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まさかの同室
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アレクとは同じ学校だけど、クラスも寮も違った。最初は同じ専攻の生徒と同室だった。少し話をして仲良くなれそうだと初日に思ったのに、翌日起きたらアレクと同室になっていた。
部屋の共有のスペースでアレクがくつろいでいるのを見て驚いた。
あまりに驚いて、昨日の出来事は夢だったのか、記憶障害になったかと思った。
「勝手に遊びに来たのか? 同室者と友達だったのか?」
一応聞いてみた。
「いや」
「それは否定なのかな。じゃなんでいるの?」
「部屋を変わってって」
もしかして元同室者の彼は余程ティモシーが嫌だったのだろうか。初日で代わってもらいたくなるほど。
ティモシーはものすごく楽しみにしていたのに。同室者と色んなことをしたり、勉強を教え合いっこしたりしたいと思っていた。
悲しくなって少し泣いたのは仕方がない。
同室者から嫌われていたと思ってショックで泣いていると、アレクが怒った。
いつもはからかったり、薄笑いでティモシーを見ているのに。
アレクは自分以外のことで泣くのはダメだと言う。
「たった数十分話しただけのやつのことで泣くな!」
金髪で薄い青の瞳のアレクは怒ると、整った顔のためか、あたりを凍らせるくらい怖い。
こんな意地悪で、自己中で怖いアレクとずっと一緒だなんて。
ポロポロ泣いていると「まさかそいつと離れたのが、泣くほど悲しいとか言わないよな」
ティモシーの体がピクっと震える。
チラッとアレクの顔を見たら怖い。
青い瞳が怒りで燃えている。
「違うよ」
まだアレクの瞳に青の炎が燃えている。
ぐす。ティモシーは泣きながら「アレクと、一緒だから、泣いているんだよ?」泣きながら、息継ぎをしながら、心と反対の事を言う。いや、嬉しくてとは言っていない。
自分が中心で世界が回っていると思っているアレクは「そうか、それなら仕方がない」とニヤリと笑うと泣いているティモシーを胸に抱き寄せてそっぽを向いている。
これは存分に泣けよってこと。いつの頃からか、泣いているとこうやって黙って、アレクの胸に抱き寄せられるようになった。
アレクなりに不器用に慰めているのかもしれない。
「なんで?」って聞いたことがある。「その不細工な顔を見せたらみんなの迷惑だろ」って言われたことがあるから、違うかもしれない。
その時は、ティモシーは泣きながら怒ってアレクの胸をバンバン叩いた。アレクは「痛いだろ」って笑いながらティモシーを更に引き寄せて、髪の毛を撫でてきた。ティモシーの蜂蜜色の頭に唇も落としてくる。
ティモシーとアレクは同い年なのに、アレクは鍛えているせいかアレクとの体格差が開いていくばかりだった。
ティモシーはアレクの体にすっぽり収まる。
それはそんなに嫌いじゃない。
仕方がないから、ティモシーはアレクの腕の中で涙がまだ溢れる目を瞑った。
部屋の共有のスペースでアレクがくつろいでいるのを見て驚いた。
あまりに驚いて、昨日の出来事は夢だったのか、記憶障害になったかと思った。
「勝手に遊びに来たのか? 同室者と友達だったのか?」
一応聞いてみた。
「いや」
「それは否定なのかな。じゃなんでいるの?」
「部屋を変わってって」
もしかして元同室者の彼は余程ティモシーが嫌だったのだろうか。初日で代わってもらいたくなるほど。
ティモシーはものすごく楽しみにしていたのに。同室者と色んなことをしたり、勉強を教え合いっこしたりしたいと思っていた。
悲しくなって少し泣いたのは仕方がない。
同室者から嫌われていたと思ってショックで泣いていると、アレクが怒った。
いつもはからかったり、薄笑いでティモシーを見ているのに。
アレクは自分以外のことで泣くのはダメだと言う。
「たった数十分話しただけのやつのことで泣くな!」
金髪で薄い青の瞳のアレクは怒ると、整った顔のためか、あたりを凍らせるくらい怖い。
こんな意地悪で、自己中で怖いアレクとずっと一緒だなんて。
ポロポロ泣いていると「まさかそいつと離れたのが、泣くほど悲しいとか言わないよな」
ティモシーの体がピクっと震える。
チラッとアレクの顔を見たら怖い。
青い瞳が怒りで燃えている。
「違うよ」
まだアレクの瞳に青の炎が燃えている。
ぐす。ティモシーは泣きながら「アレクと、一緒だから、泣いているんだよ?」泣きながら、息継ぎをしながら、心と反対の事を言う。いや、嬉しくてとは言っていない。
自分が中心で世界が回っていると思っているアレクは「そうか、それなら仕方がない」とニヤリと笑うと泣いているティモシーを胸に抱き寄せてそっぽを向いている。
これは存分に泣けよってこと。いつの頃からか、泣いているとこうやって黙って、アレクの胸に抱き寄せられるようになった。
アレクなりに不器用に慰めているのかもしれない。
「なんで?」って聞いたことがある。「その不細工な顔を見せたらみんなの迷惑だろ」って言われたことがあるから、違うかもしれない。
その時は、ティモシーは泣きながら怒ってアレクの胸をバンバン叩いた。アレクは「痛いだろ」って笑いながらティモシーを更に引き寄せて、髪の毛を撫でてきた。ティモシーの蜂蜜色の頭に唇も落としてくる。
ティモシーとアレクは同い年なのに、アレクは鍛えているせいかアレクとの体格差が開いていくばかりだった。
ティモシーはアレクの体にすっぽり収まる。
それはそんなに嫌いじゃない。
仕方がないから、ティモシーはアレクの腕の中で涙がまだ溢れる目を瞑った。
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