転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

文字の大きさ
449 / 1,334
第二十四章 お兄ちゃんの官僚としての忙しい日々

六百四十五話 ネイバー伯爵家に対する処罰方針

「これは二重帳簿をしている証拠になりますね」
「国には伯爵夫人の帳簿を提出していて、実際にはもっと沢山の金を使っていたわけだな。脱税も出てくるから、追徴課税もされるだろう」

 僕とレイクランド辺境伯様も、リズ達が見つけた証拠品をぺらぺらと見ています。
 国に提出している帳簿よりも額は少ないけど、それでも不正は不正です。
 逃げたネイバー伯爵がどのくらいの金品を持っているかだけど、大抵の貴族主義の貴族は金品を隠し持っている事が多い。

「あっ、引き出しの下に何かあったよ」
「壺の中に宝石がありました」
「戸棚の中にお金があったよ」
「もしかしたら、ここで見つかった金品だけでも追徴課税を払えそうですね」
「というか、余裕だろう。はあ、こんなに宝石を集めて何に使うのだが……」

 僕とレイクランド辺境伯様は、リズ達が集めた金品の量に驚いていました。
 取り敢えず、お金の事はどうにかなりそうですね。

「私も屋敷に残るわ。ネイバー伯爵夫人が目を覚ましたらしいので、私とレイナ達で話を聞いておくわ」

 ティナおばあさまは屋敷に残るそうなので、僕と軍務卿とレイクランド辺境伯様で王城に報告に行きました。

「当面の統治は、ネイバー伯爵夫人に任せて良いだろう。帳簿もキッチリつけているし、何も問題はない。体調回復の間は、レイクランド辺境伯から助っ人を出してやってくれ」
「畏まりました」

 僕達の予想通り、ネイバー伯爵領はネイバー伯爵夫人の仮統治で決定しました。
 陛下も、ネイバー伯爵夫人がつけた帳簿を見て納得していました。

「伯爵の髪が全て黒焦げになっていたが、大した問題ではない。どうやら逃走する際に、体に金品を巻き付けていた様だ」
「だから、スラちゃんとプリンの電撃がとても良く効いたんですね」
「奴にとっては良い罰になっただろう。妻子を屋敷に残して逃げるなんて、中々見上げた根性だ。まあ、罰金と爵位の降格は免れんが、息子を当主にして対応すれば事は済むだろう」

 ネイバー伯爵家は、降格処分で済むみたいだ。
 いちいち新しい貴族を配置されるのも、陛下としては面倒くさいってのもあるだろう。
 因みに、追徴課税分はネイバー伯爵が体に隠し持っていた金品で余裕で足りるそうです。
 その他の罰金やレイクランド辺境伯家への賠償金も、屋敷にあるお金や偽装したボロ馬車から見つかった金品で余裕だそうです。

「後は、取り調べがいつまでかかるかだな。何せ捕縛した者の数が多い。屋敷から押収した証拠品の分析もある」
「軍も捕縛したネイバー伯爵家の兵の取り調べを行なっておりますが、どうも興奮する何かを飲まされていた可能性が高いです」
「下手に魔獣化するよりも、ただの興奮剤の方が効率が良い。闇ギルドも、やり方を変えている可能性がある」

 やっぱりネイバー伯爵家の兵は、何かの薬を飲まされていたんだ。
 だから少ない人数でも、半狂乱状態で目茶苦茶な戦闘をしていたんだ。
 因みに、ジンさんの聖剣とスラちゃんの魔法で、ネイバー伯爵家の兵の治療を済ませているそうです。

「メインの対応は、軍とレイクランド辺境伯家に任せる。当面は治安の維持も、厳重に行うように。アレク達も、明日にはホーエンハイム辺境伯領に戻って良いだろう」
「「「はっ」」」

 こうして、ネイバー伯爵家に対する対応はひとまず落ち着きました。
 僕達は、再びネイバー伯爵家の屋敷に戻りました。

「本当に何から何まで申し訳ありません。取り潰しになる事も覚悟しておりました」
「貴方が領の統治を一生懸命にやっていたのも、功績として考慮されたのよ。先ずは、体調を整える事に注力しましょう」

 僕達は、ネイバー伯爵夫人の寝ている部屋で色々と報告をしました。
 ネイバー伯爵夫人は覚悟を決めていた様ですが、息子の頭を撫でつつホッとしていました。

「既に、ネイバー伯爵家に派遣する者も決めている。明日には屋敷に入って執務を始められるだろう」
「ご迷惑をおかけし、本当に申し訳ありません。ご配慮に感謝いたします」
「いやいや、領内が荒れているのも覚悟していたので、この状況なら全く問題はない。貴殿は、ゆっくりと休まれるがよい」

 レイクランド辺境伯様も、ネイバー伯爵夫人の体調を気遣っていました。
 今日の所は僕達はこれで終わりになり、皆でレイクランド辺境伯家の屋敷に戻りました。
 そして、朝早かったので、昼食後は皆でお昼寝をしていました。
感想 303

あなたにおすすめの小説

夫が私にそっくりな下の娘ばかりをかわいがるのですけど!

山科ひさき
恋愛
「子供達をお願い」 そう言い残して、私はこの世を去った。愛する夫が子供達に私の分も愛情を注いでくれると信じていたから、不安はなかった。けれど死後の世界から見ている夫は下の娘ばかりをかわいがり、上の娘をないがしろにしている。許せない。そんな時、私に不思議な声が呼びかけてきて……。

私を追い出した結果、飼っていた聖獣は誰にも懐かないようです

天宮有
恋愛
 子供の頃、男爵令嬢の私アミリア・ファグトは助けた小犬が聖獣と判明して、飼うことが決まる。  数年後――成長した聖獣は家を守ってくれて、私に一番懐いていた。  そんな私を妬んだ姉ラミダは「聖獣は私が拾って一番懐いている」と吹聴していたようで、姉は侯爵令息ケドスの婚約者になる。  どうやらラミダは聖獣が一番懐いていた私が邪魔なようで、追い出そうと目論んでいたようだ。  家族とゲドスはラミダの嘘を信じて、私を蔑み追い出そうとしていた。

捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~

伽羅
ファンタジー
 物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。

スキルが農業と豊穣だったので追放されました~辺境伯令嬢はおひとり様を満喫しています~

白雪の雫
ファンタジー
「アールマティ、当主の名において穀潰しのお前を追放する!」 マッスル王国のストロング辺境伯家は【軍神】【武神】【戦神】【剣聖】【剣豪】といった戦闘に関するスキルを神より授かるからなのか、代々優れた軍人・武人を輩出してきた家柄だ。 そんな家に産まれたからなのか、ストロング家の者は【力こそ正義】と言わんばかりに見事なまでに脳筋思考の持ち主だった。 だが、この世には例外というものがある。 ストロング家の次女であるアールマティだ。 実はアールマティ、日本人として生きていた前世の記憶を持っているのだが、その事を話せば病院に送られてしまうという恐怖があるからなのか誰にも打ち明けていない。 そんなアールマティが授かったスキルは【農業】と【豊穣】 戦いに役に立たないスキルという事で、アールマティは父からストロング家追放を宣告されたのだ。 「仰せのままに」 父の言葉に頭を下げた後、屋敷を出て行こうとしているアールマティを母と兄弟姉妹、そして家令と使用人達までもが嘲笑いながら罵っている。 「食糧と食料って人間の生命活動に置いて一番大事なことなのに・・・」 脳筋に何を言っても無駄だと子供の頃から悟っていたアールマティは他国へと亡命する。 アールマティが森の奥でおひとり様を満喫している頃 ストロング領は大飢饉となっていた。 農業系のゲームをやっていた時に思い付いた話です。 主人公のスキルはゲームがベースになっているので、作物が実るのに時間を要しないし、追放された後は現代的な暮らしをしているという実にご都合主義です。 短い話という理由で色々深く考えた話ではないからツッコミどころ満載です。

よかった、わたくしは貴女みたいに美人じゃなくて

碧井 汐桜香
ファンタジー
美しくないが優秀な第一王子妃に嫌味ばかり言う国王。 美しい王妃と王子たちが守るものの、国の最高権力者だから咎めることはできない。 第二王子が美しい妃を嫁に迎えると、国王は第二王子妃を娘のように甘やかし、第二王子妃は第一王子妃を蔑むのだった。

本当に私で合ってたんですか? 転生してその日に死んだのですが

ボンボンP
ファンタジー
神様の適当なチョイスで小説の世界に来た私 『読者から転生する者を選んだのだ、それなのに…』 そんなこと言われても私は読者じゃないです… ただ、妹が部屋に本を置いていっただけなのに… あらすじも登場人物の誰一人知らないんだから、結果こうなりました

授かったスキルが【草】だったので家を勘当されたから悲しくてスキルに不満をぶつけたら国に恐怖が訪れて草

ラララキヲ
ファンタジー
(※[両性向け]と言いたい...)  10歳のグランは家族の見守る中でスキル鑑定を行った。グランのスキルは【草】。草一本だけを生やすスキルに親は失望しグランの為だと言ってグランを捨てた。  親を恨んだグランはどこにもぶつける事の出来ない気持ちを全て自分のスキルにぶつけた。  同時刻、グランを捨てた家族の居る王都では『謎の笑い声』が響き渡った。その笑い声に人々は恐怖し、グランを捨てた家族は……── ※確認していないので二番煎じだったらごめんなさい。急に思いついたので書きました! ※「妻」に対する暴言があります。嫌な方は御注意下さい※ ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇なろうにも上げています。

知らないうちに離婚されていた男爵令嬢は実家に帰ることにしました【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
結婚して1年。 元・貴族令嬢エヴェリナは、平民商人の夫にこき使われ、自分の時間すら奪われていた。 久しぶりの自由時間を楽しんで帰宅すると、門番が立ち塞がり── 「ここより先には立ち入れません」 夫が勝手に離婚届を偽造し、彼女を家から追放した。 さらに「不貞の証拠」として、エヴェリナのサインを悪用した偽装契約書まで作成。 名誉を守るため裁判へ挑むが、そこで明らかになったのは── ⚠️ 本作は AI の生成した文章を一部に使っています。ご都合主義です。