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第七十一話 ちょっとやりすぎた?
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翌日も同じように教会での治療を続け、シルバとスラちゃんはシスターさんと兵とともに巡回治療を行った。
時々、直轄領の周囲を巡回していた兵の部隊が倒した魔物をスラちゃんが血抜きしてアイテムボックスに収納していた。
軍や冒険者ギルドに倒した魔物を少しずつ卸していたけど、やっぱり直轄領だと魔物の処理能力に限界があった。
なので、ルーカス様の指示で残りは王都で処理することになった。
とはいえ直轄領に肉だけでなく毛皮などの多くの素材が出回ることになるので、経済を回すきっかけにもなる。
一時はオークキング率いる群れに襲われかけたけど、こうして無事なのはとても良いことですね。
シュイン、ぴかー。
「はい、これで痛いのは良くなったわよ」
「お姉ちゃん、ありがとー!」
私はというと、特に教会から動くことなく町の人の治療を続けていた。
今も転んで怪我をした小さな男の子を治療したけど、重病人は殆どいなくて平和そのものだった。
少し暇になったので教会を生活魔法でピカピカにしたら、シスターさんが腰を抜かすほどびっくりしてしまった。
やり過ぎとは思っていないけど、神聖なところなのだからやはり綺麗なところの方がいいよね。
何故か町の人が治療の際に私のことを拝んでいたけど、きっと気のせいだと思いたい。
そんなこんなで今日の活動も無事に終わり、私たちは軍の施設に戻った。
「リン、教会を綺麗にしたらしいが凄い反響だ。聖女様が降臨したと言っているものもいるらしい」
「えっ?」
夕食時にルーカス様がとんでもない事を言ってきたので、私は肉が刺さったフォークを手にしたままぽかーんとしてしまった。
私の横にいるスラちゃんまで、ウンウンとふるふると震えていた。
「ハグハグハグ」
シルバはというと、目の前にある美味しそうなお肉を食べるのに夢中だった。
うん、こちらを気にせずに食べていて下さい。
「前にも言ったが、リンの魔力はかなり多い。だから、色々なものを綺麗にする生活魔法ですらとんでもない威力を発揮する。町の人にとって、まるで奇跡が起きたと思うくらいにね」
ルーカス様が苦笑しながら答えてくれたが、私にとって普通に魔法を放っても効果が段違いなのを忘れていた。
私は、完全にやってしまったと今さながら理解した。
「ルーカス様、私のせいでご迷惑をかけて申し訳ありません」
私はフォークを皿に起き、深々と頭を下げた。
しかし、ルーカス様は私を叱ることはなかった。
「リンが謝る必要はないよ。私も言い方が悪かった。町の人に感謝されているんだ、リンが悪いわけがない。感謝しているからこそ、聖女様と言っていただけだよ」
ルーカス様は、ニコリとしながら私に話しかけた。
ルーカス様は私よりも年下なのに、いつも私よりも年上のような余裕ある態度を取ってくる。
はっきり言って、かなりずるい。
何にせよ、私は心を落ち着かせて再び席に着いた。
スラちゃんも、何も問題ないと触手をふりふりとしていた。
「ハグハグハグ」
お肉のお代わりをもらってご機嫌なシルバを見ると、本当に落ち着いてくる。
私も、料理が冷めないうちに食事を再開したのだった。
時々、直轄領の周囲を巡回していた兵の部隊が倒した魔物をスラちゃんが血抜きしてアイテムボックスに収納していた。
軍や冒険者ギルドに倒した魔物を少しずつ卸していたけど、やっぱり直轄領だと魔物の処理能力に限界があった。
なので、ルーカス様の指示で残りは王都で処理することになった。
とはいえ直轄領に肉だけでなく毛皮などの多くの素材が出回ることになるので、経済を回すきっかけにもなる。
一時はオークキング率いる群れに襲われかけたけど、こうして無事なのはとても良いことですね。
シュイン、ぴかー。
「はい、これで痛いのは良くなったわよ」
「お姉ちゃん、ありがとー!」
私はというと、特に教会から動くことなく町の人の治療を続けていた。
今も転んで怪我をした小さな男の子を治療したけど、重病人は殆どいなくて平和そのものだった。
少し暇になったので教会を生活魔法でピカピカにしたら、シスターさんが腰を抜かすほどびっくりしてしまった。
やり過ぎとは思っていないけど、神聖なところなのだからやはり綺麗なところの方がいいよね。
何故か町の人が治療の際に私のことを拝んでいたけど、きっと気のせいだと思いたい。
そんなこんなで今日の活動も無事に終わり、私たちは軍の施設に戻った。
「リン、教会を綺麗にしたらしいが凄い反響だ。聖女様が降臨したと言っているものもいるらしい」
「えっ?」
夕食時にルーカス様がとんでもない事を言ってきたので、私は肉が刺さったフォークを手にしたままぽかーんとしてしまった。
私の横にいるスラちゃんまで、ウンウンとふるふると震えていた。
「ハグハグハグ」
シルバはというと、目の前にある美味しそうなお肉を食べるのに夢中だった。
うん、こちらを気にせずに食べていて下さい。
「前にも言ったが、リンの魔力はかなり多い。だから、色々なものを綺麗にする生活魔法ですらとんでもない威力を発揮する。町の人にとって、まるで奇跡が起きたと思うくらいにね」
ルーカス様が苦笑しながら答えてくれたが、私にとって普通に魔法を放っても効果が段違いなのを忘れていた。
私は、完全にやってしまったと今さながら理解した。
「ルーカス様、私のせいでご迷惑をかけて申し訳ありません」
私はフォークを皿に起き、深々と頭を下げた。
しかし、ルーカス様は私を叱ることはなかった。
「リンが謝る必要はないよ。私も言い方が悪かった。町の人に感謝されているんだ、リンが悪いわけがない。感謝しているからこそ、聖女様と言っていただけだよ」
ルーカス様は、ニコリとしながら私に話しかけた。
ルーカス様は私よりも年下なのに、いつも私よりも年上のような余裕ある態度を取ってくる。
はっきり言って、かなりずるい。
何にせよ、私は心を落ち着かせて再び席に着いた。
スラちゃんも、何も問題ないと触手をふりふりとしていた。
「ハグハグハグ」
お肉のお代わりをもらってご機嫌なシルバを見ると、本当に落ち着いてくる。
私も、料理が冷めないうちに食事を再開したのだった。
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