルフってのは簡単に作れるのか」
ケルンが前に読んだ絵本にあった人形がエルフの男の子になる話。あれもお伽噺と思っていたが…龍の女王の話は本当のことだったのかもしれないな。
「人族と比べたら魔力量が桁違いっす。最低でも万単位からっす」
「そんなに多いのか?」
「らしいっす。自分はあくまで魔法関係のことしかわからないっすけど」
いや、それだけでもだいぶ助かる。だが、目的は挨拶なのか?
「それでわざわざ出てきたのは何でだ?何か用があんのか?」
俺の問いにこいつ…馬乗りになってきやがった。
「子作りっす!受粉するっすよ!…でもエフデつんつるだからできないっすね…おしべないっすもんね…生やせるっす?」
「触んな。折るぞ?」
股間をまさぐるな。巴投げしてもめげずにやってくるので、頭をまた掴めば鼻息を荒くしつつ痛がっている…のか喜んでいるのかわからなくなる。
あとお前もつんつるだろうか。
「はぁはぁ…あ、あとはエフデにボージィン様からの伝言を伝えようと思ったっす!」
「そっちの方が大事だろ!」
棒神様とはたくさん話したいことがあるんだが、連絡の手段がないのだ。伝言があるってことは、こいつは棒神様と話をしたってことだ。
頭から手を話して正座して向き合う。股間に視線を落とすな、痴女るな。
内心で罵れば喜ぶとか残念すぎるぞ!
「はぁ…棒神様の伝言ってのはいつでも受けれるのか?こちらから話せるのか?」
ほっておこう。大事なのは棒神様とやりとりができるのかということだ。
だとしたら俺も棒神様と話したい。どんな風にケルンを導けばいいのかとか相談をしたいんだ。育児書も読んでるけど周りが濃すぎるから意味があるのかどうなのか。
「こちらから話したりは無理っす。それにボージィン様は干渉があまりできないっすから、ボージィン様からも難しいと思うっす」
「どう伝言を受けたんだ?」
「自分の場合は寝ているときに貰ったっす」
「そうか…」
棒神様と連絡は難しいか。
「ただボージィン様の使いの精霊を通せば少しは話せるかもっす」
「本当か!使いの精霊様ってのは?」
「そいつらも数がいないっすか…その精霊からなら探せば人族でも『神託』とかで受けれると思うっすよ?勇者とかは持ってるっす」
「精霊様なのに『神託』スキルがいるのか」
『神託』スキル持ちってのは数が少ないがいることにはいる。でも、棒神様の使いの精霊様が『神託』スキルじゃないと
話せないのは変だ。
「ボージィン様の直属は神っすから。精霊神とか属性神って枠っすね。どちらにしてもせーやくとか多いっす。まず常人じゃ、あいつらとは召喚や契約は不可能っす」
神…召喚や契約はできないのか。
「それは魔法の知識での答えか?」
「そうっす。人が契約なんてしたらすぐ死ぬっす。魂ってのには、契約する用量があるっす。神となんて、どんな人間も用量を越えて魂が壊れるっすから」
魂が壊れる…あの誘拐犯の男のようになるってことか…ケルンには契約させないようにしよう。
「それが懸命っす。精霊も同じっす。人の用量を越えないようにしないといけないっす。人がばかすか精霊と契約していないのがそのためっす。あの馬鹿は才能がなかったっすけど、才能があれば上位精霊までならなんとかなるっす。けど、上級より上の超越精霊とは絶対無理っすね」
「そうなのか」
たくさんの精霊様と契約をしている父様とかは特別なんだろうな。思えば特殊な精霊様と契約をしている人は他の精霊様と契約をしていないんじゃないかな?ナザドもそうだしな。
理解はした。あとは伝言を聞くだけだ。
「それで棒神様は何だって?」
「ボージィン様は『精霊を頼む。新たな魔王から多くを救ってくれ。汝にモフモフが多いことを』っていわれたっす」
「モフモフは多くて楽しくやってるが…精霊様を頼むってのはどういう意味だ?それに新たな魔王ってのは」
俺がそう聞こうとすると、目の前で正座をしていたやつが薄くなっていく。
「あ…時間がきたっす…」
「おい!えっと」
そういえば、名前を聞いてなかった。こんだけ話したのに、俺はこいつの名前を呼べない。
「気にすることないっす!名前は忘れちゃったすから!それに杖に…戻っても…少し…なし…きるっす!…ら、さみ…な…っす」
声が途切れていき、ふっと消えた。そこに誰かいたとは思えないほど、跡形もない。
「消えたか…」
あいつがいなくなった場所をじっとみつめる。杖の中に戻ったのならまた意思疏通はできるだろう。
それよりも伝言だ。
そのことを思考しようとしたが、ぐすぐすという泣き声が聞こえた。
「お兄…ちゃん?どこ…お兄ちゃん…やぁ…」
寝ぼけているのか、俺を探してぐずりだしている。
まずいな。急いでケルンのそばにいって声をかける。
「ほら、俺はここだ」
「一人…やぁ…」
「泣くな。俺が一緒だからな」
「一緒…やく…そく…」
寝ぼけて夜泣をしているケルンに力を込めて引寄せられる。寝巻きが涙で湿ったが、少しの間頭をなでていたら、力が抜けて、胸の前に抱き抱えられる体勢になる。
落ち着いた寝息を立て始めた。
棒神様からの伝言はどういう意味なのだろう。新しい魔王…そんなものから多くを救ってくれか…それをケルンがしないといけないのか?
いや、棒神様は俺にいったんだ。俺が一人でやればいいだろ。
「そんな風に考えたら…また泣かせちまうな…俺にできる範囲でやる…でもそれだけじゃだめだ」
一人では何もできない。でもたくさんの人とならなんとかなるかもしれない。
ただ今のままではケルンを守ることは難しい。でも、俺だけじゃない。俺たちなんだ。俺とケルンの二人でどこまでも行くと決めたんだ。
ケルンを強くするためにも次の精霊様に魔法の許可を貰わないといけない。
そう思いつつ強いままの不安を見てみぬふりをして、ケルンの胸の中で眠った。
とりあえず、今は目の前の問題を解決するのが先だ。俺に頭を掴まれ水揚げされたばかりの魚のように跳ねている小人。何だ、こいつ。
「ちょっ!待つっす!なんで指がないのに!つかめっ!いたっ!いたたたっす!」
騒がしい。うるさかったら、ケルンが起きるだろうが。
第一、俺だってわかんねぇよ。なんで指がないのに掴めてるのかってのはな。
それよりもだ。
「誰、お前?何?あ?」
不審者にはきちんとした言葉で聞く必要もない。単語で問いただす。
寝起きでいつもより声が低く、そこまで思考加速はできていないが、夜中に寝室にくるやつなんて、例え小人でも敵としか思えない。
小人っていっているが、それも正しいのかはわからない。俺の知らない種族かもしれないからな。
この世界、モフーナを作ったのは棒神様だから、小人とかいても不思議ではないだろう。妖精っていう存在がいるみたいだから、もしかしたら、妖精かもしれない。
でも、そんなことはどうでもいい。こいつは俺たちが寝ている部屋に無断で入ってきたってことだ。寮のこの鍵をしている部屋に、ミルデイに気づかれずにだ。
いたずら好きという妖精の知識もあるが、こいつがいたずらで入ったのかはわからない。
あの誘拐犯たちの関係者か?まさかケルンをどうにかしようとか考えてたらこのまま潰す。若干、パワーアップした今の俺なら小人の頭ぐらいなら潰せると思う。
「潰さないでっす!誘拐犯の関係者じゃないっす!どうにもしないっすよ!」
「そんなのわか…おい。なんで俺の考えがわかるんだ?」
俺が潰そうとしたから助けを求めるのはわかる。だが、誘拐犯の関係者とは口にしていない。
俺の考えがわかるなんて、ケルンか棒神様ぐらいのもんだぞ?
「自分もわかるっすよ!もぅ!ひどいっす!…でも乱暴にされて自分、かなりびびってきたっす!もっとしてっす!激しく!狂おしく!さぁ、来るっす!」
「ドMかよ」
ぞっとして手を離せば、痛みからなのかなんなのか、鼻息を荒くしている。
別の意味で身の危険を感じる。本当に、なんだよこいつ。
改めて侵入者の小人を観察する。
緑髪の小人は正直なところ恐ろしくきれいな顔をしている。あり得ないことなんだが…母様クラスとはな…少年かと見間違う短髪ではあるが、顔は女性だ。
かなりの美人なんだが、行動で残念さが際立っている。
「美人だなんて、照れるっすー」
「で?お前なんだよ?」
くねくねしているのはスルーだ。こういうのを相手にすると疲れる。
それにしても、読まれてるってのはめんどうだな…俺はケルンの考えしかわからないってのに。
いや…いるというかあるな…人の考えを読めるなんて…まさかな。
「ほら、もうわかってるっすよね?それとも本当にわからないっすか?」
「わかんねぇ…ことはないけど…まさかっていうか…信じれないというか…」
人ではないけど、考えを読んで行動している物なら思い浮かぶ。
机の上に掃除して置きっぱなしにしているあれだ。ケルンが使っている杖。
あれは俺の考えを読んで動いていた。元々呪われた樹だったからそんなことも可能なんだろうと思っていた。
「誰が呪われた樹っすか!ひどいっす!乙女として傷ついたっす!」
「乙女…」
見た目は乙女なんだが、ドM。全裸だけど俺みたくつんつる。それで乙女?
今も軽く罵ったことを考えれば鼻息を荒くしているのに?考えるのをやめよう。襲われそうだ。
「とするなら…樹木…いや、どっちかというと杖の精霊様…ってとこか?」
自然精霊というよりは、人工精霊ってやつなのだろうか?
樹木や石なんかに精霊様が宿っていたり、長い年月をかけ家や剣といった物に宿る人工精霊という二つがある。元々精霊様が宿っていた樹木なんかを加工すればそのまま精霊様は加工品に宿ることがある。
この世界ではどうかは知らないが、俺の知識の中にはそうあるのだ。
「んー…どうなんすかね?」
「いや、聞くなよ。ってか、違うのかよ?」
俺の推測に微妙な顔をしている。精霊様じゃないっていうのか?
「いや…あのっすね…自分が何だったかっていうのは、うっかり寝過ごして忘れちゃったす!でも覚えてるのはご主人と未来の旦那様が迎えにくるってことっす!だから、聞けばわかると思ったっす!」
自分が何だったかを忘れるとかポンコツかよ。
ってか、聞き捨てならない単語が聞こえたような気がする。
すり寄ってくる体を遠ざけて首をかしげる。
「旦那?」
「んもぅ!エフデのことっすよ!」
「無理」
痴女はちょっと遠慮したい。美人なんだけどな。痴女とか無理。
「痴女じゃないっす!美人だけでいいっすよ!」
「いや、旦那とかってさ…それ、誰がいったんだよ…」
「ボージィン様っす!」
「棒神様が?」
棒神様がこいつにいったっていうのか?いつの話だ?魂を送ったあとのことなら…三十年ぐらい前の話になるけど。
「あんまり覚えてないっすけど、そういわれたっす!」
自信満々の笑顔でいってきて、俺に抱きついて、顔である丸の部分を思いっきりキスされる。
「ふんっ!」
「あぎゃ!」
痴女られたから右ストレートで吹き飛ばす。あとで拭こう。
ってか棒神様、何を勝手に決めてるんですか?訴えたいんですけど?
「いたた…愛が痛いっす…でも、感じちゃうっす!」
「うぜぇ。それだけか」
「あとはエフデの助けをしてこいっていわれたっすよ?」
「助け?」
「自分、これでもこの世界の魔法に関する知識をボージィン様から渡されたっす!」
うぜぇって思ったが、少し訂正だ。
魔法の知識。すげぇ欲しいもんじゃねぇか!今すぐにも欲しかったからな。助かる。
「でしょでしょ?助かるっすよね?どんな魔法もわかるっす!もちろん、自分を介してくれたら詠唱なしでも使えるっすよ!」
「おー!それは助かるな。俺は魔法の知識はないから、ケルンを助けてやれなくてな…だから補助をつけてくれたのか」
普通の知識とかならある程度はあるんだが、魔法はほとんどわからないからな。それに、俺の知る魔法は別世界のものだ。モフーナはまた違うからな。
「でも、精霊が拒絶していてほとんど使えないっす…ご主人のために働けないっす…魔力もせっかく倍にしてもだめっす…」
「いや、まぁ…精霊様の考えだから仕方ないぞ。あと倍にするのはやめろ。多いから困ってるんだ」
棒神様も気づいてくれたんだろうけど、精霊様と話し合ってないのかもしれないな。
魔法の知識を得ても結局、今は使えないんだよな…精霊様にロックをかけられているから、使えるのは少ない。
現在は光、火、風、土、無が初級。水が中級までだ。
それにしても、何で今日までこいつ出てこなかったんだ?もう二樹月近くは経ってるってのに。
「どうして今まで出てこなかったんだ?」
「自分は受肉してないっす。だから今日みたいな特別な日じゃないと出れないっす。せーやく?っす!あと、杖が外にあったから出れたっす!できれば外に出したままがいいっす!」
「そうなのか?」
誓約か。受肉をしていないってことは、こいつの体は幻なのか?でも触れれるんだけどな。
「今の体は…んー…そう!花粉っす!」
「花粉」
花粉症になりそうだ。えんがちょだ。空気をきれいにしたい。
「もう!ひどいっす!今日は初花の日っすよ?大樹の花粉は魔力の塊っすよ!それに花は咲けば実をつけるっすから、そのおこぼれでなんとか姿を作ったっす!理を使ってるっす!」
魔力の塊…大樹の花粉って魔力なのか。理…ってのがわからないが。
「理は理っすよ?形を成す日っすもん。自分みたいな存在はこの日から形を成すっす!それに、大樹の花は初夏を告げるっす。樹木は一番元気なときになるっすよ。そしたら、おこぼれもたくさんっす!」
「もうじき雨季だもんな」
形を成すか。こいつみたいな存在が、一斉にとか。虫かな?
「虫じゃないっす!失礼しちゃうっす!」
「いや、急に出てくるから」
「急にじゃないっす。自分は一応、今までもエフデとは会話ができてたと思うっすよ?」
「何度かあったあれか」
俺が思ったことを返事するように、葉っぱを動かしてたりした、謎に動いていたあれ…ホラーだよ。
「気のせいかと思ったんだがな」
わさわさ動いていたのは意思があったからか…そうだ。意思があったなら、きちんとお礼をいっておかないとな。
「そういや、木片と琥珀みたいたやつありがとうな。助かった」
「そ、そうっすか?や、やだなぁ」
「照れてもいいが、俺の胸をまさぐるな。そこには何もねぇよ」
「あひゃん!」
左フックを脇にかます。まったく効いてないみたいなのがしゃくだ。お礼をいって損をした。
どうしてこんなのと意思疏通ができてるんだろうか。
「意思疏通っすか?それはご主人の魔力を通しあってるからかもしれないっすね。ご主人は魔力が多いだけじゃなく、本当の魔法が使える数少ない人族っすから」
「本当の魔法?」
「さっきもいったっすけど、ボージィン様から渡された魔法の知識を自分は持ってるっす!その中にあったんっす。今の魔法は精霊を介して発動してるっす。でも最初は魔力だけで魔法が使えたそうっすよ」
「精霊様を介さない?」
そういえば誘拐犯を攻撃したときのケルンの魔法は何か違っていた。
魔力だけで魔法を使っていたように見えたんだが、あれから同じことはできていない。本人も頭に血が上っていたからか覚えてないらしいし。
「原始魔法っす!エフデの体もそうっすよ?」
「龍や純血のエルフが使っているとかいう…俺の体を作ってるのは思念石なんだが、それでも原始魔法なのか?」
あくまで原始魔法の才能を発見するための素材じゃないのか?
「元々の思念石とは物質が変わってるはずっす。ご主人が願ったから思念石は変わって受肉できるものになってるっす。魂の入れ物を作れるのは本当の魔法を使える者じゃないとできないっすから…今は強化されてるっすけど、自分じゃわかんないっすね」
魂の入れ物。知識という俺はケルンの魂の欠片だからか。
確かに魔法ですら人の手で魔石にできるのは初級くらいのものだから納得はできる。
ってことは、誰でも魂の欠片を俺みたいにできるってことなのか?
「そんなわけないっすよ!ご主人はすごいっす!魂の入れ物を作れる人族なんてそんなにいないっすから!もし人族が同じことをするなら、何万人も犠牲にして成功するかどうかっていう魔法っすからね」
「何万人も犠牲にしないとできないのかよ…」
「理と禁忌に近いっすからね」
理と禁忌か…どこまでをさすんだろうか。
「そんなやばいもんを龍やエルフってのは簡単に作れるのか」
ケルンが前に読んだ絵本にあった人形がエルフの男の子になる話。あれもお伽噺と思っていたが…龍の女王の話は本当のことだったのかもしれないな。
「人族と比べたら魔力量が桁違いっす。最低でも万単位からっす」
「そんなに多いのか?」
「らしいっす。自分はあくまで魔法関係のことしかわからないっすけど」
いや、それだけでもだいぶ助かる。だが、目的は挨拶なのか?
「それでわざわざ出てきたのは何でだ?何か用があんのか?」
俺の問いにこいつ…馬乗りになってきやがった。
「子作りっす!受粉するっすよ!…でもエフデつんつるだからできないっすね…おしべないっすもんね…生やせるっす?」
「触んな。折るぞ?」
股間をまさぐるな。巴投げしてもめげずにやってくるので、頭をまた掴めば鼻息を荒くしつつ痛がっている…のか喜んでいるのかわからなくなる。
あとお前もつんつるだろうか。
「はぁはぁ…あ、あとはエフデにボージィン様からの伝言を伝えようと思ったっす!」
「そっちの方が大事だろ!」
棒神様とはたくさん話したいことがあるんだが、連絡の手段がないのだ。伝言があるってことは、こいつは棒神様と話をしたってことだ。
頭から手を話して正座して向き合う。股間に視線を落とすな、痴女るな。
内心で罵れば喜ぶとか残念すぎるぞ!
「はぁ…棒神様の伝言ってのはいつでも受けれるのか?こちらから話せるのか?」
ほっておこう。大事なのは棒神様とやりとりができるのかということだ。
だとしたら俺も棒神様と話したい。どんな風にケルンを導けばいいのかとか相談をしたいんだ。育児書も読んでるけど周りが濃すぎるから意味があるのかどうなのか。
「こちらから話したりは無理っす。それにボージィン様は干渉があまりできないっすから、ボージィン様からも難しいと思うっす」
「どう伝言を受けたんだ?」
「自分の場合は寝ているときに貰ったっす」
「そうか…」
棒神様と連絡は難しいか。
「ただボージィン様の使いの精霊を通せば少しは話せるかもっす」
「本当か!使いの精霊様ってのは?」
「そいつらも数がいないっすか…その精霊からなら探せば人族でも『神託』とかで受けれると思うっすよ?勇者とかは持ってるっす」
「精霊様なのに『神託』スキルがいるのか」
『神託』スキル持ちってのは数が少ないがいることにはいる。でも、棒神様の使いの精霊様が『神託』スキルじゃないと
話せないのは変だ。
「ボージィン様の直属は神っすから。精霊神とか属性神って枠っすね。どちらにしてもせーやくとか多いっす。まず常人じゃ、あいつらとは召喚や契約は不可能っす」
神…召喚や契約はできないのか。
「それは魔法の知識での答えか?」
「そうっす。人が契約なんてしたらすぐ死ぬっす。魂ってのには、契約する用量があるっす。神となんて、どんな人間も用量を越えて魂が壊れるっすから」
魂が壊れる…あの誘拐犯の男のようになるってことか…ケルンには契約させないようにしよう。
「それが懸命っす。精霊も同じっす。人の用量を越えないようにしないといけないっす。人がばかすか精霊と契約していないのがそのためっす。あの馬鹿は才能がなかったっすけど、才能があれば上位精霊までならなんとかなるっす。けど、上級より上の超越精霊とは絶対無理っすね」
「そうなのか」
たくさんの精霊様と契約をしている父様とかは特別なんだろうな。思えば特殊な精霊様と契約をしている人は他の精霊様と契約をしていないんじゃないかな?ナザドもそうだしな。
理解はした。あとは伝言を聞くだけだ。
「それで棒神様は何だって?」
「ボージィン様は『精霊を頼む。新たな魔王から多くを救ってくれ。汝にモフモフが多いことを』っていわれたっす」
「モフモフは多くて楽しくやってるが…精霊様を頼むってのはどういう意味だ?それに新たな魔王ってのは」
俺がそう聞こうとすると、目の前で正座をしていたやつが薄くなっていく。
「あ…時間がきたっす…」
「おい!えっと」
そういえば、名前を聞いてなかった。こんだけ話したのに、俺はこいつの名前を呼べない。
「気にすることないっす!名前は忘れちゃったすから!それに杖に…戻っても…少し…なし…きるっす!…ら、さみ…な…っす」
声が途切れていき、ふっと消えた。そこに誰かいたとは思えないほど、跡形もない。
「消えたか…」
あいつがいなくなった場所をじっとみつめる。杖の中に戻ったのならまた意思疏通はできるだろう。
それよりも伝言だ。
そのことを思考しようとしたが、ぐすぐすという泣き声が聞こえた。
「お兄…ちゃん?どこ…お兄ちゃん…やぁ…」
寝ぼけているのか、俺を探してぐずりだしている。
まずいな。急いでケルンのそばにいって声をかける。
「ほら、俺はここだ」
「一人…やぁ…」
「泣くな。俺が一緒だからな」
「一緒…やく…そく…」
寝ぼけて夜泣をしているケルンに力を込めて引寄せられる。寝巻きが涙で湿ったが、少しの間頭をなでていたら、力が抜けて、胸の前に抱き抱えられる体勢になる。
落ち着いた寝息を立て始めた。
棒神様からの伝言はどういう意味なのだろう。新しい魔王…そんなものから多くを救ってくれか…それをケルンがしないといけないのか?
いや、棒神様は俺にいったんだ。俺が一人でやればいいだろ。
「そんな風に考えたら…また泣かせちまうな…俺にできる範囲でやる…でもそれだけじゃだめだ」
一人では何もできない。でもたくさんの人とならなんとかなるかもしれない。
ただ今のままではケルンを守ることは難しい。でも、俺だけじゃない。俺たちなんだ。俺とケルンの二人でどこまでも行くと決めたんだ。
ケルンを強くするためにも次の精霊様に魔法の許可を貰わないといけない。
そう思いつつ強いままの不安を見てみぬふりをして、ケルンの胸の中で眠った。
10
あなたにおすすめの小説
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
【完結】憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。
灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。
彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。
タイトル通りのおっさんコメディーです。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
神のミスで転生したけど、幼女化しちゃった! 神具【調薬釜】で、異世界ライフを楽しもう!
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
旧題:神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!
電子書籍は、2026/3/9に発売です!
書籍は2026/3/11に発売(予約受付中)です!メロンブックス様より、特典の描き下ろしSSペーパーがあります。詳しくは、メロンブックス様へお願い致します。
イラストは、にとろん様です。よろしくお願い致します!
ファンタジー小説大賞に投票して頂いた皆様には、大変感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる