異世界に転生して冒険者始めました

さくら

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5 守護獣……契約準備中?

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「それで~、守護獣との契約の儀式は何時する~?今からでも出来るけど、少~し時間頂戴ね~」
兄様が支払いを終わらせると、ゴスロリ店主……クレアさんが契約の儀式を何時にするか聞いてきた。お金は、兄様が父様から預かっていました。
「兄様、僕は今から契約したいです」
「しかし、あまり遅くなると父上と母上、ついでにレイモンド兄上が心配するぞ」
「兄様、少しでも早く冒険者になる為に、僕は今契約したいの。……ダメ?」
必殺、ウルウルの瞳で上目遣い!
「うっ。そんな可愛くおねだりするなんて反則だぞ」
「兄様、お願い……」
ウルウル瞳で上目遣いのまま、兄様に正面から抱きつく。
「は~。アルのお願いには逆らえないな。クレア、儀式の準備にどれくらいかかる?」
「ふふっ。少将も弟には弱いのね~。儀式の準備は三十分もあれば大丈夫よ~。準備する間、お二人はそこでお茶でも飲んで待っててね~」
店内の一角にあるソファーを指差し、クレアは奥の部屋に消える。僕と兄様は、言われた通り二人掛けのソファーに座る。しばらくすると、クレアが紅茶を入れ僕と兄様の前にカップを置く。その後、さっきとはまた違う部屋に入って行った。


「兄様、守護獣との契約ってどうやるの?」
契約するなんて言っておいてなんだけど、実はやり方は知らないんだ。
「守護獣を呼び出すのに必要な魔方陣……これはクレアが準備してくれる。それと、魔方陣の中央に契約する者の血を数滴垂らす。その血に寄ってきた物がアルを気に入れば契約完了だ」
「僕、本当に契約出来るかな?」
契約出来なかったら……、頑張って強くなろう!
そうしないと、僕の家族に冒険になんて行かせてもらえないような気がするんだ。
だって、物凄く過保護なんだもん。
「大丈夫!アルは可愛いから、必ず契約出来るさ。出来なくても、俺や兄上が一緒に冒険に行けばいい」
「兄様達が強いのは知っているけど、僕のために迷惑はかけられないよ」
「安心しろ!俺達は何時でもアルと一緒にいたいんだ。アルの為なら何だってするさ」
兄様の目を見ると、本気で言っている事が分かる。
僕は、ソファーから降りて、ロイド兄様の首に腕を回し抱きつき、「兄様、ありがとう」って、頬にキスをした。そんな僕に兄様も頬にキスをして、ギュッて抱き締めてくれた。


「あらあら~。私も仲間に入れてもらえるかしら~?」
いつの間にかゴスロリ店主が店に戻って来ていた。
「早かったなクレア」
「そりゃ~、少将と可愛いアルベルト様の為だもの~。……それで~、頑張った私にもギュッてしてもらえるかしら~」
僕の方を見ながら、両手を広げて抱きつかれるのを待っている。
「駄目だ!アルに抱きついてもらおうなんて、百万年早い!!」
僕の事を離さないように抱き締めてくれた。
温かい……無条件で僕を守ってくれる兄様の温もり。
「もう、少将のいけず~。ハグくらい、いいじゃないのよ~」
「駄目!」
「わかったわよ!……少将のブラコン!……」
「ふん。これは家族の特権だ」
兄様、本当に僕の事が好きだよね。僕も好きだけど。
「それで~、契約の儀式は、今からして良いのかしら~?」
「ああ」
「お願いします」
ゴスロリ店主にペコリと頭を下げる。


店主に後ろに続いて、店の奥の部屋に入って行く。外から見た感じより中は大きな建物だった。
店の奥の右側の扉はミニキッチンになっていて、僕らが案内された左側の扉の奥には長い廊下が続いている。奥の方は暗くて何も見えないくらいだった。
「一番奥の部屋が魔方陣を準備した部屋なの~」
暗いのが怖い訳ではないけど、灯りも点いていない長い廊下を、何時終わるか分からない闇に向かって歩くのは不安で、つい兄様の腕に自分の腕を回ししがみついていた。
「あら~、アルベルト様は暗いのが苦手ですか~?」
後ろを振り返り、口許を押さえながら「ふふふっ」と笑っている。
「クレア、いい加減にしろよ!」
見かねた兄様がゴスロリ店主に注意してくれた。
「ごめんなさ~い。だって、少将の腕にしがみついてるアルベルト様が可愛くてね~」
なんか、この人苦手かも……。
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