214 / 1,191
第十九章 懐古派の砦編
四百十話 まさかの再会
しおりを挟む
レリーフ枢機卿からの話を聞く限り、各国から兵を出さなくても良さそうだ。
まあ、ここ数日で一気に状況が変わったのだから、こればかりは仕方ないだろう。
早速、ティナおばあさまが魔導具を使って陛下に情報を送っていた。
そして、ティナおばあさまの魔導具に、辺境伯様からの連絡が入った。
「辺境伯から連絡よ。子ども達は、治療研究所が作った薬を飲んで症状が良くなったそうよ」
「「おおー」」
ミカエルも調子が悪かったから、ティナおばあさまからの連絡に僕だけでなくリズもサンディも皆もホッとしていた。
やはり魔法が効きにくいタイプの病気だったのか。
「あと、やっぱり辺境伯領に変装した怪しい人がいたらしいわ。抵抗されたけど、死なない程度に反撃して捕縛したそうよ」
「普通の人に変装されると、流石に検問も通っちゃいますね。でも、怪しい人が捕まって良かったです」
きっとポニさん達が、怪しい人をボコボコにしたのだろう。
ポニさん達は朝から張り切っていたもんな。
という事は、辺境伯領も少し落ち着いたんだ。
良かった良かった。
ここで、レリーフ枢機卿が僕達にとある提案をしてきた。
「どうやら皆様の状況も落ち着いたようですし、ここで昼食にしませんか? お勧めのお店があります」
「やったー!」
レリーフ枢機卿からの提案に、リズとスラちゃんとプリンは大喜びしています。
レイナさんとカミラさんも、堂々とガッツポーズをしています。
すると、レリーフ枢機卿が少し顔を曇らせていた。
「ただ、その、店長が少し、いやかなり変わった人なので驚かないで下さい。悪い人ではありませんので」
「全然大丈夫だよ!」
レリーフ枢機卿の言う事は分かるけど、僕達は普段は厳つい冒険者と接しているから、変わった人位なら全然大丈夫だ。
という事で、ブレイクランドでもかなり好評だというお店に向かいます。
「凄いね。お客さんがいっぱいだよ」
「まさか、教会の向かい側に店があるとは。しかし、良い匂いがここまでしているな」
目的のお店はまさかの道路を挟んだ教会の向かい側にあり、多くの人で賑わっていた。
店内のボックス席を予約してくれてあるというので、僕達もお店に向かいます。
「いらっしゃーい」
おお、店内から男性の野太い声が聞こえてきた。
でも、何だか喋り方が女性っぽいぞ。
そして、店主の姿を見た瞬間、多くの人が固まってしまった。
「あ、オカマさんだ!」
「あら、リズちゃんじゃないの。久しぶりね」
「うん! 久しぶり!」
そう、僕達を出迎えてくれた店主は、まさかのギルドナンバーズのあのオカマさんだった。
ゴツい肉体なのにバッチリとお化粧をして、フリフリのピンク色のエプロンをつけている。
リズとスラちゃんは平然とオカマさんに挨拶をしているが、僕やティナおばあさまの様にオカマさんと会った事のある人は勿論の事、初めてオカマさんに出会った人は完全にフリーズしていた。
特にアレクサさんはオカマさんを凝視していて、女装する屈強な男性に対して頭の理解が追いついていない様だ。
「リズちゃん、もしかしてご飯を食べに来てくれたの?」
「うん! 皆で来たんだよ!」
「あらー、嬉しいわね。頑張って美味しい物を作るわね」
「やったー!」
リズとスラちゃんは美味しい料理が食べられると喜んでいたが、未だに他の人はオカマさんの衝撃に固まったままだった。
そして、皆が復活するまでたっぷりと時間が必要だった。
まあ、ここ数日で一気に状況が変わったのだから、こればかりは仕方ないだろう。
早速、ティナおばあさまが魔導具を使って陛下に情報を送っていた。
そして、ティナおばあさまの魔導具に、辺境伯様からの連絡が入った。
「辺境伯から連絡よ。子ども達は、治療研究所が作った薬を飲んで症状が良くなったそうよ」
「「おおー」」
ミカエルも調子が悪かったから、ティナおばあさまからの連絡に僕だけでなくリズもサンディも皆もホッとしていた。
やはり魔法が効きにくいタイプの病気だったのか。
「あと、やっぱり辺境伯領に変装した怪しい人がいたらしいわ。抵抗されたけど、死なない程度に反撃して捕縛したそうよ」
「普通の人に変装されると、流石に検問も通っちゃいますね。でも、怪しい人が捕まって良かったです」
きっとポニさん達が、怪しい人をボコボコにしたのだろう。
ポニさん達は朝から張り切っていたもんな。
という事は、辺境伯領も少し落ち着いたんだ。
良かった良かった。
ここで、レリーフ枢機卿が僕達にとある提案をしてきた。
「どうやら皆様の状況も落ち着いたようですし、ここで昼食にしませんか? お勧めのお店があります」
「やったー!」
レリーフ枢機卿からの提案に、リズとスラちゃんとプリンは大喜びしています。
レイナさんとカミラさんも、堂々とガッツポーズをしています。
すると、レリーフ枢機卿が少し顔を曇らせていた。
「ただ、その、店長が少し、いやかなり変わった人なので驚かないで下さい。悪い人ではありませんので」
「全然大丈夫だよ!」
レリーフ枢機卿の言う事は分かるけど、僕達は普段は厳つい冒険者と接しているから、変わった人位なら全然大丈夫だ。
という事で、ブレイクランドでもかなり好評だというお店に向かいます。
「凄いね。お客さんがいっぱいだよ」
「まさか、教会の向かい側に店があるとは。しかし、良い匂いがここまでしているな」
目的のお店はまさかの道路を挟んだ教会の向かい側にあり、多くの人で賑わっていた。
店内のボックス席を予約してくれてあるというので、僕達もお店に向かいます。
「いらっしゃーい」
おお、店内から男性の野太い声が聞こえてきた。
でも、何だか喋り方が女性っぽいぞ。
そして、店主の姿を見た瞬間、多くの人が固まってしまった。
「あ、オカマさんだ!」
「あら、リズちゃんじゃないの。久しぶりね」
「うん! 久しぶり!」
そう、僕達を出迎えてくれた店主は、まさかのギルドナンバーズのあのオカマさんだった。
ゴツい肉体なのにバッチリとお化粧をして、フリフリのピンク色のエプロンをつけている。
リズとスラちゃんは平然とオカマさんに挨拶をしているが、僕やティナおばあさまの様にオカマさんと会った事のある人は勿論の事、初めてオカマさんに出会った人は完全にフリーズしていた。
特にアレクサさんはオカマさんを凝視していて、女装する屈強な男性に対して頭の理解が追いついていない様だ。
「リズちゃん、もしかしてご飯を食べに来てくれたの?」
「うん! 皆で来たんだよ!」
「あらー、嬉しいわね。頑張って美味しい物を作るわね」
「やったー!」
リズとスラちゃんは美味しい料理が食べられると喜んでいたが、未だに他の人はオカマさんの衝撃に固まったままだった。
そして、皆が復活するまでたっぷりと時間が必要だった。
521
あなたにおすすめの小説
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
神に逆らった人間が生きていける訳ないだろう?大地も空気も神の意のままだぞ?<聖女は神の愛し子>
ラララキヲ
ファンタジー
フライアルド聖国は『聖女に護られた国』だ。『神が自分の愛し子の為に作った』のがこの国がある大地(島)である為に、聖女は王族よりも大切に扱われてきた。
それに不満を持ったのが当然『王侯貴族』だった。
彼らは遂に神に盾突き「人の尊厳を守る為に!」と神の信者たちを追い出そうとした。去らねば罪人として捕まえると言って。
そしてフライアルド聖国の歴史は動く。
『神の作り出した世界』で馬鹿な人間は現実を知る……
神「プンスコ(`3´)」
!!注!! この話に出てくる“神”は実態の無い超常的な存在です。万能神、創造神の部類です。刃物で刺したら死ぬ様な“自称神”ではありません。人間が神を名乗ってる様な謎の宗教の話ではありませんし、そんな口先だけの神(笑)を容認するものでもありませんので誤解無きよう宜しくお願いします。!!注!!
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇ちょっと【恋愛】もあるよ!
◇なろうにも上げてます。
捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~
伽羅
ファンタジー
物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。
妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。