小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ

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第十二章 再びの帝国との紛争

第七百九十三話 偵察の結果報告です

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 陣地の復旧も無事に終わり、僕と兵は前線の施設に戻りました。
 あっ、そうだ。
 ついでだから、簡易的なお風呂も作っちゃおう。
 使っていい場所を兵に指定してもらって、土魔法で簡易的なお風呂と建物を作ります。

 シュイン、ズゴゴゴゴゴ。

「いやあ、サンダーランド辺境伯領でも思ったが最前線で風呂に入れるっていいなあ」

 前回の紛争時も一緒だった兵は、ニコニコしながら簡易的なお風呂のある建物に入って行きました。
 一方、初めて会った兵はこんな場所でお風呂ってかなり疑問な表情を浮かべていました。
 でも、みんな疲れているのだからさっぱりした方が絶対にいいよね。
 ではでは、今度はハーデスさんの部屋に向かいましょう。
 すると、負傷兵の治療をしていたユキちゃんとソラちゃん、偵察に行っていたシロちゃん、ピーちゃん、ムギちゃんもハーデスさんの部屋に集まっていました。

「ハーデスさん、遅くなりました。陣地の修復と強化、あとみんなのためにお風呂を作りました」
「おお、ご苦労さん。はは、お風呂か、それはいいな。私も、後で入らせてもらおう」

 僕の報告を聞いて、ハーデスさんは機嫌良さそうに笑っていました。
 一緒にいた幹部も、思わずニコリとしていますね。
 では、早速打ち合わせを行いましょう。

「シロちゃんが、潜入した結果を紙に書いてくれたよ。もう各所に報告したけど、いやはや凄い結果が出たよ」

 ハーデスさんは、またニヤリとしながらそのシロちゃんの報告書を見せてくれました。
 シロちゃん、ピーちゃん、ムギちゃんも、なぜかドヤ顔をしていますね。

「えーっと、『火魔法使いと水魔法魔法使いは、元々王国で犯罪を起こして指名手配中。火魔法使いはやる気満々だが、水魔法使いは元々の魔力が少なくて大魔法を使った反動で疲労中』。となると、気をつけないといけないのは火魔法使いですね」
「そうなるな。これで、奴らを正当な理由で捕らえる理由ができたし、こちらもやる気も出てくる」

 ハーデスさんによると、火魔法使いは魔法を使って多数の窃盗や殺人をしていて、水魔法使いは魔法の実験として多くの建物を破壊しているそうです。
 魔法使いを拘束するための魔導具を送るように指示もしてあるそうで、着々と対応を進めるそうです。

「あと、帝国側は治癒師やポーションが少なく、王国側を奇襲で落とすしかなかったみたいだ。夜襲などはあるかもしれないが、もちろん対策もする」

 今日は奇襲翌日なのに、大きな戦闘がなかったのはそのためなんですね。
 王国側は元々回復薬などを蓄えていたし、僕たちがたくさんの物資を持ってきたのでかなり余裕が生まれたそうです。
 更に明日には僕たちが治療した兵の一部が合流するので、戦力もかなりアップするそうです。

「でも、帝国側の奇襲を乗り切れたのは間違いなくハーデスさんのおかげですね。やっぱり凄いです!」
「レオ君にも褒めて貰えるのは嬉しいが、兵が体を張って頑張ってくれたからでもある。レオ君が鍛えた精鋭部隊がいたのも大きいな」

 サンダーランド辺境伯領や王都で、僕が訓練の手合わせをしてとっても強くなった兵がたくさんいたそうです。
 実戦の紛争も経験しているし、他の兵をよく指示していたそうです。
 だから、怪我人は多かったけどこの難局を乗り切れたそうです。

「さて、今日はここまでにしよう。レオ君たちは王都から来て多くの魔法を使ったのだから、早めに休んで体力と魔力を回復させよう」
「アオン!」

 ハーデスさんの話にユキちゃんが元気よく返事をして、この場にいる人たちみんなが思わずクスリとしちゃいました。
 夕食も出来ていたので兵と一緒に食べて、割り当てられた部屋でみんなと一緒に眠りました。
 このまま、帝国が大人しくしてくれればいいなと、そう思っちゃいました。
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