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第十一章 冒険者学校
第七百二十七話 新たな怪しい貴族の発覚
しおりを挟む 僕たちは、軍の事務棟にある会議室に向かいました。
すると、既に軍の幹部の面々が勢ぞろいしていました。
「すみません、遅くなりました」
「クラスメイトを見送っていたんだ、問題ないぞ」
僕がペコリと頭を下げると、ブランドルさんがニコリとしながら言ってくれました。
僕が席に着くと、直ぐに会議が始まりました。
押収した資料の分析はナンシー侯爵がトップとなって行い、ナンシー侯爵の部下が分析結果の報告をしました。
「それでは報告いたします。ムホン子爵家より押収した資料の分析を行った結果、王都で捕縛された貴族と同じく帝国の軍人を通じて帝国と連絡を取り合っている事が判明いたしました。クーデターに関するものもあり、ムホン子爵が非合法活動を行っていたと断言できます」
報告を聞いた軍の幹部は、険しい表情を崩しませんでした。
王都だけでなく、地方貴族にも帝国と手を組んでクーデターを企んだものがいるからです。
更に、ナンシー侯爵の部下からの報告は続きます。
「また、ムホン子爵の親戚であるムホン伯爵家でも帝国と連絡を取り合っている可能性があります。不確定な要素もありますが、ほぼ間違いないかと思われます。その他の貴族家がクーデターに関与しているかは、現在も確認中となります」
以前も、貴族の親戚同士で問題行為を起こしていた事例があったよね。
しかも、ムホン伯爵家とムホン子爵家は領地も隣同士だし、かなり怪しい気がします。
すると、ブランドルさんがあることを思い出しました。
「そういえば、ムホン伯爵家には財務関係で調査が入ると聞いていたな。ついでだから、帝国と繋がっているか現地調査を行なおう」
ブランドルさんが腕組みをしながら意見を言っていたけど、調査を行うなら纏めてが良いですね。
しかし、ここで別の問題が発生しました。
「調査団は、王都から別ルートを通ってムホン伯爵家に向かっております。その為、明日朝にはムホン伯爵家に到着する予定となっております。しかし、王都から馬車でムホン伯爵領に向かうとなると夕方近くに到着となります」
ムホン子爵領には馬車で一時間くらいで到着するけど、ムホン伯爵領はもっと遠いところにあります。
一体どうするのかなと思っていたら、ブランドルさんには考えがあるそうです。
「軍勢は、ムホン子爵家に駐留している部隊の一部を回そう。そして、レオ君がソラちゃんに乗って現地に向かってもらい、調査部隊と合流してもらおう」
「キュー!」
僕よりも先にソラちゃんが元気よくブランドルさんに返事をしていたけど、それって僕が現地に行って調査と指揮を執るって事ですよね。
しかも、既に決定事項みたいに扱われて手続きも行なわれているし、シロちゃんも問題ないって触手をフリフリとしていました。
そのまま会議は終わり、明日早朝軍の施設に行ってからムホン伯爵領に行くことになりました。
「ムホン子爵家の件は私も聞いている。レオ君には負担をかけるが、素早い移動力を持っているものはとても貴重だ。無理をするなとは中々言えないが、怪我はしないようにな」
フランソワーズ公爵家に戻って夕食時にギルバートさんと色々と話をしたけど、王城の方でも色々な対応をしていてとても大変だそうです。
こういう時は、皆で手分けして頑張らないといけないね。
すると、既に軍の幹部の面々が勢ぞろいしていました。
「すみません、遅くなりました」
「クラスメイトを見送っていたんだ、問題ないぞ」
僕がペコリと頭を下げると、ブランドルさんがニコリとしながら言ってくれました。
僕が席に着くと、直ぐに会議が始まりました。
押収した資料の分析はナンシー侯爵がトップとなって行い、ナンシー侯爵の部下が分析結果の報告をしました。
「それでは報告いたします。ムホン子爵家より押収した資料の分析を行った結果、王都で捕縛された貴族と同じく帝国の軍人を通じて帝国と連絡を取り合っている事が判明いたしました。クーデターに関するものもあり、ムホン子爵が非合法活動を行っていたと断言できます」
報告を聞いた軍の幹部は、険しい表情を崩しませんでした。
王都だけでなく、地方貴族にも帝国と手を組んでクーデターを企んだものがいるからです。
更に、ナンシー侯爵の部下からの報告は続きます。
「また、ムホン子爵の親戚であるムホン伯爵家でも帝国と連絡を取り合っている可能性があります。不確定な要素もありますが、ほぼ間違いないかと思われます。その他の貴族家がクーデターに関与しているかは、現在も確認中となります」
以前も、貴族の親戚同士で問題行為を起こしていた事例があったよね。
しかも、ムホン伯爵家とムホン子爵家は領地も隣同士だし、かなり怪しい気がします。
すると、ブランドルさんがあることを思い出しました。
「そういえば、ムホン伯爵家には財務関係で調査が入ると聞いていたな。ついでだから、帝国と繋がっているか現地調査を行なおう」
ブランドルさんが腕組みをしながら意見を言っていたけど、調査を行うなら纏めてが良いですね。
しかし、ここで別の問題が発生しました。
「調査団は、王都から別ルートを通ってムホン伯爵家に向かっております。その為、明日朝にはムホン伯爵家に到着する予定となっております。しかし、王都から馬車でムホン伯爵領に向かうとなると夕方近くに到着となります」
ムホン子爵領には馬車で一時間くらいで到着するけど、ムホン伯爵領はもっと遠いところにあります。
一体どうするのかなと思っていたら、ブランドルさんには考えがあるそうです。
「軍勢は、ムホン子爵家に駐留している部隊の一部を回そう。そして、レオ君がソラちゃんに乗って現地に向かってもらい、調査部隊と合流してもらおう」
「キュー!」
僕よりも先にソラちゃんが元気よくブランドルさんに返事をしていたけど、それって僕が現地に行って調査と指揮を執るって事ですよね。
しかも、既に決定事項みたいに扱われて手続きも行なわれているし、シロちゃんも問題ないって触手をフリフリとしていました。
そのまま会議は終わり、明日早朝軍の施設に行ってからムホン伯爵領に行くことになりました。
「ムホン子爵家の件は私も聞いている。レオ君には負担をかけるが、素早い移動力を持っているものはとても貴重だ。無理をするなとは中々言えないが、怪我はしないようにな」
フランソワーズ公爵家に戻って夕食時にギルバートさんと色々と話をしたけど、王城の方でも色々な対応をしていてとても大変だそうです。
こういう時は、皆で手分けして頑張らないといけないね。
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