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突き抜けた腹黒第二皇子の執着がすぎる点について
11 兄と
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「ステファン愛してます。そんな悲しいことを言わないでください。あなたは私の兄上でもあり、恋人で伴侶なんですから」
恋人どころかすでに婚姻も結んでいる。
この国の王と宰相という最高権力者はおれたちなんだから、なんでもできる。
法整備のときに、色々と同性婚や血縁でも結婚できるように追加したのだ。さっと婚姻届けも出している。皇族の婚姻は大神殿を通すがそれも問題ない。
寝込んでいるときに、婚姻したと伝えた時には兄上は、何もわかっていないのか、微かに頷いただけだった。
おれは兄上を安心させるようににっこり笑う。
「結婚の儀はまだでしたね。自覚してもらうためにもあげましょう」
「こんな時期にそんなこと」
結婚の儀自体は嫌では無いのですね。
「私費から行うから大丈夫です。国庫のお金には手をつけません。それに雇用をつくることになりますので国民も喜ぶはずです。盛大にあげましょうね。食事や酒を各地の民にも行き渡るように配りましょう。みんな喜びます。どうですか?」
「でも、でも」
「何がだめなんですか? 同性同士の結婚も、兄弟の結婚もこの自由な国では可能です」
「でもおれと結婚したことが公になったら、レオまで嫌われる。そんなことできない」
「戴冠式の時の歓声を覚えていないのですか? その後の斬新な改革でどれほど民が救われているか。あなたは今この国にいなくてはならない存在だ」
「でも・・.」
珍しくステファンが引き下がらない。兄上は長年、民からの悪感情を向けられていた。
兄上が育った白薔薇宮も暴徒に破壊されて、たくさんの人が死んだ。そのことを今も忘れてはいないのだろう。
「兄上、結婚の儀を挙げても挙げなくても、私はあなたとずっといます。片翼のあなたがいなければ生きていけない。・・・ステファン・・愛してます」
「・・おれも、おれもレオン、レオンハルト。愛してる」
「ステファン」
幼いころから抱いていた憧憬が今この腕の中にいる。
「・・・許してくれますか」
「何を?」
「・・・あなたを私に縛りつけたことです。私なしでいられない体にした」
「あの時は・・・おれを助けに来てくれたんだろう? あの時、おれが暴徒に殺されないように守ってくれたんだってわかってるよ」
おれは絶句した。激しい感情を思い出す。
あの時、暴徒に兄上が殺されるなんて耐えれなかった。許せなかった。
あの場にどれだけの人がいようとも、兄上に触っていいのはおれだけだから。
暴徒だけじゃない。兄上自身が兄上を殺すことも許せないんだ。
だれよりもあなた自身から守りたかった。
「私のひどい執着です」
兄上は俯いた。長い睫毛の影が頬に落ちる。
「あのまま普通に助けられても、おれは生きるのに、罪悪感を感じながら生きていただろう。・・・でもお前に殺されて、また生かされたから・・生きるしかなくなった」
「だからお前はおれを助けてくれたんだ。ずるいおれが生きて行けるように・・そうだろう」
兄上がそこまで考えて、おれを赦してくれているとは思わなかった。泣くまいと思うのに涙が流れていく。多くの罪を犯したおれは泣く資格はない。
「おれの身勝手です・・・あなたがいないと生きていられない。だから・・・」
兄上は涙が勝手に流れている、おれの手を握る。おれが手を開かないから、その上から握ってくる。両手で大切な物を持つように。
幼き頃、道端の石を両手で大事に持っていたように。
恋人どころかすでに婚姻も結んでいる。
この国の王と宰相という最高権力者はおれたちなんだから、なんでもできる。
法整備のときに、色々と同性婚や血縁でも結婚できるように追加したのだ。さっと婚姻届けも出している。皇族の婚姻は大神殿を通すがそれも問題ない。
寝込んでいるときに、婚姻したと伝えた時には兄上は、何もわかっていないのか、微かに頷いただけだった。
おれは兄上を安心させるようににっこり笑う。
「結婚の儀はまだでしたね。自覚してもらうためにもあげましょう」
「こんな時期にそんなこと」
結婚の儀自体は嫌では無いのですね。
「私費から行うから大丈夫です。国庫のお金には手をつけません。それに雇用をつくることになりますので国民も喜ぶはずです。盛大にあげましょうね。食事や酒を各地の民にも行き渡るように配りましょう。みんな喜びます。どうですか?」
「でも、でも」
「何がだめなんですか? 同性同士の結婚も、兄弟の結婚もこの自由な国では可能です」
「でもおれと結婚したことが公になったら、レオまで嫌われる。そんなことできない」
「戴冠式の時の歓声を覚えていないのですか? その後の斬新な改革でどれほど民が救われているか。あなたは今この国にいなくてはならない存在だ」
「でも・・.」
珍しくステファンが引き下がらない。兄上は長年、民からの悪感情を向けられていた。
兄上が育った白薔薇宮も暴徒に破壊されて、たくさんの人が死んだ。そのことを今も忘れてはいないのだろう。
「兄上、結婚の儀を挙げても挙げなくても、私はあなたとずっといます。片翼のあなたがいなければ生きていけない。・・・ステファン・・愛してます」
「・・おれも、おれもレオン、レオンハルト。愛してる」
「ステファン」
幼いころから抱いていた憧憬が今この腕の中にいる。
「・・・許してくれますか」
「何を?」
「・・・あなたを私に縛りつけたことです。私なしでいられない体にした」
「あの時は・・・おれを助けに来てくれたんだろう? あの時、おれが暴徒に殺されないように守ってくれたんだってわかってるよ」
おれは絶句した。激しい感情を思い出す。
あの時、暴徒に兄上が殺されるなんて耐えれなかった。許せなかった。
あの場にどれだけの人がいようとも、兄上に触っていいのはおれだけだから。
暴徒だけじゃない。兄上自身が兄上を殺すことも許せないんだ。
だれよりもあなた自身から守りたかった。
「私のひどい執着です」
兄上は俯いた。長い睫毛の影が頬に落ちる。
「あのまま普通に助けられても、おれは生きるのに、罪悪感を感じながら生きていただろう。・・・でもお前に殺されて、また生かされたから・・生きるしかなくなった」
「だからお前はおれを助けてくれたんだ。ずるいおれが生きて行けるように・・そうだろう」
兄上がそこまで考えて、おれを赦してくれているとは思わなかった。泣くまいと思うのに涙が流れていく。多くの罪を犯したおれは泣く資格はない。
「おれの身勝手です・・・あなたがいないと生きていられない。だから・・・」
兄上は涙が勝手に流れている、おれの手を握る。おれが手を開かないから、その上から握ってくる。両手で大切な物を持つように。
幼き頃、道端の石を両手で大事に持っていたように。
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