転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第二十二章 新たな魔獣

五百三十話 辺境伯邸での話し合い

 新たに見つかった怪しい冒険者の部屋の捜索も終わり、急ぎの話し合いをする為に辺境伯様の屋敷に集まりました。
 そして、王城からはティナおばあさまと軍務卿も話し合いに加わりました。

「まだ取り調べの最中だが、奴は中々成果を上げられなかった冒険者みたいだな。そこに闇ギルドが近づいたみたいだ」

 軍務卿が取り調べの途中経過を教えて貰ったけど、お金に困窮した冒険者を闇ギルドがリストアップした可能性があるぞ。

「奴らはいわゆる運び屋だな。指定の場所へ荷物を運ぶ事によって、闇ギルドからお金を得ているみたいだ」
「闇ギルドが動きを潜めてちょうど一年になるけど、その間に不良冒険者を利用して新たな薬を何処かに運んでいたって訳ね」

 ティナおばあさまもぶ然とした表情をしているけど、冒険者なら街の門も普通に通過できるし怪しい物を運ぶのにはうってつけだなあ。

「冒険者ギルドで暴れた奴はまだ意識が戻らないが、荷物の薬に手を付けたというのが有力な線だろう。そして、怪しい冒険者の洗い出しパターンもだいたい判別したので、王都でも対象者を洗い出ししている」
「冒険者が怪我も何もしていないのに急に一年も依頼をしないなんて、怪しさ満点だもんなあ。でも、これであの入園式で暴れた三男に接触した奴も割り出せそうだな」
「そうだな。あの貴族は闇ギルドとの接点が一切なく、三男も同様だから捜査が難航していた。だが、冒険者とかを仲介していたなら、そこから闇ギルドの拠点を洗い出せるはずだ」

 軍務卿の話にジンさんも同意しているけど、少なくとも何であの暴れた三男が薬を手に入れられたかの手がかりにはなる。
 一気に捜査が進展する可能性が高そうですね。

「しかし、自ら薬を手にした馬鹿のお陰で、捜査に大きな進展があったなあ。冒険者ギルドに入った時は、一体何があったかと思ったよ」
「本当にそうですね。最初は酔っ払いが暴れているのかと思いました」
「だなあ。たまたま俺達がいたから良かったが、もしいなかったら怪我人がかなり増えた可能性もあるもんなあ」

 大体の話し合いが終わってジンさんと話をしていたら、ティナおばあさまから僕に話がありました。

「という事で、アレク君達は当面は冒険者活動中止ね。何かがあってからでは遅いし、何よりももしかしたらアレク君達の力が必要な時もあるかもしれないわ」
「そうだな。特にアレクのゲートは使う可能性が高いと思っていた方が良いだろう。別の領地でも、冒険者が捕まる可能性が高いだろうし」
「軍としても、アレク君のゲートは使えるとありがたい」

 という事で、僕達は暫く冒険者活動中止になりました。
 まあ、この決定を聞いてリズ達が不満になるのは間違いないので、やんわりと話す事にしました。

「ふふふ、なら怪しい人がいたらリズが捕まえちゃうよ!」

 リズよ、僕とジンさんの説明を聞いていたかい?
 不審者を捕まえようと意気込むリズを、僕とジンさんががくりとしながら見ていました。
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