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帰還、そして出産
52 米の飯2
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「あ、あの、調理中すまぬが、厠はどこかの?」
祥子がモジモジしていた。いつから我慢していたのか…。慎也は火加減を見ているので、動けない。
「その廊下を少し行って左だよ。『お手洗い』って書いてあるから。舞衣さん、一緒に行ってあげて」
「はい」
舞衣は、慎也が指さした廊下を祥子と一緒に進む。探すまでも無く、すぐに見つかった。
しかし、祥子は扉を開けて、一瞬固まった。
「なんじゃ、これは?」
「えっ?」
舞衣は不審に思って、中を覗き込んだ。が、普通のトイレである。洋式の…。
そうなのだ。祥子は洋式トイレも知らないのだ。
「蓋を上げて、こちら向きに坐ってするのですよ」
「坐ってするのか。なんとも奇妙なモノだのう」
祥子は、戸惑いながら、いきなり袴をまくり上げた。
「ちょ、ちょっと待って! まだ扉、開いてる!」
舞衣は慌てて外へ出て、扉を閉めた。
(別に構わぬのに…)
祥子は、首をかしげ、袴をまくったまま。そして、舞衣に言われたように、便器に坐る。
(おや、温かい…)
「終わったら、右側にあったボタン押してくださいね」
外からの舞衣の呼びかけに、祥子は右の壁を見た。
四角い箱がある。それには、いくつかのボタン。
用は足し終わる。が……。
(どれのことじゃ…。 ビデ? おしり? ワイドビデ? おしりソフト? なんのことやら?)
ビデというのは正体不明なので、とりあえず『おしり』を押してみた。
後ろ下の方で、変な音がする。
そして、肛門に温かい感触。
「ひえ~!」
突然の祥子の悲鳴に、舞衣は再び慌てた。
「な、なに?どうしたの? 開けますよ!」
扉を開けると、なんとも珍妙な表情の祥子が坐っていた。
「こ、これはなんじゃ~。尻の穴に温かい水が~」
思わず吹き出しながら、舞衣は謝った。
「ご、ごめんなさい。祥子さんったら、開けたまま、いきなりしようとするから、詳しく説明できなかったの…」
洗浄機がどういうものか、舞衣の説明を受け、舞衣が扉を閉めてから改めて操作した。
(なんとも奇妙なものじゃが、これは結構気持ち良いぞ…。恍惚……)
満足して便所から出た。
「祥子さん、ちゃんと流しました?」
舞衣は中を覗き込む。
「あ~、流してない! 説明したでしょう。終わったら流す。蓋は閉める。それから、扉を開けたまま用を足さない。マナーですから、守ってくださいよ!」
「なんとも、いろいろ難しいのじゃな、今の厠は……」
祥子は、溜息をついた。
祥子がモジモジしていた。いつから我慢していたのか…。慎也は火加減を見ているので、動けない。
「その廊下を少し行って左だよ。『お手洗い』って書いてあるから。舞衣さん、一緒に行ってあげて」
「はい」
舞衣は、慎也が指さした廊下を祥子と一緒に進む。探すまでも無く、すぐに見つかった。
しかし、祥子は扉を開けて、一瞬固まった。
「なんじゃ、これは?」
「えっ?」
舞衣は不審に思って、中を覗き込んだ。が、普通のトイレである。洋式の…。
そうなのだ。祥子は洋式トイレも知らないのだ。
「蓋を上げて、こちら向きに坐ってするのですよ」
「坐ってするのか。なんとも奇妙なモノだのう」
祥子は、戸惑いながら、いきなり袴をまくり上げた。
「ちょ、ちょっと待って! まだ扉、開いてる!」
舞衣は慌てて外へ出て、扉を閉めた。
(別に構わぬのに…)
祥子は、首をかしげ、袴をまくったまま。そして、舞衣に言われたように、便器に坐る。
(おや、温かい…)
「終わったら、右側にあったボタン押してくださいね」
外からの舞衣の呼びかけに、祥子は右の壁を見た。
四角い箱がある。それには、いくつかのボタン。
用は足し終わる。が……。
(どれのことじゃ…。 ビデ? おしり? ワイドビデ? おしりソフト? なんのことやら?)
ビデというのは正体不明なので、とりあえず『おしり』を押してみた。
後ろ下の方で、変な音がする。
そして、肛門に温かい感触。
「ひえ~!」
突然の祥子の悲鳴に、舞衣は再び慌てた。
「な、なに?どうしたの? 開けますよ!」
扉を開けると、なんとも珍妙な表情の祥子が坐っていた。
「こ、これはなんじゃ~。尻の穴に温かい水が~」
思わず吹き出しながら、舞衣は謝った。
「ご、ごめんなさい。祥子さんったら、開けたまま、いきなりしようとするから、詳しく説明できなかったの…」
洗浄機がどういうものか、舞衣の説明を受け、舞衣が扉を閉めてから改めて操作した。
(なんとも奇妙なものじゃが、これは結構気持ち良いぞ…。恍惚……)
満足して便所から出た。
「祥子さん、ちゃんと流しました?」
舞衣は中を覗き込む。
「あ~、流してない! 説明したでしょう。終わったら流す。蓋は閉める。それから、扉を開けたまま用を足さない。マナーですから、守ってくださいよ!」
「なんとも、いろいろ難しいのじゃな、今の厠は……」
祥子は、溜息をついた。
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