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突然の通達
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しおりを挟む「まず、ヴィーヴル王国は、ここからかなり離れていて、深い森を越えていきます。そこは、自然豊かな地で、ロボットの発達がないどころか、ロボットの持ち込み、そのものも、禁止されています。魔法が、発達している国でもあり、生活には、魔力を使った道具が、使われています」
「え、チィは、行っても、大丈夫なのかい?」
驚いて聞いた僕に、動じるわけもなく、チィは、話を続ける。
「はい。大丈夫です。今回は、王国同士で、特別な許可を頂きました。ですが、昨日説明があった通り、今までより、メインコントロールと、連絡をとる回数は、減ります」
僕とルカは、黙って、チィの説明を聞いた。
「ヴィーヴル王国では、龍人族と、精霊族の、二つの種族が住んでいます。龍人族は、パートナーの龍がいて、龍と、意思疎通をとることができる、種族です。又、魔石を、採取したり、加工する能力に、長けています。身体能力もずば抜けていて、単身での戦闘能力が、最も高いことや、仲間意識が強いことも、特徴です」
「へぇ……。とても強い、種族なんだね」
僕は、思わず頷いたけれど、ルカは、これくらい当然だ、という風に聞いていた。
「次に、精霊族です。精霊族は、自然の魔法を使う種族で、自然の声が聞こえ、その力を借りると言います。治癒魔法を、得意とする者も多くいて、寿命も、三つの種族の中で、最も長いです。人族の、医療が発達したのも、精霊族の力が、大きく関係しています。温厚で、優しいですが、他者に、興味がない種族であるとも、言われていますね」
「ふぅん……。自然の魔法を使う種族かぁ。そういえば、ルカは、天気に敏感だもんね」
ルカを見ると、ルカは、少し笑って、頷いてくれた。
「ルカにも、精霊族の血が、半分流れていますからね」
「と言うことは、ルカも、魔法が使えるの?」
僕の言葉に、ルカが苦笑した。
「どうかしら。試してみたいと、思ったことが、ないわけではないけれど、それを、教えてくれる書物は、この国にないし、そもそも、それは、人族にとって、反逆行為だと、とらえられる可能性が、高いから……」
「えっ……」
言葉を失った僕に、ルカは、笑うだけだ。
「ロキ、先を進めますよ。龍人族と、精霊族には、面白い共通点があります。それは、龍人族は、生まれたときに石を。精霊族は、花を選んで、授けられることです。その、石や花は、その子の指針であったり、お守りになると、されています。生まれたときに、サポートロボットを、授けられるという点では、人族も、同じですね」
「石に、花かぁ……。チィもだけれど、それぞれの種族を表していて、なんだか、面白いね。そうだ。ルカには、授けられた花が、あるのかな?」
「んー、分からないわね。実は、それも、気になったことは、何度もあるのよ。でも、私たち、両親のことを、何も知らないでしょう? ロキが、ご両親のことを、何も知らないように、私も、全く知らない。でも、私が読んだ本では、生まれる前から、考えられていて、生まれた瞬間に、授けられると、書いてあったから、きっと、私にも、あると思っているし、いつか、知りたいとも、思っているわ」
僕は、ルカの笑う姿を見て、少し、複雑な気持ちになった。
さっき、ルカが言った通り、この国では、他の種族のことを深く知ることや、関わりを持つことを、反逆だと、とらえられる、可能性がある。
それは、ヴィーヴル王国が、ギア王国に、敵意を持っていると、教えられているからだ。
そのことについて、深く考えたことはなかったけれど、よく考えたら、ルカが、考えないはずはないのだ。物心ついた時から、ルカとは一緒にいたし、当たり前のように、側にいたから、僕は、そのことについて、何も考えたことがなかった。
ルカは、ヴィーヴル王国について、精霊族について……今まで、何を想ってきたのだろうか。サポートロボットを、付けなくても良い、というのは、誰よりも、ギア王国に、忠実であるということを、意味する。ルカは、何故……。
そんなことを考えていたら、ルカに、顔を覗き込まれていた。
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