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第十八話 軍との害獣駆除
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王太后様の治療後は、更に数日は近くの森で薬草採取と訓練を続けていた。
シルバの動きにもだいぶ慣れてきて、野生の動物くらいだったら平気で撃退できるようになった。
薬草もたんまり集めているので、暫くは暮らすのに不自由ない程度のお金は貯まった。
そんな中、今日は当初の予定通り軍の施設に行く日だ。
元々治療ではないと言われていたが、いったい何の用事なのだろうか。
少し疑問に思いながら、私はシルバとスラちゃんとともに冒険者ギルドで受付を済ませてから軍の施設に向かった。
すると、軍の施設ではダイン様とともに大柄な人が私を待っていた。
「ははは、お前がリンか。俺はアーサーだ」
「はっ、はぁ……」
「ウォンウォン!」
かなり豪快な人で、身長は百八十センチはゆうに超えるであろう屈強な肉体に金髪のスポーツ刈りだった。
かなり豪華な鎧を身にまとっているので、アーサー様も間違いなく偉い軍人貴族なのだろう。
とはいえ、シルバも喜んでいるしアーサー様は悪い人では無さそうだった。
さて、私は本来の依頼内容を聞くべく、ダイン様に話しかけた。
「ダイン様、今日は何をするんですか?」
「本当はリンを新兵の訓練の相手にしようかと思ったが、街道の警備兼害獣駆除に連れて行くことにした。まあ、基本的には怪我人の治療だな。基本的には」
ダイン様、ニヤリとしないで下さい。
というか、最初は新兵の手合わせの相手をさせると思っていたって、いったい何をさせるつもりだったのですか!
私は、思わずがっくりとしてしまったのだった。
ともあれやることはあるのでさっそく出発しようとしたら、ダイン様が一着の服を手渡してきた。
「リン、治療兵用の服だ。一応軍の行軍に参加するから着替えてくれ」
よく見ると、女性用の軍服に近いデザインだった。
私は直ぐに事務棟に行って、ササッと着替えてきた。
治療兵の証として、ベレー帽みたいなものもあった。
その間に騎馬隊が揃っていたので、私もシルバに乗った。
そして、向かった場所がまさかの場所だった。
「あのダイン様、アーサー様、昨日ここで薬草採取をしてついでに害獣駆除をしちゃいました……」
「「はあっ?!」」
私がボソッと呟くと、ダイン様とアーサー様がかなり驚いた声を出していた。
やってきたのは街道沿いの森で、王都からは一時間近く離れていた。
というか、この場所が軍の害獣駆除の場所だなんて知らないもん。
「リン、どのくらい倒したか?」
「えーっと、オオカミ二十頭と熊を五体、後はでっかい蛇を四頭です。全部冒険者ギルドに卸しているので、実績は残っているかと」
「いや、そのくらいの実力があるのは俺も知っている。はあ、今度は軍の害獣駆除の予定をリンにも教えた方が良さそうだな」
ダイン様は、頭をポリポリとかきながら深い溜息をついていた。
普通の冒険者は、こんなところまでやってくる移動力はない。
その分、私にはシルバがいるので一時間くらいは余裕で動ける。
シルバも動くのは大好きだから、一時間走るなんて全然へっちゃらだった。
でも他にも害獣がいるかもしれないので、ここからゆっくりと王都に戻りながら害獣駆除をすることになった。
あっ、その前にシルバに言っておかないと。
「シルバ、今日は軍の人のサポートだから突っ走っちゃ駄目だよ」
「ウォン!」
シルバは、任せてと気合いの入った声を出していた。
何かを任されるのが嬉しかったみたいだけど、果たしてどうなるのか。
なにはともあれ、害獣駆除のスタートです。
「クンクンクン、ウォン!」
「この先の茂みに、何かが隠れています」
程なくして、シルバは森の中から出てくるものを察知した。
騎馬隊は歩みを止め、警戒モードに入った。
ガサガサ、ガサガサ。
「キシャー!」
「うお、フォレストバイパーだぞ!」
「直ぐに戦闘を始める!」
姿を現したのは巨大な大蛇で、しかも毒蛇だという。
何だか新兵がドタバタとしているけど、大丈夫かな……
念のためにと、私も剣を抜いて構えた。
「キシャー!」
ガスッ。
「ぐがあー!」
すると、新兵の一人がフォレストバイパーに噛みつかれてしまった。
しかも、更に二人噛みつかれた。
うん、これはヤバいぞ。
「スラちゃん、あいつの動きを止めて!」
私は、すぐさまシルバの頭の上に乗っているスラちゃんに指示を出した。
スラちゃんは了解と触手をフリフリとして、一気にフォレストバイパーを目掛けて酸弾を乱射した。
ジュッ。
「グジャー」
ドテーン。
スラちゃんの放った酸弾は、何とフォレストバイパーの口の中に入ったのだ。
しかも何発も入ったので、フォレストバイパーはその場で昏倒してしまった。
シュッ、ドスッ!
更に、シルバがフォレストバイパーの頭を思いっきり踏みつけて討伐完了です。
その隙に、ダイン様がフォレストバイパーに噛まれた新兵の治療を指示した。
「傷口を切開して毒を吸い出せ! 毒消しポーションも飲ませるのだ」
「「「はっ、はい!」」」
中々的確な指示で、直ぐに新兵は動けるくらいに回復した。
念のために私も回復魔法をかけたけど、もう大丈夫みたいだ。
「大蛇の場合は、ナイフなどの投擲も有効だ。今後の対策に生かすように」
「「「はいっ!」」」
アーサー様が新兵に指示を出して、害獣駆除は再開です。
その後も、オオカミなどが出てきたけど、何故か大蛇が六頭も現れたのだった。
ダイン様とアーサー様は大蛇を瞬殺していたけど、新兵はまだまだって感じだった。
ちなみに、私も大蛇は一撃で倒すことができた。
魔法兵もいたけど、大蛇にビビったのか魔力の練り込みがかなり悪かった。
こうして、何だかんだありながらも私たちは昼過ぎには王都に戻ってきたのだった。
もちろん私たちはまだ元気だったけど、新兵は疲労困憊って感じだ。
「それでは、本日の街道巡回を終了する。各自、反省点をまとめてレポート提出するように」
「「「はっ」」」
軍の施設に戻って、部隊は解散しました。
念のために新兵全員に回復魔法をかけたけど、怪我は良くなっていた。
まあ、肉体的精神的疲労が凄いのでしょうね。
ちなみに、倒した害獣は全て魔法兵が持っている魔法袋に入れていた。
後で軍で解体して、今日の追加報酬になる予定だ。
そして、アーサー様は別の用事があるそうなのでここで別れた。
ダイン様は、簡単に今後の害獣駆除について教えてくれた。
「詳細は機密だから話せないが、来月はこことここをやる。だから、できれば別の場所で害獣駆除と薬草採取をしてくれ」
だいぶアバウトな教え方だったけど、こればっかりは仕方ないでしょう。
それに、害獣駆除自体をやるのは軍としてもありがたいそうだ。
そして、帰りに食堂に寄ったけどかなり運営が改善してあって思わずホッとした。
ちなみに、無料で食べられたのでシルバもお腹いっぱい昼食を食べていたのだった。
シルバの動きにもだいぶ慣れてきて、野生の動物くらいだったら平気で撃退できるようになった。
薬草もたんまり集めているので、暫くは暮らすのに不自由ない程度のお金は貯まった。
そんな中、今日は当初の予定通り軍の施設に行く日だ。
元々治療ではないと言われていたが、いったい何の用事なのだろうか。
少し疑問に思いながら、私はシルバとスラちゃんとともに冒険者ギルドで受付を済ませてから軍の施設に向かった。
すると、軍の施設ではダイン様とともに大柄な人が私を待っていた。
「ははは、お前がリンか。俺はアーサーだ」
「はっ、はぁ……」
「ウォンウォン!」
かなり豪快な人で、身長は百八十センチはゆうに超えるであろう屈強な肉体に金髪のスポーツ刈りだった。
かなり豪華な鎧を身にまとっているので、アーサー様も間違いなく偉い軍人貴族なのだろう。
とはいえ、シルバも喜んでいるしアーサー様は悪い人では無さそうだった。
さて、私は本来の依頼内容を聞くべく、ダイン様に話しかけた。
「ダイン様、今日は何をするんですか?」
「本当はリンを新兵の訓練の相手にしようかと思ったが、街道の警備兼害獣駆除に連れて行くことにした。まあ、基本的には怪我人の治療だな。基本的には」
ダイン様、ニヤリとしないで下さい。
というか、最初は新兵の手合わせの相手をさせると思っていたって、いったい何をさせるつもりだったのですか!
私は、思わずがっくりとしてしまったのだった。
ともあれやることはあるのでさっそく出発しようとしたら、ダイン様が一着の服を手渡してきた。
「リン、治療兵用の服だ。一応軍の行軍に参加するから着替えてくれ」
よく見ると、女性用の軍服に近いデザインだった。
私は直ぐに事務棟に行って、ササッと着替えてきた。
治療兵の証として、ベレー帽みたいなものもあった。
その間に騎馬隊が揃っていたので、私もシルバに乗った。
そして、向かった場所がまさかの場所だった。
「あのダイン様、アーサー様、昨日ここで薬草採取をしてついでに害獣駆除をしちゃいました……」
「「はあっ?!」」
私がボソッと呟くと、ダイン様とアーサー様がかなり驚いた声を出していた。
やってきたのは街道沿いの森で、王都からは一時間近く離れていた。
というか、この場所が軍の害獣駆除の場所だなんて知らないもん。
「リン、どのくらい倒したか?」
「えーっと、オオカミ二十頭と熊を五体、後はでっかい蛇を四頭です。全部冒険者ギルドに卸しているので、実績は残っているかと」
「いや、そのくらいの実力があるのは俺も知っている。はあ、今度は軍の害獣駆除の予定をリンにも教えた方が良さそうだな」
ダイン様は、頭をポリポリとかきながら深い溜息をついていた。
普通の冒険者は、こんなところまでやってくる移動力はない。
その分、私にはシルバがいるので一時間くらいは余裕で動ける。
シルバも動くのは大好きだから、一時間走るなんて全然へっちゃらだった。
でも他にも害獣がいるかもしれないので、ここからゆっくりと王都に戻りながら害獣駆除をすることになった。
あっ、その前にシルバに言っておかないと。
「シルバ、今日は軍の人のサポートだから突っ走っちゃ駄目だよ」
「ウォン!」
シルバは、任せてと気合いの入った声を出していた。
何かを任されるのが嬉しかったみたいだけど、果たしてどうなるのか。
なにはともあれ、害獣駆除のスタートです。
「クンクンクン、ウォン!」
「この先の茂みに、何かが隠れています」
程なくして、シルバは森の中から出てくるものを察知した。
騎馬隊は歩みを止め、警戒モードに入った。
ガサガサ、ガサガサ。
「キシャー!」
「うお、フォレストバイパーだぞ!」
「直ぐに戦闘を始める!」
姿を現したのは巨大な大蛇で、しかも毒蛇だという。
何だか新兵がドタバタとしているけど、大丈夫かな……
念のためにと、私も剣を抜いて構えた。
「キシャー!」
ガスッ。
「ぐがあー!」
すると、新兵の一人がフォレストバイパーに噛みつかれてしまった。
しかも、更に二人噛みつかれた。
うん、これはヤバいぞ。
「スラちゃん、あいつの動きを止めて!」
私は、すぐさまシルバの頭の上に乗っているスラちゃんに指示を出した。
スラちゃんは了解と触手をフリフリとして、一気にフォレストバイパーを目掛けて酸弾を乱射した。
ジュッ。
「グジャー」
ドテーン。
スラちゃんの放った酸弾は、何とフォレストバイパーの口の中に入ったのだ。
しかも何発も入ったので、フォレストバイパーはその場で昏倒してしまった。
シュッ、ドスッ!
更に、シルバがフォレストバイパーの頭を思いっきり踏みつけて討伐完了です。
その隙に、ダイン様がフォレストバイパーに噛まれた新兵の治療を指示した。
「傷口を切開して毒を吸い出せ! 毒消しポーションも飲ませるのだ」
「「「はっ、はい!」」」
中々的確な指示で、直ぐに新兵は動けるくらいに回復した。
念のために私も回復魔法をかけたけど、もう大丈夫みたいだ。
「大蛇の場合は、ナイフなどの投擲も有効だ。今後の対策に生かすように」
「「「はいっ!」」」
アーサー様が新兵に指示を出して、害獣駆除は再開です。
その後も、オオカミなどが出てきたけど、何故か大蛇が六頭も現れたのだった。
ダイン様とアーサー様は大蛇を瞬殺していたけど、新兵はまだまだって感じだった。
ちなみに、私も大蛇は一撃で倒すことができた。
魔法兵もいたけど、大蛇にビビったのか魔力の練り込みがかなり悪かった。
こうして、何だかんだありながらも私たちは昼過ぎには王都に戻ってきたのだった。
もちろん私たちはまだ元気だったけど、新兵は疲労困憊って感じだ。
「それでは、本日の街道巡回を終了する。各自、反省点をまとめてレポート提出するように」
「「「はっ」」」
軍の施設に戻って、部隊は解散しました。
念のために新兵全員に回復魔法をかけたけど、怪我は良くなっていた。
まあ、肉体的精神的疲労が凄いのでしょうね。
ちなみに、倒した害獣は全て魔法兵が持っている魔法袋に入れていた。
後で軍で解体して、今日の追加報酬になる予定だ。
そして、アーサー様は別の用事があるそうなのでここで別れた。
ダイン様は、簡単に今後の害獣駆除について教えてくれた。
「詳細は機密だから話せないが、来月はこことここをやる。だから、できれば別の場所で害獣駆除と薬草採取をしてくれ」
だいぶアバウトな教え方だったけど、こればっかりは仕方ないでしょう。
それに、害獣駆除自体をやるのは軍としてもありがたいそうだ。
そして、帰りに食堂に寄ったけどかなり運営が改善してあって思わずホッとした。
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