20 / 118
第二章 魔法使い
第6話
しおりを挟む「へぇ~。タッ君はこんなとこに住んでるんだ?綺麗にしてるのね。」
「あの、マキさん?」
「あら?いやね、タッ君たら。記憶が無いってことは聞いてるけど、前みたいにマキ、って呼んでよ。ね?」
今、俺の家にはシン、リズィちゃん、そしてシンの姉ちゃんであるところのマキさんがいる。一応言っておくと俺もいる。
ーーすまんタキ、リズィがやっちまったらしい。えへへすみません、やっちまいました。
リズィちゃんはさりげなくタッ君情報を調べて手紙で連絡するという任務遂行中にマキさんにバレて、追及され、俺の事を話してしまった。話を聞いたマキさんはすぐさまリズィちゃんを連れてロクラーンに飛んできた。ロクラーンに着いたマキさんはシンの家へ行って昼寝してるシンを叩き起こし、俺の家まで連れて行くように命じ、その途中で俺の姿を見付けて全力疾走し、俺を捕獲し、お腹におっぱいを教えたのである。
んで、とりあえず俺の家に来て貰った。シンは眠そう、リズィちゃんはばつが悪そう、マキさんは元気。
「そうは言っても、マキさんは年上だし…。」
「あのね?タッ君は忘れちゃってるかも知れないけど私達、結婚する約束してたんだよ?」
「え?」
横を見るとシンとリズィちゃんが、うわぁ…って顔でドン引きしてる。俺も多分同じ顔をしてるだろう。俺の記憶が無いのを良いことになんてこと言うんだ、この人。
「…マキさん、あの、私マキさんのこと全部話しちゃってまして…。」
「…全部?」
「はい、全部…。」
「…告白する予定とか全部?」
「…はい、全部。」
「……あら私ったら、とんだ勘違いを。」
「姉ちゃん…。」
シンが心底呆れた顔をしてる。
「…でもね?私達、その、1度だけ、寝たことがあって、だから、責任取って付き合って欲しいかなって。」
「え?でも俺に告白するとか…。」
「その、その場の雰囲気というかで、ね?だから告白はその、順番が逆なだけで、ね?」
「…姉ちゃん、それも嘘だろ?」
「何でよ!?う、嘘じゃないもん!」
「寝た、って自分で言うだけで顔赤くしてるような姉ちゃんが告白前にそんなことする訳ないだろが。もうさっさと大人しく帰れ。ばあちゃんやおやじ達によろしく。」
冷ややかに言い放つ弟。
「とりあえず、マキって呼んでたのはホントよ?だからマキさん、は止めてこれからはそうして?ね?」
無視する姉。
「解った。そしたら俺、マキちゃんに聞きたいことがあるんだけど。」
無視する俺。
「マキちゃんて呼ばれたの、2ヶ月ぶり…記憶が無くてもそこは同じなのね…。」
しんみりハメようとしてた姉。
「とりあえずマキちゃんは一回ちゃんと謝って。2人にも。」
「ごめんなさい。タッ君にまた会えたのが嬉しくて、つい結婚したくなっちゃいました。」
反省の色が見えない。
「まぁ良いや。それじゃマキちゃんに聞きたいことがあるんだけど…。」
「ん?なぁに?マキ・オズ22歳、好きな人はタッ君です。」
どこかで聞いたような自己紹介だ…。
「ごめんなさい。俺、好きな人いるんで。それでさ…。」
「ちょっと!?今、私のこと好きって…。」
「言ってません。それで俺の居なくなった…。」
「たった2ヶ月やそこらで他の女に手を出すってどういうこと!?」
「…俺が居なくなった日のことを知りたいんですけど。」
「あの日のことは忘れたくても忘れられないわ…。」
流石シンと姉弟だけあるな。同じ扱いすれば良い。
「あの日私達は出掛けていて、仲良くなってきたからそろそろかなって、お互いにキスをするタイミングを窺っていたの。それで、すわ!キスだ!って時に前の方で勢いよく走ってた馬車が横転したの。」
すわ。
「それで通りに居た近くの人達が巻き込まれたんだけど、その中に重傷の子が居てね…。」
「話の途中でごめんね?重傷っていうのは?」
「詳しく説明したくはないけど、横転して滑って来た荷台に挟まれて、誰が見ても生きている筈がない状態。皆その子のことは諦めて、他の息のある人を助けに行ってたの。でもタッ君がその子にすっと近寄って話し掛けてて。」
「それはどんなことかわからない?」
「うん、聞こえなかったから。他の人も大きな声出してたし、私も他の人の手当てのお手伝いを始めてたしね。で、どうしたのかな?って思ってたら私のとこに来て、一緒に手伝ってくれるのかと思ったら、ごめんねって呟くように言って走って行っちゃった。薬でも取りに行ったのかと思って私は手当てを続けようと思ったら、横に子供が立ってたの。事故を見に来た子供が近くに寄って来たのかと思って、子供に見せられるようなもんじゃないでしょ?あっち行っててって言おうかと思ったんだけど、よく見たらもう駄目だと思ってた子供でね。服は破れて全身血だらけなんだけど本人はケロッとしてて、びっくりした~とか言ってるの。こっちがびっくりして声が出なかったわ。」
「で、そのあと俺は戻って来ないで今に至る…と。」
「ええ。何か事情があるんだろうと思ってたけど、凄く心配したわ。」
「ごめん。覚えてないけど、ごめんね。」
「別にタッ君が悪い訳じゃないのよ。記憶が無くなってるのは多分、その魔法のせいだと思うから。」
「やっぱりそうかな?」
「多分。今にして思えば、ごめんね、って言ってる時ももうどこかぼんやりしてて、なんか変な感じだったわ。今更だけど、あの時私がタッ君をちゃんと追い掛けてたら…。」
「マキちゃん…。」
「結婚出来てたのに…。」
「……。」
マキちゃんは放っておくとして、とりあえず俺が以前フリジールに居て、治癒ではなく蘇生の魔法を使ったことは間違いないようだ。そして恐らく、その時に記憶を無くし、その後ロクラーンに来ている。博士に会ったら相談してみよう。
「そういえばタッ君さっき、好きな人って言ってたけど。」
「うん、居るよ。その、申し訳ないけど。」
「誰なの?」
「俺がシンと同じ学校に行ってるのは知ってると思うけど、そこで俺が研究生として入ってる研究室の博士。」
「博士?てことは年上なの?」
「うん。43歳。」
「43…って、タッ君と倍以上違うじゃない!」
「更に、一応その人は結婚してることになってたり?」
「悪いこと言わないわ。私にしなさい。」
「タキの記憶が無いのを良いことに騙そうとする女も充分悪いぞ。」
「おだまり、シン!…ねぇタッ君?冗談抜きでそんな人、止めといた方が良いわよ?言っちゃ悪いけど、おばさんじゃない?私なら年上って言っても2つしか変わらないし、まだまだ若くてぴちぴちよ?」
「その人エルフだから。4分の1は人間だけど。見た目はマキちゃんより若いかな?」
「なんですって!?エルフ…でもでも、エルフってスレンダーな子が多いじゃない?私はほら、おっぱいだって…。」
確かにマキちゃん、中身はアレだけど、顔は美人で身体も出るとこ出てる素晴らしい見た目だ。なんで今まで周りの男達がこんな素敵な人を放っておいたのか。中身がアレだからか。
「確かにそうかも知れないけど、俺は別におっぱいで博士を好きになった訳じゃないから。」
まぁ、見た目で好きになったんだけど。
「…会わせなさい。」
「え?」
「その博士に会わせなさい。私がびしっと言ってあげるわ。こんな若い子に手を出すなんてって。」
「いや、手を出してるのは俺の方で…。」
「おだまり。その人が結婚してるなら、タッ君は幸せになれない。だったらそういうことを話して、きちんと振って貰いなさい。言い難いなら私が言ってあげます。私はそれくらい、出来るわ。」
「いや、もう好きとかは結構言ってあるんだ。」
「あっきれた。気のあるふりして、若い男の子にちやほやされて良い気になってるんじゃないの?とんでもない泥棒猫だわ。会ってガツンといってやるんだから!その博士とやらのところに連れて行きなさい!」
「いやでも今日学校休みだし、家知らないし。」
「くっ、じゃあ今度!今度来た時は絶対に会わせてよね!」
面倒臭いことになるに決まってるよな。
「はいはい、それじゃそういうことで。姉ちゃん達帰るんだろ?送ってくよ。」
「え?今から帰ったら深夜だし、折角来たから一泊して観光でもするつもりよ?ねぇリズ?」
「え?あ、はい。そうなんですけど…急だったし、すぐにタキさんのところに来ちゃったからまだ宿取ってなくて…。」
「リズはシンのとこに泊まるのかと思ってたけど、違うの?」
「泊まらねぇ。今までも泊まったことねぇよ。」
「え?あんた達付き合ってるのよね?まさか…してないの?」
そう言われてリズィちゃんが真っ赤になる。
「してません。そういうのは俺が結婚してからにするの。」
「うわぁ、古っ!あんたそんな昔気質の男だったの?向こうでも今そんなこと言ってる若い男は珍獣扱いよ?」
「姉ちゃんも充分珍獣なんですけど。」
「私はほら、その、タッ君がいるから…。」
「死ぬまで言ってろ。」
「シン?あんた、姉ちゃんの恋を応援するつもりは無いの?」
「無い。姉ちゃんが男関係でこんなに馬鹿になるとは思わなかったからな。そんな馬鹿に友達を差し出すような真似はせん。」
「なんてことなの!昔は姉ちゃん姉ちゃんって言って可愛かった弟が…よよよ。」
「何言ってんだよ…大体、気まずいだろ?友達と姉ちゃんとか。」
「別に。私がタッ君に会った時はあんたまだタッ君と友達じゃないでしょうが。そもそも、タッ君歴なら私の方が遥かに長いのよ?つまりあんたがタッ君と親しいなら、私はもっとタッ君と親しい訳。つまり、恋人と言っても過言ではないわ。」
「こっちに泊まるなら宿取らないといかんな。リズ、見に行くか?もうこんな時間だし、急がないと入れなくなるぞ?」
無視する弟。
「あ、うん…でもシン君の家でも良いかなって、ダメ?」
「いや、ダメじゃないけど俺んちに3人は狭いだろ?」
「私に良い考えがあるわ。」
「駄目だ。」シン。
「駄目だ。」俺。
「駄目だ。」何故か乗っかったリズィちゃん。
「何よ?私まだ何も言ってないんだけど?」
「リズ?あんたはシンの家に泊まりなさい。私は大丈夫、タッ君にお願いして泊めて貰うわ。」
シンがマキちゃんの声真似をして言う。
「何でバレて…はっ?まさかあんたは私?」
「そんな訳あるか。姉ちゃんが解り易過ぎるの。」
「あのさ、今日一晩の話だろ?ならリズィちゃんとマキちゃんがシンの家に泊まって、シンはウチ来いよ。」
「そうだな。」
「え?でも…。」
「なんだよリズ。姉ちゃんと2人はイヤか?そりゃ恥ずかしい姉だけど、寝ちゃえば静かだぞ多分。」
「えっと、そうじゃないんだけど…。」
なんかもじもじしてるリズィちゃん。
「なんだ?何か要望があるんなら…。」
「偶にはその、シン君の寝顔とか見てみたいなぁって…。」
「おーう…。」
2人で真っ赤になってる。なんだこのバカップル。
「その、ね?友達が、彼氏の寝顔って可愛いよっていうから、ちょっと私も見てみたいなって…ダメ?」
リズィちゃん!その友達はイチャコラした次の日の朝の話をしてるんだと思うぞ!
「…しょうがないな。姉ちゃんとリズは俺んちだな。2人でベッド使え。俺は床で寝る。これで良いだろ?」
甘い。シンが甘い。雰囲気が甘い、甘過ぎる。
「むむ、しょうがないわね。それでいっか。」
「マキちゃんは大丈夫なの?俺は今のこの2人と一緒とか、当てられて精神が死ぬんだけど。」
「大丈夫よ。私はこの子達が付き合ってからもう何年も知ってるからね。まさか未だにキス止まりとは思わなかったけど。」
「キスもしたことない姉ちゃんに言われたくないんだけど。」
「私はほ、ほら、タッ君がいるから…。」
「目を覚ませ姉ちゃん。タッ君など居ない。」
「なんでよ!?私は絶対タッ君を諦めないからね!てか、タッ君の言う通り、私やっぱりあんた達の横にいるの辛いことにしてタッ君に泊めて貰おうかしら?」
「はいはい。それじゃ行くぞ?」
「どこ行くのよ?」
「俺んちに決まってるだろ?片付けだよ。流石に今のままだと狭過ぎるからな。今からやらんとホントに寝れないぞ?」
「ふぅん。じゃ、行ってらっしゃい。」
「姉ちゃんも行くんだよ。タキが食われちまう。」
「あんた乙女に向かってなんてこと言うのよ?そんなことする訳ないでしょ?」
「はいはいすみませんでした。ほら行くぞ。」
「まったく、しょうがないわね…じゃタッ君。またね。」
「馬鹿姉がご迷惑をおかけしました。それじゃ週明けにでも。」
「すみません、私がやっちゃったせいで…ではまた。お邪魔しました。」
「ほいではまた。リズィちゃんはもう気にしないで。俺がタッ君だって解ったのは良かったからね。」
そう、俺はタッ君だった。
危うくシンと気まずいところだった。
マキちゃんは確かに、美人なのに男の前だと恐ろしい性格だった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる