637 / 1,191
第二十七章 ちびっ子たちの冒険者デビュー
八百三十三話 お茶会の主役
しおりを挟む
もぐもぐとお肉を食べている陛下に、王妃様とアリア様が姿を見せない理由を聞いてみた。
「先に昼食を食べて、次のお茶会に行ったぞ。ルーシーも一緒だな。これは予定してあった事だから、問題ないぞ」
「えーっ、またお茶会なんだ。大変だね」
「大変なの」
ルーシーお姉様も一緒にお茶会なのか。
リズとエレノアも、思わず苦笑していました。
流石にお茶会じゃあ、エリちゃんを連れて行く訳にはいかないね。
「エリちゃん、美味しい?」
「いっぱい食べるんだよ!」
「あー、もぐもぐ」
ルカちゃんエドちゃんは、妹が食べるのを見守っています。
エリちゃんはというと、自分でスプーンを持ってもりもりとご飯を食べています。
エリちゃんの直ぐ側でスラちゃんとプリンが見守っていたけど、アリア様がいなくても食事は大丈夫ですね。
ここで、デザートのプリンを食べながら陛下から予想外の事が告げられました。
「そうそう、昼食が終わったらリズとエレノアもお茶会に合流してくれと言われたぞ。何でも、今日は参加している令嬢の数が多いらしい。サンディとイヨも、一緒に行って良いだろう」
「「「「えっ!」」」」
ちょうど昼食を食べ終えたリズ達が、陛下の方を見て固まっていました。
面倒くさいと言った直ぐ側だったので、聞いていないよって表情です。
でも、令嬢としてそういうところに行った方が良いと思うよ。
それに、ルカちゃんエドちゃんに加えてエリちゃんも昼食後はお昼寝タイムです。
一気に、宰相執務室も静かになりそうです。
と思ったら、またまた予想外の事が。
「アレクも、そのお茶会に参加してくれだそうだ。聞けば既に必要な書類整理は終えているみたいだし、参加しても問題ないだろう」
「えっ、僕もですか?」
「私も参加するから大丈夫よ。全員成人している令嬢や夫人だし、アレク君なら何も問題ないわ」
おおう、僕もお茶会に参加する事になるとは。
ティナおばあさまも一緒らしいし、下手なことは起きないと思いたい。
リズ達の方を見ると、仲間を見つけたって表情をしていた。
スラちゃんとプリンも、どんまいってリアクションですね。
僕は、思わずガクリとしちゃいました。
急いで仕事着からキチンとした服に着替えて、お茶会をしている部屋に向かいます。
リズ達もドレスに着替えていたけど、堅苦しい服が嫌いだからげんなりとしていました。
そして、部屋に到着するともっとカオスな事に。
「アレクサンダー副宰相閣下って、本当に可愛い男の子なのね」
「あの……」
「幼い頃から鬼才って言われて、文武両道のとても可愛い子なのよね」
「その……」
「婚約者が決まっていなければ、いの一番で娘を嫁に出していたわ」
「えーっと……」
何故か僕の周りに沢山のご婦人が集まっていて、僕の事をあれやこれやと話しています。
リズ達はルーシーお姉様と共に、ジュースを飲みながらあたふたしている僕の事を離れた所から見ていました。
もちろん、自分が巻き込まれない為です。
しかも、王妃様、アリア様、ティナおばあさまも離れたテーブルから僕のことを見ていました。
スラちゃんとプリンも、僕を見ているだけで助けてくれません。
「アレク君はいつもお仕事で不在だから、会いたいのに会えないって言われていたのよ。今日はちょうど良い機会だわ」
「たまには、お仕事だけじゃなくてこういったことにも参加しないとね。色々な人から話を聞くのも、大切なお仕事よ」
王妃様とアリア様ももっともらしい事を言うけど、僕の事を助けてはくれなかった。
こうして僕は、夕方までご婦人達の話し相手をする事になりました。
うん、間違いなく普段のお仕事の方が楽だったよ。
ずっと笑顔を作っていたので頬もピクピクしちゃったし、かなり疲れちゃいました。
暫くは、お茶会はもう十分です。
「先に昼食を食べて、次のお茶会に行ったぞ。ルーシーも一緒だな。これは予定してあった事だから、問題ないぞ」
「えーっ、またお茶会なんだ。大変だね」
「大変なの」
ルーシーお姉様も一緒にお茶会なのか。
リズとエレノアも、思わず苦笑していました。
流石にお茶会じゃあ、エリちゃんを連れて行く訳にはいかないね。
「エリちゃん、美味しい?」
「いっぱい食べるんだよ!」
「あー、もぐもぐ」
ルカちゃんエドちゃんは、妹が食べるのを見守っています。
エリちゃんはというと、自分でスプーンを持ってもりもりとご飯を食べています。
エリちゃんの直ぐ側でスラちゃんとプリンが見守っていたけど、アリア様がいなくても食事は大丈夫ですね。
ここで、デザートのプリンを食べながら陛下から予想外の事が告げられました。
「そうそう、昼食が終わったらリズとエレノアもお茶会に合流してくれと言われたぞ。何でも、今日は参加している令嬢の数が多いらしい。サンディとイヨも、一緒に行って良いだろう」
「「「「えっ!」」」」
ちょうど昼食を食べ終えたリズ達が、陛下の方を見て固まっていました。
面倒くさいと言った直ぐ側だったので、聞いていないよって表情です。
でも、令嬢としてそういうところに行った方が良いと思うよ。
それに、ルカちゃんエドちゃんに加えてエリちゃんも昼食後はお昼寝タイムです。
一気に、宰相執務室も静かになりそうです。
と思ったら、またまた予想外の事が。
「アレクも、そのお茶会に参加してくれだそうだ。聞けば既に必要な書類整理は終えているみたいだし、参加しても問題ないだろう」
「えっ、僕もですか?」
「私も参加するから大丈夫よ。全員成人している令嬢や夫人だし、アレク君なら何も問題ないわ」
おおう、僕もお茶会に参加する事になるとは。
ティナおばあさまも一緒らしいし、下手なことは起きないと思いたい。
リズ達の方を見ると、仲間を見つけたって表情をしていた。
スラちゃんとプリンも、どんまいってリアクションですね。
僕は、思わずガクリとしちゃいました。
急いで仕事着からキチンとした服に着替えて、お茶会をしている部屋に向かいます。
リズ達もドレスに着替えていたけど、堅苦しい服が嫌いだからげんなりとしていました。
そして、部屋に到着するともっとカオスな事に。
「アレクサンダー副宰相閣下って、本当に可愛い男の子なのね」
「あの……」
「幼い頃から鬼才って言われて、文武両道のとても可愛い子なのよね」
「その……」
「婚約者が決まっていなければ、いの一番で娘を嫁に出していたわ」
「えーっと……」
何故か僕の周りに沢山のご婦人が集まっていて、僕の事をあれやこれやと話しています。
リズ達はルーシーお姉様と共に、ジュースを飲みながらあたふたしている僕の事を離れた所から見ていました。
もちろん、自分が巻き込まれない為です。
しかも、王妃様、アリア様、ティナおばあさまも離れたテーブルから僕のことを見ていました。
スラちゃんとプリンも、僕を見ているだけで助けてくれません。
「アレク君はいつもお仕事で不在だから、会いたいのに会えないって言われていたのよ。今日はちょうど良い機会だわ」
「たまには、お仕事だけじゃなくてこういったことにも参加しないとね。色々な人から話を聞くのも、大切なお仕事よ」
王妃様とアリア様ももっともらしい事を言うけど、僕の事を助けてはくれなかった。
こうして僕は、夕方までご婦人達の話し相手をする事になりました。
うん、間違いなく普段のお仕事の方が楽だったよ。
ずっと笑顔を作っていたので頬もピクピクしちゃったし、かなり疲れちゃいました。
暫くは、お茶会はもう十分です。
819
あなたにおすすめの小説
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
神に逆らった人間が生きていける訳ないだろう?大地も空気も神の意のままだぞ?<聖女は神の愛し子>
ラララキヲ
ファンタジー
フライアルド聖国は『聖女に護られた国』だ。『神が自分の愛し子の為に作った』のがこの国がある大地(島)である為に、聖女は王族よりも大切に扱われてきた。
それに不満を持ったのが当然『王侯貴族』だった。
彼らは遂に神に盾突き「人の尊厳を守る為に!」と神の信者たちを追い出そうとした。去らねば罪人として捕まえると言って。
そしてフライアルド聖国の歴史は動く。
『神の作り出した世界』で馬鹿な人間は現実を知る……
神「プンスコ(`3´)」
!!注!! この話に出てくる“神”は実態の無い超常的な存在です。万能神、創造神の部類です。刃物で刺したら死ぬ様な“自称神”ではありません。人間が神を名乗ってる様な謎の宗教の話ではありませんし、そんな口先だけの神(笑)を容認するものでもありませんので誤解無きよう宜しくお願いします。!!注!!
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇ちょっと【恋愛】もあるよ!
◇なろうにも上げてます。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~
伽羅
ファンタジー
物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。