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月が綺麗なら
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「なーんて事もあったよな」
「…何でいきなり過去の話なんか始めたんですか」
「空気読めねえやつだな、バーカ!いいだろ別に、理由なんてねえよ」
「ああ、初めてあった日から一年が過ぎたからですか?」
「ちちち違うし?別にそんなんじゃないし?」
「はいはい、照れ隠ししなくて甘えたらどうです?」
「…そんなんじゃないし」
あれから一年。
あのころは自殺願望だらけで前が見えなくなっていた。
けど、自分で設定したタイムリミットの、一週間が案外楽しくて気づけば1ヶ月、5ヶ月…というふうに時間が過ぎてった。
今ではもう、死にたくないぐらいに。
俺には魔法の素質があった。…生活用の魔法だけで、戦闘系はいっさい使えなかったけど。
掃除、洗濯、食事などを極めていく魔法。これがだんだんと上手になっていくのはとても達成感があった。
そして、こいつ。
銀髪のイケメン。名前は、ルーンで…たった今俺の頭を撫でているやつだ。
別に俺は甘えてないし、昔の話をちょっと話したのだって一年が経ったからでもないけど。
こんな俺なんかに、飽きずに一緒にいてくれるやつ。
腹黒だし、料理は壊滅的に下手で生活スキルがないやつだけど、俺にとっては…いや、やっぱ恥ずかしいし辞めておこう。
「バーカ。仕方ねえからほら、抱きしめてもいいぞ」
「はいはい…って、え、えええ!?」
「なんだよ、何か不満かよ」
「いやそんな事ないです」
おずおずと抱きしめられる。
こいつの体温って案外高くて、ポカポカしてくる。
全く、甘えたらどうです?なんて言うくせに俺が甘えると挙動不審になるんだよな。
「………月が綺麗ですね」
「え?なんですか、それ?」
「なんでもねーよ」
「…何でいきなり過去の話なんか始めたんですか」
「空気読めねえやつだな、バーカ!いいだろ別に、理由なんてねえよ」
「ああ、初めてあった日から一年が過ぎたからですか?」
「ちちち違うし?別にそんなんじゃないし?」
「はいはい、照れ隠ししなくて甘えたらどうです?」
「…そんなんじゃないし」
あれから一年。
あのころは自殺願望だらけで前が見えなくなっていた。
けど、自分で設定したタイムリミットの、一週間が案外楽しくて気づけば1ヶ月、5ヶ月…というふうに時間が過ぎてった。
今ではもう、死にたくないぐらいに。
俺には魔法の素質があった。…生活用の魔法だけで、戦闘系はいっさい使えなかったけど。
掃除、洗濯、食事などを極めていく魔法。これがだんだんと上手になっていくのはとても達成感があった。
そして、こいつ。
銀髪のイケメン。名前は、ルーンで…たった今俺の頭を撫でているやつだ。
別に俺は甘えてないし、昔の話をちょっと話したのだって一年が経ったからでもないけど。
こんな俺なんかに、飽きずに一緒にいてくれるやつ。
腹黒だし、料理は壊滅的に下手で生活スキルがないやつだけど、俺にとっては…いや、やっぱ恥ずかしいし辞めておこう。
「バーカ。仕方ねえからほら、抱きしめてもいいぞ」
「はいはい…って、え、えええ!?」
「なんだよ、何か不満かよ」
「いやそんな事ないです」
おずおずと抱きしめられる。
こいつの体温って案外高くて、ポカポカしてくる。
全く、甘えたらどうです?なんて言うくせに俺が甘えると挙動不審になるんだよな。
「………月が綺麗ですね」
「え?なんですか、それ?」
「なんでもねーよ」
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