血のつながらない弟に誘惑されてしまいました。【完結】

まつも☆きらら

文字の大きさ
20 / 51

2人の秘密

しおりを挟む
「あの・・・・」
「・・・キス、する・・・・?」
「え・・・・」

次の瞬間、陽向くんはその大きな目を閉じた。
長い睫毛が伏せられて、まるでお人形みたいだった。

心臓がドキドキとうるさくて、陽向くんに聞こえちゃうんじゃないかと心配になる。

それでも、今を逃したらもうチャンスは来ないかもしれない。
そんな風に思えて・・・・

目の前にある陽向くんのかわいらしい唇に、チュッとキスをした。
触れるだけのキス。
陽向くんは目を開けると、ちょっと唇を尖らせた。

「・・・それだけ?」
「え!?」
「もっと、しよ?」

そう言って、陽向くんは自分から俺の首に腕を絡め、唇を重ねてきたのだった。
柔らかく、微かに甘い陽向くんの唇。
その柔らかさに、甘さに、頭の中が真っ白になっていく。
一度離れかけた唇が、また重なって。
微かに開いた唇の隙間から、陽向くんの熱い舌が滑り込んで来て。
俺は、夢中で自分の舌を絡めていた。

「・・・・ん・・・っ、ふ・・・・・」

キスの合間に漏れる声が、いつもの陽向くんの声じゃなくて。
ぞくぞくするほど甘くて、とろけそうで・・・・
俺は夢中で深いキスを繰り返していた・・・・・




「あれ、今日はひなちゃんいないの?」
「・・・・何でお前がくんの」

インターホンの音に、誰かと思って出てみれば、Tシャツにジーパンという格好の小坂だった。

「だってさぁ、うち帰ったら何も食べるもんなくて。京ちゃんち来たら何かあるかなって」
「おい」
「ひなちゃんにも会いたかったし」
「お前なぁ・・・・。まぁいいや、あがれよ。今日、陽向は雄介んちに遊びに行ってる」
「え、雄介んちに?」
「ん。さっきメール来て、学校からそのまま雄介んちに行ったって」
「へ~え」

小坂を家に上げ、一緒に部屋へと歩きながら話す。

「仲いいねぇ、あの2人。雄介が友達を家に呼ぶとかほんとに珍しいよ」
「そうなの?」
「うん。あいつ、結構人気者なんだけどあんまり深い付き合いとかしないんだよ。だから友達家に呼んでんのも見たことない。俺も上がったことないもん。俺んちには来たことあるけどね」
「へぇ・・・・」
「よっぽどひなちゃんのこと気に入ってんだね」
「・・・・」

なんだか、胸がざわざわと落ち着かない。
ただ友達の家に遊びに行ってるだけなら、気にする必要ないのに。
でも、こないだ遊びに行った時も、何かが引っ掛かってたんだ。
雄介の家から帰って来た陽向の様子が、どこかいつもと違って見えて・・・・
無邪気に見える陽向と、一見普通の中学生に見える雄介の間に何があったのか・・・・

『何時ごろ帰る?』

メールを送って見ると、返事はすぐに返ってきた。

『6時ごろ』

その返信の早さと6時という時間にほっとして、俺は小坂と家にあったお菓子を部屋で食べていたが・・・・

その日陽向が帰ってきたのは、夜の8時を過ぎてからだったのだ・・・・・
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

あと一度だけでもいいから君に会いたい

藤雪たすく
BL
異世界に転生し、冒険者ギルドの雑用係として働き始めてかれこれ10年ほど経つけれど……この世界のご飯は素材を生かしすぎている。 いまだ食事に馴染めず米が恋しすぎてしまった為、とある冒険者さんの事が気になって仕方がなくなってしまった。 もう一度あの人に会いたい。あと一度でもあの人と会いたい。 ※他サイト投稿済み作品を改題、修正したものになります

名無しの龍は愛されたい。−鱗の記憶が眠る海−

だいきち
BL
【名無しの龍は愛されたい スピンオフ】 深海で生きていた変わりものの魔物ラト×群れから追い出された魔族の少年シューロ シュマギナール皇国の陰謀を暴き、男性でありながらエルマーの子供を孕んだ神の御使いであるナナシと共に、永遠の愛を誓ってから一週間。 美しい海を誇る南の国カストールでの甘やかなハネムーンは、相変わらずのエルマーのおかげで穏やかには終わらなかった。 「海上での魔物討伐、お前も巻き添えで。」 エルマーが持ってきた依頼。レイガンが巻き込まれたのは、海で暴れる巨大な魚型魔物、羅頭蛇の討伐であった。それに加えて行方不明だったニアも、何やら面倒ごとを引き連れて戻ってきた! エルマー達五人と一匹の前に現れた、孤独な海の魔族。ネレイスのシューロ。彼が大切に抱きかかえていたのは、死んだ番いの卵であった。 海を舞台に大きな波乱が巻き起こる。愛を知らないもの同士の、純粋な家族の形がそこにあった。 ニアの、神様としての本当の姿。そして紫の瞳が映す真実とは。全ての答えは、海の魔族である少年シューロが握っていた。 これは、一つの海の物語。魂の邂逅、そして美しくも残酷な恋の物語。 ※名無しの龍は愛されたい読了後推奨 ※BLですが、性描写はなしです ※魚型魔物×孤独な魔族 ※死ネタ含む

好きな人がカッコ良すぎて俺はそろそろ天に召されるかもしれない

豆ちよこ
BL
男子校に通う棚橋学斗にはとってもとっても気になる人がいた。同じクラスの葛西宏樹。 とにかく目を惹く葛西は超絶カッコいいんだ! 神様のご褒美か、はたまた気紛れかは知らないけど、隣同士の席になっちゃったからもう大変。ついつい気になってチラチラと見てしまう。 そんな学斗に、葛西もどうやら気付いているようで……。 □チャラ王子攻め □天然おとぼけ受け □ほのぼのスクールBL タイトル前に◆◇のマークが付いてるものは、飛ばし読みしても問題ありません。 ◆…葛西視点 ◇…てっちゃん視点 pixivで連載中の私のお気に入りCPを、アルファさんのフォントで読みたくてお引越しさせました。 所々修正と大幅な加筆を加えながら、少しづつ公開していこうと思います。転載…、というより筋書きが同じの、新しいお話になってしまったかも。支部はプロット、こちらが本編と捉えて頂けたら良いかと思います。

平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。

しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。 基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。 一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。 それでも宜しければどうぞ。

前世が俺の友人で、いまだに俺のことが好きだって本当ですか

Bee
BL
半年前に別れた元恋人だった男の結婚式で、ユウジはそこではじめて二股をかけられていたことを知る。8年も一緒にいた相手に裏切られていたことを知り、ショックを受けたユウジは式場を飛び出してしまう。 無我夢中で車を走らせて、気がつくとユウジは見知らぬ場所にいることに気がつく。そこはまるで天国のようで、そばには7年前に死んだ友人の黒木が。黒木はユウジのことが好きだったと言い出して―― 最初は主人公が別れた男の結婚式に参加しているところから始まります。 死んだ友人との再会と、その友人の生まれ変わりと思われる青年との出会いへと話が続きます。 生まれ変わり(?)21歳大学生×きれいめな48歳おっさんの話です。 ※軽い性的表現あり 短編から長編に変更しています

【完結】待って、待って!僕が好きなの貴方です!

N2O
BL
脳筋ゆえ不本意な塩対応を只今猛省中、ユキヒョウの獣人 × 箱入りゆえガードが甘い愛され体質な竜人 愛しい幼馴染が有象無象に狙われて、居ても立っても居られなくなっていく余裕のない攻めの話。 (安心してください、想像通り、期待通りの展開です) Special thanks illustration by みとし (X:@ibarakiniarazu) ※独自設定かつ、ふんわり設定です。 ※素人作品です。 ※保険としてR設定にしていますが、基本健全。ほぼない。

推しにプロポーズしていたなんて、何かの間違いです

一ノ瀬麻紀
BL
引きこもりの僕、麻倉 渚(あさくら なぎさ)と、人気アイドルの弟、麻倉 潮(あさくら うしお) 同じ双子だというのに、なぜこんなにも違ってしまったのだろう。 時々ふとそんな事を考えてしまうけど、それでも僕は、理解のある家族に恵まれ充実した引きこもり生活をエンジョイしていた。 僕は極度の人見知りであがり症だ。いつからこんなふうになってしまったのか、よく覚えていない。 本音を言うなら、弟のように表舞台に立ってみたいと思うこともある。けれどそんなのは無理に決まっている。 だから、安全な自宅という城の中で、僕は今の生活をエンジョイするんだ。高望みは一切しない。 なのに、弟がある日突然変なことを言い出した。 「今度の月曜日、俺の代わりに学校へ行ってくれないか?」 ありえない頼み事だから断ろうとしたのに、弟は僕の弱みに付け込んできた。 僕の推しは俳優の、葛城 結斗(かつらぎ ゆうと)くんだ。 その結斗くんのスペシャルグッズとサイン、というエサを目の前にちらつかせたんだ。 悔しいけど、僕は推しのサインにつられて首を縦に振ってしまった。 え?葛城くんが目の前に!? どうしよう、人生最大のピンチだ!! ✤✤ 「推し」「高校生BL」をテーマに書いたお話です。 全年齢向けの作品となっています。 一度短編として完結した作品ですが、既存部分の改稿と、新規エピソードを追加しました。 ✤✤

【完結】ここで会ったが、十年目。

N2O
BL
帝国の第二皇子×不思議な力を持つ一族の長の息子(治癒術特化) 我が道を突き進む攻めに、ぶん回される受けのはなし。 (追記5/14 : お互いぶん回してますね。) Special thanks illustration by おのつく 様 X(旧Twitter) @__oc_t ※ご都合主義です。あしからず。 ※素人作品です。ゆっくりと、温かな目でご覧ください。 ※◎は視点が変わります。

処理中です...