凜恋心

降谷みやび

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rest6…プレゼント (pov八戒)

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一緒に買い物に向かって…








悟空がトイレに行ってる間に






雅が珍しく考え込んでいた……










「ねえ八戒…」

「はい?」

「私、ちょっと寄りたいところがあるんだけど……いい?」











雅が寄り道をしたい……








そういってくるのは本当に珍しくて…









「珍しいですね。どうしました?」

「三蔵の誕生日プレゼント……」










……あぁ、それで寄り道、ですか。








納得です。









三蔵は何が欲しいのだろうとか、






こんなのどうだろう……とか…






色々と彼女なりに考察してるんですが……









「アクセサリーなんて柄じゃねえよ!とか…いいそうだし…」







そうですね…いくら雅からでも着けなさそうです…








「服…も新調してたし…どうしよう……」







あぁ、確かに。少し前の街で買い足してましたね。






三蔵にしては珍しいとも思ったんです。








だとしたら……







ならどうですか?






そう。









あなたにしか出来ないことなら、確実に悦びますよ?三蔵











「…私にしか……って何がある?」

「例えば…」









雅?って手もありますよ?










でもそれを伝える前に悟空が戻ってきて……










悟空にまで聞いていますね……










付き合わせて悪いと謝りながらも










本当に三蔵の事しか見えてないんですから……









これ程だと、恋愛感情なくともかわいく思えますね……本当に。










「三蔵のほしいものかぁ……そういや三蔵ってそういった欲ほっとんど聞かねえよな」










あ、、、悟空地雷です。それ。










「悟空も聞いたことないのか……ぁ」

「でもさ?雅があげたいって思うものならいいんじゃねえの?」

「…私があげたい……ものかぁ…」

「そ!!なんかねえの?雅があげたいもの…」









僕がさっきいいかけたのと同じ様な事ですね。








やっぱりそういうことになるんですよ……








雅があげるのなら、






恐らく着けそうにないアクセサリーだって……








新調したばかりの服だって……








そう、いっそのこと趣味のスッゴい悪いものだって……









三蔵は喜ぶと思いますよ?








「ふざけんな」










とか言いながらも、きっと大事にすると思います。










でも恐らく一番のプレゼントは……








ねえ雅?








貴女からのキスだと……








僕は思いますけどね?





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