転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

第三十二章 新入生

千百二十四話 有力な情報をゲット

　シュッ。

「「「スラちゃんだ！」」」

　そして、おやつの時間になってみんなで食堂に移動してお菓子を食べていると、調査を終えたスラちゃんたちが姿を現しました。
　一緒にオヤツを食べているミカエルたちもスラちゃんに手を振ると、スラちゃんたちもフリフリと手を振り返していました。
　そのまま、リズがスラちゃんの通訳を始めました。

「えーっとね、犯罪組織と結託して盗品を販売しているお店があるんだって。安く売っているから、お客さんもたくさんなんだって。資金源の一つになっているかもだって」

　スラちゃんがスラスラと紙にメモを取っているけど、どうやら盗品を売っている店は一箇所ではないみたいだ。
　しかも、移動販売みたいにしているので、どこに現れるかが分からないみたいです。

「でも、盗品を売っている拠点を抑えれば大丈夫って言っているよ」
「なら、その盗品を売っている移動販売を尾行して、拠点を一網打尽にしよう」

　ということで、一緒にオヤツを食べていたルーカスお兄様の指示を受けたスラちゃんたちが、ルーカスお兄様に恭しく礼をしてまた偵察に向かいました。
　もしかしたら、夕方にまた報告があるかもしれないね。
　ミカエルたちは、おやつの後は僕の屋敷に戻ってみんなで遊ぶそうです。
　リズたちは、おやつの後も宿題の続きを行います。
　僕とルーカスお兄様は、仕事の続きです。

「そういえば、最近商会に強盗が入る事件が頻発していたな。その件も含めて調査を行なおう」

　おやつ後の会議で、軍務卿がある報告をしていた。
　軍も、今日明日は直ぐに動けるように準備をしているそうです。
　そして、情報をもっと集めるためにスラム街に近い教会で奉仕活動をすることにしました。
　流石にスラム街なのでミカエルたち小さい子たちは参加できないけど、その代わりに大教会でお手伝いしてもらうことにしました。
　二カ所で奉仕活動をすれば、情報も集まるはずです。
　情報収集と諜報活動の、二面作戦で行きましょう。
　こうして会議は終わって、夕方屋敷に帰る前にスラちゃんたちが帰ってきました。

「どうやら、怪しいところを見つけたって。今夜、もう一回怪しいところに潜入するって言っているよ！」

　どうやら、スラちゃんたちはかなり良い成果を上げたらしく、詰めの偵察を行うみたいです。
　なので、一旦僕たちと一緒に帰って休んでからルーカスお兄様のマジカルラットたちとともにスラム街に行くそうです。
　ということで、みんなで屋敷に帰ります。

「明日は、大教会はミカエルたちで頑張って治療するんだよ」
「「「頑張るぞー！」」」

　夕食時にミカエルたちに大教会での奉仕活動の件を伝えると、やる気満々な声を上げていた。
　僕たちとは別行動で奉仕活動をするのは初めてだけど、ティナおばあさまが一緒についてくれるそうなので多分大丈夫ですね。
　そして、ドラちゃんもミカエルたちと一緒に奉仕活動をするそうです。
　いつもドラちゃんを怒っているルーカスお兄様のマジカルラットはいないけど、ドラちゃんも真面目に頑張ってもらいたいですね。