女子切腹同好会 ～2有香と女子大生四人の“切腹”編・3樹神奉寧団編～

有香の切腹の章

6 もう少し…、頑張ります。

　美紀さんは肝臓までで続けられなくなり、介錯を願いました。
　私は・・・、まだいける！
　脳内麻薬、万歳！　神様、ホントにありがとう！！

　あと、お腹に残っているのは、上部奥の方にある腎臓、それから脾ひ臓と膵すい臓……。
　それらも次々取り出し、切り裂いて内部まで曝します。
　もうお腹全体が痺れたような感覚で、取り出しても何の感触もありません。

　腎臓…。
　色は赤褐色で、ソラマメ形をした、左右に二つある臓器。体内の老廃物を濾してオシッコとして捨て、血液を清浄に保つ大切な器官です。
　尿管で膀胱と繋がっていましたが、膀胱は先に摘出してしまったので、尿管が切れてぶら下がった状態。その尿管も付けて、ブチブチッ、ブチブチッと二つとも千切り出しました。
　腎臓って、思ったより大きいね。握り拳大くらいの大きさがありますよ。プリンプリンしていて、弾力のある臓器です。
　上部には副腎っていう、三角形型の小型の臓器もくっついてますので、一緒に出ちゃってます。これはホルモンを分泌する器官。小さいけれども生命維持に無くてはならないモノですね。
　あ～、サックリ真っ二つに切ると、腎臓の中はカナリ臭い。オシッコ作るところだからね。滲み出て来た液体はオシッコか。バッチイな。

　副腎は…、切っても何てことないや。


　脾臓も血液浄化の役目の臓器みたい。赤黒い色でそれほど大きくはありません。掌にちょこんと乗るくらい。
　膵臓は、細長いような形状の臓器。長さ15センチくらいかな。消化液やホルモンを分泌しているモノ。
　そして、脾臓と膵臓も、切り開いても血が出るだけ。内部は別段これといったことがありませんね。


　さあ、あとは・・・。
　お腹を探ると、中央にドックンドックンと脈打っている太い血管2本。大動脈と大静脈で、全身へ血液を送っている主要管です。
　これを破いちゃうと、出血多量で即死んじゃうから触れない。
　他は・・・、腸間膜の残骸や脂肪組織がへばりついているだけ。それらも、ブチブチ、グチャグチャと、可能な限り千切って掻き出してしまって、腹腔内部を掃除するように綺麗にしてしまい、もうあとは何もない。

　どうだ、腹部内臓、全部残らず出しちゃったぞ。
　完全に空になった私のお腹の中、見て！！

　私は、ペッコリ凹んでしまっているお腹の皮の切り口をグワッと大きく開けて、何も入っていない内側を見せつけます。
　あるのは、中央深部で規則正しく脈打っている太い血管と、その奥の脊椎だけ。呼吸に合わせて動いている横隔膜から下は、ポッカリ空虚となった腹腔内です。
　美紀さんでも出来なかった腹部内臓全制覇、私、やり遂げましたよ。凄いでしょ！
　あの世で褒めてもらえるかな？