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創世戦争編 〜箱庭の主〜
最期を迎える者達
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〈厄災〉が皇帝の手に堕ちた事は、アレンも気付いた。
「月さん、ヌールハーン、シルヴェストロ…!」
アレンは馬を走らせながら後ろを向いた。
後ろでは獅子頭に斧を持った悪魔の姿をしたシルヴェストロが暴れ、敵も味方も関係無く破壊し尽くす。
北では、魔神の姿になった苏月と巨大な大蛇の姿になったヌールハーンがヨルムを巻き込むように殺し合っていた。
「アレン、後ろ向いちゃ駄目だ。前見て!」
フレデリカに叱責され、アレンは歯軋りしながら前を向く。
「絶対に赦さない…!」
彼らの為にも、前へ進まなければならない。今も空から、結界の破片が落ちてきているのだ。
「ぎゃあああッ!」
近くに巨大な破片が落ちて来た。破片と言っても、大きさは山程もある。
破片は透明で澄んでおり、押し潰された者達の無惨な最期が目に焼き付く。
「アレン前向いて!見ちゃ駄目だ!」
進軍する騎馬隊全員の上に結界を張りたいが、落ちてくる破片はアレンが展開出来る結界の質量を凌駕する。現実的ではなかった。
フレデリカがアレンの隣で馬を駆る。彼女はアレンの袖を掴んで怒鳴った。
「アレン、前を見て!振り向かないで!」
「…っ、分かった…!」
フレデリカは袖から手を放して言った。
「私について来て。広がる空の裂け目に沿って進むの。そうすれば被害を抑えられる」
フレデリカがアレンの前を行く。騎馬隊はそれに続いて移動する。
「アレンはさっきの破片の落下で砂煙を吸ったから声が出ない。だから私が暫く指揮を執る。全軍、空の広がる裂け目に沿って進みなさい!出来るだけ少ない犠牲で不朽城の城下を制圧し、皇帝を討ち取る!」
終わりは直ぐそこだ。
アレンは気を利かせてくれたフレデリカに向かって言った。
「ありがとう」
「気にしないで。今は、一緒に戦いを終わらせる事だけ考えよう」
それが戦死者と犠牲者への、最大の慰めだから。
「やっと追い付いたー!」
後ろから美凛とアイユーブがやって来る。
美凛は目を真っ赤に腫らしていた。どうやら、父が死んだ事を知っているらしい。
「ぐずっ…絶対に!終わらせよう!」
その言葉にアイユーブも頷く。
美凛とアイユーブですら、前を向いている。年上の自分が怯んでどうする。そう思ってアレンは前を向いた。
「…よし、戦うぞ」
破片に押し潰された者達の最期はまだ消えない。恐らく、これからも消えない。だが、揺らいでいた戦う覚悟は、再び固まった。
一方、キオネは陸に上がり、〈厄災〉として自我を失ったシルヴェストロと対面していた。
「シルヴェストロ、まさかこんな最期になってしまうとはね」
シルヴェストロを止めようとした夫人達やロルツは重傷だ。
「キオネ…っ、あんたは、問題無いのか…!?」
満身創痍のロルツは立ち上がりながらキオネに問うた。
「僕は問題無いよ。皇帝とは戦った事が無いし、月の位置からは一番離れていたからね」
そう言って優雅に微笑みながらロルツの肩に手を置いた。
「ウガルルムは天候を操る嵐の獅子だ。夫人達と共によく此処まで耐えた。流石だよ」
ガチャリと音がして、キオネが銃を構える。
「続きは僕に任せて。君は夫人達を連れて後方に戻るんだ」
「だが俺も戦士だ!此処で撤退する訳には…!」
「大丈夫」
キオネは振り向いて微笑んだ。
「君は此処まで頑張ってくれた。後は、年長者が引き継ぐ。残念ながらシルヴェストロを始めとした三人はこの世の夜明けを見る事は無かったけど…君には、この戦争を始めた者の一人として、この世界の夜明けを見届ける権利と義務がある」
言い出しっぺはクルト。賛同者は他でもない自分達。
ロルツは近くで倒れている第一夫人を助け起こした。
「…分かった…あんたも、大統領達の為にも生きて夜明けを見ろよ。俺達、先に野営地で待ってるからな!」
キオネは手を振って彼らを見送ると、シルヴェストロを見上げた。そして、まるで黙祷するように長い睫毛に覆われた目を伏せる。
「…一番死ななそうな君が、こんな形で死んでしまうとはね。悲しい限りだよ。君達と夜通し、伴侶の惚気話をしたかったのに」
面倒くさいだの怖いだのと、何だかんだ言いつつも妻に従順で愛妻家のシルヴェストロは、もう死んだ。
「この戦いが終わったら、君達と友人のように語り合いたかったのにな…政治的な交流、駆け引きなんかじゃなくて」
キオネは人と過ごした時間の方が長かった。だから人並みの感情は持ち合わせている。
「…さらばだ、シルヴェストロ。君と夜明けを見られなかった事、心より残念に思う」
せめて、尊厳ある死を。
キオネは愛銃に銃剣を取り付け、〈厄災〉討伐を開始した。
敵の手に堕ちた〈厄災〉と戦っているのは、メルティアとドゥリンも同じだった。
「苏月、ヌールハーン!私の声は聞こえているか!」
無駄な事だと、百も承知だ。それでもメルティアは呼び掛けずにいられなかった。
落ちて来る破片と従軍している者達の亡骸の間を縫うように飛行しながら、メルティアは初めて二人に会った時の事を思い出す。
内戦が集結したばかりで重傷を負ったまま即位し、ボロボロの身体に鞭打つように国を復興させた苏月。
政治利用の為に子を作ったかと思えば、その子供達にも民にも、初めは慈愛を持って統治していたヌールハーン。
(此処で終わりたくなかっただろうに…)
メルティアは叫んだ。
「お前達は此処で死にたくないだろう!どうなんだ!」
三柱の〈厄災〉が縺れ合う中、『ネベ』が僅かに反応する。
(そうだ、お前はいつも冷静で、理性的だった)
「お前達、戻ってこい!」
しかし、メルティアの叫びは虚しく破られる。
「ガアアアアアアア!」
ヨルムが『ネベ』の首に喰らいついたのだ。『ヴリトラ』は『ネベ』を守ろうとしているのかそうでないのかは定かではないが、ヨルムに絡み付く。
「そんな…」
メルティアは悟った。もう彼らに声は届かない。
ドゥリンがメルティアの横を飛行する。
「キオネはシルヴェストロを殺すつもりで戦っている。私達もそのつもりで戦わないと」
もしも、万に一つ、彼らを助けられたなら。しかしその願いは叶わない。
ヨルムの顔を『ネベ』の手が掴む。爪が鱗ごと肉を刳り、ヨルムの顔を引き裂いた。その戦い方はもう、あの冷静沈着な男のものではない。
ヴリトラも蛇のように何度もヨルムに喰らい付く。
彼らはもう、人ではなくなってしまった。
「…この世の夜明けを、手向けとしよう」
メルティアは空軍に支持を出す。
「総員、〈厄災〉から距離を取れ!彼らは私とドゥリンで鎮める!」
正直、彼らを二人だけで鎮められる気はしない。だが、どうしても自分の手で哀れな彼らを見送りたかった。
二人は三柱の鎮魂の為、混沌と化した空を駆けて行った。
一方アレン達はフレデリカを先頭に不朽城に向かって走り続けている。空の亀裂は大分広がり、味方への被害は減っていた。
(それが良い事とは言い切れないのが心苦しいな…)
その時。
「あれ見て!」
美凛が叫んだ。皆が美凛の指差す先、空を見ると、そこには初めて見る軍勢の姿があった。
フレデリカが目を見開く。
「あれは…神軍!?」
アレンはその神軍の数の多さに驚愕した。
「おい、何だよあの数…帝国軍より多くないか!?」
フレデリカは歯軋りした。
「あれはまだ序の口…もう一つ、〈天界への扉〉から敵が流れ込んでくる!」
「それは何処にあるんだ?」
「それは…」
アレンは聞くまでもなかったと後悔する。そういう曰く付きの物は大体、シュルークの手の届く範囲にあるのだ。
フレデリカもそれに気付き、怒鳴りそうになる。しかし此処にシュルークその者は居ない。居るのはシュルークが転生したアイユーブだけだ。
「…クテシアが制圧された時に持ち出された事を祈ろう。〈天界への扉〉なんて、如何にもあのシスコン野郎が持ち出しそうな名前じゃないか。天界に俺達のような生命体は居ないんだろ?」
「居ないわ。天界に居るのは神兵と神々だけ」
「じゃあきっと不朽城の中にある。皇帝ならきっと、それの場所を知って確保している筈だ」
フレデリカもその可能性に賭けることにした。
その時、アイユーブが表情を変えた。
「アレン、十二神将が来る!ニコだ!」
「ニコ?」
アレンが前方を見ると、白い魔獣が走って来る。その魔獣の魔力には覚えがあった。
「嘘だろ、まさかお前まで…」
決して仲が良かった訳じゃない。寧ろ悪かった。だが、アレンはニコまで魔獣になってしまった事をどうしても信じたくなかったのだ。
高慢ちきで嫌がらせをしてきたあの女。あのお高く止まっていた〈聖女〉までもが、獣に堕ちてしまったのだ。
「月さん、ヌールハーン、シルヴェストロ…!」
アレンは馬を走らせながら後ろを向いた。
後ろでは獅子頭に斧を持った悪魔の姿をしたシルヴェストロが暴れ、敵も味方も関係無く破壊し尽くす。
北では、魔神の姿になった苏月と巨大な大蛇の姿になったヌールハーンがヨルムを巻き込むように殺し合っていた。
「アレン、後ろ向いちゃ駄目だ。前見て!」
フレデリカに叱責され、アレンは歯軋りしながら前を向く。
「絶対に赦さない…!」
彼らの為にも、前へ進まなければならない。今も空から、結界の破片が落ちてきているのだ。
「ぎゃあああッ!」
近くに巨大な破片が落ちて来た。破片と言っても、大きさは山程もある。
破片は透明で澄んでおり、押し潰された者達の無惨な最期が目に焼き付く。
「アレン前向いて!見ちゃ駄目だ!」
進軍する騎馬隊全員の上に結界を張りたいが、落ちてくる破片はアレンが展開出来る結界の質量を凌駕する。現実的ではなかった。
フレデリカがアレンの隣で馬を駆る。彼女はアレンの袖を掴んで怒鳴った。
「アレン、前を見て!振り向かないで!」
「…っ、分かった…!」
フレデリカは袖から手を放して言った。
「私について来て。広がる空の裂け目に沿って進むの。そうすれば被害を抑えられる」
フレデリカがアレンの前を行く。騎馬隊はそれに続いて移動する。
「アレンはさっきの破片の落下で砂煙を吸ったから声が出ない。だから私が暫く指揮を執る。全軍、空の広がる裂け目に沿って進みなさい!出来るだけ少ない犠牲で不朽城の城下を制圧し、皇帝を討ち取る!」
終わりは直ぐそこだ。
アレンは気を利かせてくれたフレデリカに向かって言った。
「ありがとう」
「気にしないで。今は、一緒に戦いを終わらせる事だけ考えよう」
それが戦死者と犠牲者への、最大の慰めだから。
「やっと追い付いたー!」
後ろから美凛とアイユーブがやって来る。
美凛は目を真っ赤に腫らしていた。どうやら、父が死んだ事を知っているらしい。
「ぐずっ…絶対に!終わらせよう!」
その言葉にアイユーブも頷く。
美凛とアイユーブですら、前を向いている。年上の自分が怯んでどうする。そう思ってアレンは前を向いた。
「…よし、戦うぞ」
破片に押し潰された者達の最期はまだ消えない。恐らく、これからも消えない。だが、揺らいでいた戦う覚悟は、再び固まった。
一方、キオネは陸に上がり、〈厄災〉として自我を失ったシルヴェストロと対面していた。
「シルヴェストロ、まさかこんな最期になってしまうとはね」
シルヴェストロを止めようとした夫人達やロルツは重傷だ。
「キオネ…っ、あんたは、問題無いのか…!?」
満身創痍のロルツは立ち上がりながらキオネに問うた。
「僕は問題無いよ。皇帝とは戦った事が無いし、月の位置からは一番離れていたからね」
そう言って優雅に微笑みながらロルツの肩に手を置いた。
「ウガルルムは天候を操る嵐の獅子だ。夫人達と共によく此処まで耐えた。流石だよ」
ガチャリと音がして、キオネが銃を構える。
「続きは僕に任せて。君は夫人達を連れて後方に戻るんだ」
「だが俺も戦士だ!此処で撤退する訳には…!」
「大丈夫」
キオネは振り向いて微笑んだ。
「君は此処まで頑張ってくれた。後は、年長者が引き継ぐ。残念ながらシルヴェストロを始めとした三人はこの世の夜明けを見る事は無かったけど…君には、この戦争を始めた者の一人として、この世界の夜明けを見届ける権利と義務がある」
言い出しっぺはクルト。賛同者は他でもない自分達。
ロルツは近くで倒れている第一夫人を助け起こした。
「…分かった…あんたも、大統領達の為にも生きて夜明けを見ろよ。俺達、先に野営地で待ってるからな!」
キオネは手を振って彼らを見送ると、シルヴェストロを見上げた。そして、まるで黙祷するように長い睫毛に覆われた目を伏せる。
「…一番死ななそうな君が、こんな形で死んでしまうとはね。悲しい限りだよ。君達と夜通し、伴侶の惚気話をしたかったのに」
面倒くさいだの怖いだのと、何だかんだ言いつつも妻に従順で愛妻家のシルヴェストロは、もう死んだ。
「この戦いが終わったら、君達と友人のように語り合いたかったのにな…政治的な交流、駆け引きなんかじゃなくて」
キオネは人と過ごした時間の方が長かった。だから人並みの感情は持ち合わせている。
「…さらばだ、シルヴェストロ。君と夜明けを見られなかった事、心より残念に思う」
せめて、尊厳ある死を。
キオネは愛銃に銃剣を取り付け、〈厄災〉討伐を開始した。
敵の手に堕ちた〈厄災〉と戦っているのは、メルティアとドゥリンも同じだった。
「苏月、ヌールハーン!私の声は聞こえているか!」
無駄な事だと、百も承知だ。それでもメルティアは呼び掛けずにいられなかった。
落ちて来る破片と従軍している者達の亡骸の間を縫うように飛行しながら、メルティアは初めて二人に会った時の事を思い出す。
内戦が集結したばかりで重傷を負ったまま即位し、ボロボロの身体に鞭打つように国を復興させた苏月。
政治利用の為に子を作ったかと思えば、その子供達にも民にも、初めは慈愛を持って統治していたヌールハーン。
(此処で終わりたくなかっただろうに…)
メルティアは叫んだ。
「お前達は此処で死にたくないだろう!どうなんだ!」
三柱の〈厄災〉が縺れ合う中、『ネベ』が僅かに反応する。
(そうだ、お前はいつも冷静で、理性的だった)
「お前達、戻ってこい!」
しかし、メルティアの叫びは虚しく破られる。
「ガアアアアアアア!」
ヨルムが『ネベ』の首に喰らいついたのだ。『ヴリトラ』は『ネベ』を守ろうとしているのかそうでないのかは定かではないが、ヨルムに絡み付く。
「そんな…」
メルティアは悟った。もう彼らに声は届かない。
ドゥリンがメルティアの横を飛行する。
「キオネはシルヴェストロを殺すつもりで戦っている。私達もそのつもりで戦わないと」
もしも、万に一つ、彼らを助けられたなら。しかしその願いは叶わない。
ヨルムの顔を『ネベ』の手が掴む。爪が鱗ごと肉を刳り、ヨルムの顔を引き裂いた。その戦い方はもう、あの冷静沈着な男のものではない。
ヴリトラも蛇のように何度もヨルムに喰らい付く。
彼らはもう、人ではなくなってしまった。
「…この世の夜明けを、手向けとしよう」
メルティアは空軍に支持を出す。
「総員、〈厄災〉から距離を取れ!彼らは私とドゥリンで鎮める!」
正直、彼らを二人だけで鎮められる気はしない。だが、どうしても自分の手で哀れな彼らを見送りたかった。
二人は三柱の鎮魂の為、混沌と化した空を駆けて行った。
一方アレン達はフレデリカを先頭に不朽城に向かって走り続けている。空の亀裂は大分広がり、味方への被害は減っていた。
(それが良い事とは言い切れないのが心苦しいな…)
その時。
「あれ見て!」
美凛が叫んだ。皆が美凛の指差す先、空を見ると、そこには初めて見る軍勢の姿があった。
フレデリカが目を見開く。
「あれは…神軍!?」
アレンはその神軍の数の多さに驚愕した。
「おい、何だよあの数…帝国軍より多くないか!?」
フレデリカは歯軋りした。
「あれはまだ序の口…もう一つ、〈天界への扉〉から敵が流れ込んでくる!」
「それは何処にあるんだ?」
「それは…」
アレンは聞くまでもなかったと後悔する。そういう曰く付きの物は大体、シュルークの手の届く範囲にあるのだ。
フレデリカもそれに気付き、怒鳴りそうになる。しかし此処にシュルークその者は居ない。居るのはシュルークが転生したアイユーブだけだ。
「…クテシアが制圧された時に持ち出された事を祈ろう。〈天界への扉〉なんて、如何にもあのシスコン野郎が持ち出しそうな名前じゃないか。天界に俺達のような生命体は居ないんだろ?」
「居ないわ。天界に居るのは神兵と神々だけ」
「じゃあきっと不朽城の中にある。皇帝ならきっと、それの場所を知って確保している筈だ」
フレデリカもその可能性に賭けることにした。
その時、アイユーブが表情を変えた。
「アレン、十二神将が来る!ニコだ!」
「ニコ?」
アレンが前方を見ると、白い魔獣が走って来る。その魔獣の魔力には覚えがあった。
「嘘だろ、まさかお前まで…」
決して仲が良かった訳じゃない。寧ろ悪かった。だが、アレンはニコまで魔獣になってしまった事をどうしても信じたくなかったのだ。
高慢ちきで嫌がらせをしてきたあの女。あのお高く止まっていた〈聖女〉までもが、獣に堕ちてしまったのだ。
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