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出会い（十五）
しおりを挟む呼ぶ名前がないとはどういうことか。
困った僕が
「それでは私はお前をなんと呼べば良い？」
とそろそろと問うと、真っ黒い子どもの瞳はますます昏くなって。
どれだけの時間が経ったか、真っ黒い子どもは昏い瞳のまま
「俺にはただひとつ村の子ども達が悪戯に呼び始めた名前がある」
って苦虫を噛み潰したような表情で答えた。
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