転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

文字の大きさ
368 / 1,334
第二十二章 新たな魔獣

五百六十四話 兵の仮住居を作ります

 という事で、翌日は港見学という名の船に乗りたいグループと、駐留する兵の為の仮住居を作るグループに分かれました。
 というか、僕とスラちゃんとノエルさんとティナおばあさま以外は、全員船に乗りたいグループに行ってしまいました。

「ちゃんとお手々を繋いで歩こうね」
「「あい!」」
「ミカも繋ぐよ」
「ブリも!」

 ミカエルとブリットだけでなく、ルカちゃんとエドちゃんも船に乗りたいと言ったのでついてきました。
 王妃様は用事があってついてこれないけど、ルシアさんがルカちゃんとエドちゃんの手を繋いでくれていて、ルカちゃんとエドちゃんの反対の手をミカエルとブリットが繋いでいます。
 ルシアさんの子ども大好きスキルが遺憾なく発揮されていて、ルカちゃんとエドちゃんも良い笑顔になっています。

「ルシアも、子ども相手だと失敗は少ないんだよね」
「ルシちゃんは子どもに好かれますから」

 クラヴィーアさんとククリさんも、笑顔でルシアさんと子ども達を見つめていました。
 ジンさんとかもいるから、護衛もバッチリですね。
 という事で、僕達も仮住居建設現場に向かいます。

「こちらになります。まだ整地も済んでおりません」

 建設担当の兵が、僕達を建設現場まで案内しました。
 場所は港にほど近い平原で、街もとても近い便利な場所です。
 でも、確かに草ぼうぼうで整地されていません。

「では、直ぐに整地しちゃいましょう。風魔法で草を刈って、土魔法で整地しましょう。少し広めに整地しても問題ないわ」

 という事で、ティナおばあさまの号令で、僕とスラちゃんとノエルさんは風魔法で草を刈ってから土魔法で整地します。
 このくらいなら、普通の魔法使いでも全然できます。
 整地した地面に、兵士が棒を使って設計図を見ながらガリガリと大まかな下地を引いていきます。

「大体この位になります」
「うーん、ちょっと部屋数が少ないわね。同じ住居をもう一つと、風呂場に炊事場も作りましょう」
「えっ? はっ、はい」

 ティナおばあさまの言う通り、地面に描かれたのはこじんまりとした長屋風の住居だったので、建物はもう一つ作って風呂場と炊事場を足していきます。

「先ずはこの辺からやりましょうか。アレク君、スラちゃんと一緒に住居を作ってね。ノエルは、風呂場と炊事場をお願いするわ」
「「はい」」

 よーし、ここからが僕の出番です。
 簡単に壊れないように壁は固くして、雨に濡れても大丈夫な様にしようっと。
 僕はスラちゃん一緒に魔力を溜めて、地面に両手をつきました。

「いきます!」

 ズゴゴゴゴ。

「な、何という魔法。これが殿下の力……」

 地面から壁がそそり立ってきて、屋根も覆います。
 一つ建物を作ったら、念の為に壁の固さを確認します。

 コンコン、コンコン。

「壁の固さも良い具合ね。じゃあ、もう一つの住居もお願いね」

 ティナおばあさまのオッケーも出たので、僕は再び地面に手を付いてきてスラちゃんと一緒に魔力を流します。

 ズゴゴゴゴ。

「ふう、今回もうまくいったね。固さも問題なしっと」

 僕はスラちゃんと一緒に汗を拭きながら、出来上がった住居の出来にとても満足していました。
 窓をつけたりドアをつけたりベッドを運んだりとやることはいっぱいあるけど、一先ず外観は完成です。

「こちらも出来上がりました」
「ノエルも良い出来だわ。じゃあ、後の手配は任せたわ」
「はっ、はい。畏まりました」

 ノエルさんの作った風呂場と炊事場も、かなり良い出来です。
 排水もしっかりと作られていて、スラちゃんも思わず悔しがるレベルです。
 ノエルさんも毎日僕達と一緒に魔法の訓練をしているから、最初に会った時よりも格段にパワーアップしているよね。
 僕達ができるのはここまでなので、後は何故か超ビシッとした敬礼をしている兵にお任せです。
感想 303

あなたにおすすめの小説

夫が私にそっくりな下の娘ばかりをかわいがるのですけど!

山科ひさき
恋愛
「子供達をお願い」 そう言い残して、私はこの世を去った。愛する夫が子供達に私の分も愛情を注いでくれると信じていたから、不安はなかった。けれど死後の世界から見ている夫は下の娘ばかりをかわいがり、上の娘をないがしろにしている。許せない。そんな時、私に不思議な声が呼びかけてきて……。

私を追い出した結果、飼っていた聖獣は誰にも懐かないようです

天宮有
恋愛
 子供の頃、男爵令嬢の私アミリア・ファグトは助けた小犬が聖獣と判明して、飼うことが決まる。  数年後――成長した聖獣は家を守ってくれて、私に一番懐いていた。  そんな私を妬んだ姉ラミダは「聖獣は私が拾って一番懐いている」と吹聴していたようで、姉は侯爵令息ケドスの婚約者になる。  どうやらラミダは聖獣が一番懐いていた私が邪魔なようで、追い出そうと目論んでいたようだ。  家族とゲドスはラミダの嘘を信じて、私を蔑み追い出そうとしていた。

捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~

伽羅
ファンタジー
 物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。

スキルが農業と豊穣だったので追放されました~辺境伯令嬢はおひとり様を満喫しています~

白雪の雫
ファンタジー
「アールマティ、当主の名において穀潰しのお前を追放する!」 マッスル王国のストロング辺境伯家は【軍神】【武神】【戦神】【剣聖】【剣豪】といった戦闘に関するスキルを神より授かるからなのか、代々優れた軍人・武人を輩出してきた家柄だ。 そんな家に産まれたからなのか、ストロング家の者は【力こそ正義】と言わんばかりに見事なまでに脳筋思考の持ち主だった。 だが、この世には例外というものがある。 ストロング家の次女であるアールマティだ。 実はアールマティ、日本人として生きていた前世の記憶を持っているのだが、その事を話せば病院に送られてしまうという恐怖があるからなのか誰にも打ち明けていない。 そんなアールマティが授かったスキルは【農業】と【豊穣】 戦いに役に立たないスキルという事で、アールマティは父からストロング家追放を宣告されたのだ。 「仰せのままに」 父の言葉に頭を下げた後、屋敷を出て行こうとしているアールマティを母と兄弟姉妹、そして家令と使用人達までもが嘲笑いながら罵っている。 「食糧と食料って人間の生命活動に置いて一番大事なことなのに・・・」 脳筋に何を言っても無駄だと子供の頃から悟っていたアールマティは他国へと亡命する。 アールマティが森の奥でおひとり様を満喫している頃 ストロング領は大飢饉となっていた。 農業系のゲームをやっていた時に思い付いた話です。 主人公のスキルはゲームがベースになっているので、作物が実るのに時間を要しないし、追放された後は現代的な暮らしをしているという実にご都合主義です。 短い話という理由で色々深く考えた話ではないからツッコミどころ満載です。

よかった、わたくしは貴女みたいに美人じゃなくて

碧井 汐桜香
ファンタジー
美しくないが優秀な第一王子妃に嫌味ばかり言う国王。 美しい王妃と王子たちが守るものの、国の最高権力者だから咎めることはできない。 第二王子が美しい妃を嫁に迎えると、国王は第二王子妃を娘のように甘やかし、第二王子妃は第一王子妃を蔑むのだった。

本当に私で合ってたんですか? 転生してその日に死んだのですが

ボンボンP
ファンタジー
神様の適当なチョイスで小説の世界に来た私 『読者から転生する者を選んだのだ、それなのに…』 そんなこと言われても私は読者じゃないです… ただ、妹が部屋に本を置いていっただけなのに… あらすじも登場人物の誰一人知らないんだから、結果こうなりました

授かったスキルが【草】だったので家を勘当されたから悲しくてスキルに不満をぶつけたら国に恐怖が訪れて草

ラララキヲ
ファンタジー
(※[両性向け]と言いたい...)  10歳のグランは家族の見守る中でスキル鑑定を行った。グランのスキルは【草】。草一本だけを生やすスキルに親は失望しグランの為だと言ってグランを捨てた。  親を恨んだグランはどこにもぶつける事の出来ない気持ちを全て自分のスキルにぶつけた。  同時刻、グランを捨てた家族の居る王都では『謎の笑い声』が響き渡った。その笑い声に人々は恐怖し、グランを捨てた家族は……── ※確認していないので二番煎じだったらごめんなさい。急に思いついたので書きました! ※「妻」に対する暴言があります。嫌な方は御注意下さい※ ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇なろうにも上げています。

知らないうちに離婚されていた男爵令嬢は実家に帰ることにしました【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
結婚して1年。 元・貴族令嬢エヴェリナは、平民商人の夫にこき使われ、自分の時間すら奪われていた。 久しぶりの自由時間を楽しんで帰宅すると、門番が立ち塞がり── 「ここより先には立ち入れません」 夫が勝手に離婚届を偽造し、彼女を家から追放した。 さらに「不貞の証拠」として、エヴェリナのサインを悪用した偽装契約書まで作成。 名誉を守るため裁判へ挑むが、そこで明らかになったのは── ⚠️ 本作は AI の生成した文章を一部に使っています。ご都合主義です。