女子切腹同好会 ~2有香と女子大生四人の“切腹”編・3樹神奉寧団編~

しんいち

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有香の切腹の章

7 私の最後・・・

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 しかし、まだ少し余力がありますね。何か出来そうな感じ。脳内麻薬の威力ってどんだけ凄い?!
 でも横隔膜より上、胸を開けたりしたら、呼吸が出来なくなって即アウトだよね。
 ドックンドックン元気に動く自分の心臓を直接触ってみたいんだけど、人工呼吸器でも使わないと、無理。もう、自力で出せる内臓が無いのです。
 他には・・・。乳房でも削ぎ取って、切り開く?
 いや、でもね。性器を出してしまって、その上に乳房までと言うのはね。
 私のオッパイ、特別に大きくはないですがツンと上向きで形が良くって、ちょっと自慢なんです。女として、これくらいは、そのまま温存したいな……。

他にもう出来ることが思いつかないから、ここまでです。丁度、少しフラフラしてきましたし…。
 これで、この世とお別れしましょうか。
 最後の、“命の昇華”の瞬間を迎えることにます。介錯してもらうのです。


 介錯……、首を斬り落とす。

 これは本来、お腹を切った苦痛から切腹人を救うために行う行為です。そのままだと、出血多量で息絶えるまで、長時間苦しみ続けることになるからですね。
 私は別に痛くも苦しくもないから、必要ないと言えば必要ないんですけども、これも切腹の儀の一環です。
 ズルズルこのまま息をしていても、間延びしてミットモナイ。やってもらうことにしましょう。

 首を前へ差し出します。

「百合…。解釈を…、お願い」

「分かりました。見事な切腹、感服しました。そして、お疲れ様でした。会のこの後は、お任せください。では、介錯いたします。おさらば!」

 介錯人の柴田百合が、スルッと刀を抜き、振り上げる。
 それを・・・、鋭く振り下ろす!

 サクッ!

 ヒグッ・・ ・  ・   ・ 。

 ああ、景色が回る。
 私の首、見事にスッパリ斬ってもらえたみたい。流石さすが、居合女子の百合。

 あうっ!
 斬り落とされた私…というか私の頭の部分、床に墜落した。これ、グチャボロにしちゃった腸の中よね。かなり臭いよ。
 頭部が無くなった私の胴体が見える。
 うわ、スゴイ。ビックン、ビックンって大きく痙攣しながら首切断面から勢いよく血を噴いているね。私の心臓は、まだ元気に血を送り出している。首を斬られちゃったのに……。

 首の断面からビューッビューッと二筋に噴き上がる血は、私の顔面にも降り注ぎます。私の顔、血みどろになっているよね。
 いや、それ以前に、グチャグチャの腸の中だから、汚物まみれか。とってもクッサイもんね。
 まあ、ヘンタイ女にはお似合いの最後ですよ。

 うわ~、胴体がこっちに倒れてくる!

 どさっと倒れた胴体の首切断面は、私の目の前。まだビックンビックン痙攣を続けてる。勢いは弱くなったけど、血も出てくる。
 私の首って、切るとこんなになってるんだ。
 縦並びの二つある管断面は食道と気管ね。外側の気管からは肺の中の空気が漏れ出て来て、ブクブク赤い血の泡が立ってる…。
 血液が噴き出るのは脇の方の2か所、頸動脈か。
 綺麗に切れた首の骨の中には、太い神経である脊髄…。

 あ、ダメだ、意識が……。

 ホントに、これが最後。私の命の尽きる瞬間が来た…。

 皆さん、さようなら…。
 死ぬって、こんな感じね。正に昇華って感じだよ。

 意識が・・・、

 徐々に・・・、


 無になってゆく・・・。


 ・・ ・  ・   ・    ・   。





 !?



 あれ! ここは・・・。

 天国じゃなくて、私の寝室!!


 な~んだ、夢か。

 そりゃ、そうですよ~。
 美紀さんでさえ出来なかった腹部内臓の全制覇なんて、私に出来るはずないですよ。
 それに内臓の中まで全部曝すなんて。

 そもそも、切って痛くないはずが無い!

 脳内麻薬の過剰分泌?
 無い、無い! あるはず無い!!

 うっ、あ~!
 嫌だ、もう~。オネショみたいに、アソコがグッチョグチョに濡れちゃってる~。
 私ってば~、超ヘンタイ~!!

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