どうしようっ…ボク、拓馬くんに襲われちゃった♡

そらも

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28話 おれほんとはコウ兄のことっ、



……嘘? って、拓馬くんが……?


声をあげようとした口を閉じ、何を発しようとしたのかも忘れ……ボクは瞳をぱちくりとさせながら、拓馬くんを見つめる。
すると拓馬くんは
「っ、おれ……兄ちゃんに嘘、ついた…」
と、握っていたボクの手に少し力を入れつつ、もう一度小さく呟き。


「……さっき、」
「…さっき?」
「さっきおれっ、コウ兄にち、ちんちん触られた時から…っ、コウ兄のえっちな姿想像してオナニーしてたって…そう、言ったけど……あれ、ほんとは違うんだ…」
「!? …え…で、でもじゃあ、」
「ほ、本当はもっと前っ……コウ兄がおれに『オナニー』について初めて教えてくれた時から…っあの時から、おれずっとコウ兄のえっちな姿だけ想像してオナニーしてたんだっ…!!!」
「――…っ、う、そ…」
「う、嘘じゃないっ…!! これはほんとのほんとにほんとだからっ!!」
「っ……」


――わけが、わからない…なに、それ……何だそれは。

拓馬くんに『好きだ』と言ってもらえただけでも、
これは夢なのか…と未だ信じ難い現実にしどろもどろでいたボクであったのに、
そこへさらに追い打ちをかけるかのような言葉を送ってきた拓馬くん。
…あの時、ボクの問いかけに少しの躊躇いを見せたのは……そういうこと、なの…?

……っ、でもだって、だって待って…ボクが彼に『オナニー』について最初に教えたのは、
拓馬くんがボクに精通したことを告げてきたあの日……彼が小学六年生になったばかりの春の日のことで。
何よりも――ボクが拓馬くんと初めて『セックスしたい』と、そう思ってしまった日でもあるのだ。

な、なんで…何でそんなずっと前から、拓馬くんがボクを想って…っ、オナニーを…?


「……どう、して…拓馬く…」
「! ……へへっ、そりゃ…驚くよね…うん。さっきは、さ…おれから言うんじゃなくて急にコウ兄本人から、ボクのえっちな姿を想像してオナニーしてたの…? って目の前で聞かれて…それでおれなんかめちゃくちゃ恥ずかしくっていうか、オナニーのこと初めて教えられたその日から…っ、兄ちゃんのこと想像してお、オナニーしてました…なんてしょーじきに話したら、コウ兄にあきれられるかと思って……で、気づいたら嘘…ついちゃってたんだ、おれ…」
「っ……ボクが、あの時…聞いて、それで」
「あっ! 兄ちゃんのせいとか、別にそういう意味じゃないからなっ…!! っ……コウ兄は、あの時…おれに何て
オナニーについて説明したか…覚えてる?」
「え…あの時…あの時は、」

頭がこんがらがったままの状態の中……ボクは最初にオナニーについて拓馬くんに話したあの春の日のことを思い出す。
ボクは、ボクはあの時、


『うん。拓馬くんが気になってたり、好きだなぁってドキドキしちゃう相手のことを想いながらおちんぽゴシゴシいっぱいすると、すっごく気持ちいいって感じるはずだから…』
『! …好きな…人で、ゴシゴシ…っ』
『ふふ。そう、好きな人』


「!! ……好きな、相手のことを…想いながら…」
「…うん、コウ兄はそう言ってくれたんだ……おれ、初めてせいつー…精通して、オナニーのこと知って…それでコウ兄のこと想いながらオナニーするようになって……でも、コウ兄はおれのことお隣に住んでる『弟』みたいな存在
にしか見てないと思ってたから……だからずっとずっと、兄ちゃんでえっちな想像してること隠してたんだっ…」
「! そう、だったの…? 隠してたって…」

……そんな、だって…拓馬くん、そんな素振り全然っ、

「兄ちゃんわかんなかっただろっ…? おれが兄ちゃんのことそんな目で見てるなんてさ…」
「わ、かんな…かった…」
「だっておれ、バカなりにめちゃめちゃ頑張ったもんっ……コウ兄をえ、えっちな目で見てるなんて、兄ちゃん本人にぜってぇ知られたくなかったし……なのに、さっ最近になって急に…コウ兄、おれの前でえっちな恰好しだしたりっ、おれの身体やちんちんに兄ちゃんの手や足がくっつくことが多くなったり…マッサージした時も、すっごくえっちな声だしたりっ…て、そのせいでおれっ…前まではコウ兄のえっちな想像って言っても、何だかほんとぼやっとした想像しかできなかったのに…最近はコウ兄のお、おっぱいとか、お尻とか…声とかっ、そういう兄ちゃんのえっちなところめちゃくちゃハッキリ想像しながらオナニーするようになって……それで今度はセックスのこと教えられて…兄ちゃんとおれが、っセックスする想像までしちゃうようになっちゃって、だからおれっ……」
「っ――…」

だからおれっ…と、段々と言葉が小さくなっていく拓馬くんであったが、
けれどもボクの頭の中、彼が所々つっかえさせながらもしゃべってくれたたくさんの言葉の一つ一つが、
ぐるぐる、ぐるぐるとものすごいスピードで駆け巡っていく。

そんな、頭の中を勢いよく駆け巡る言葉たちに眩暈を起こしそうになり、
グラリ…視界を揺らがせるボクに、拓馬くんは――


「それにおれっ…兄ちゃんのことえっちな目で見るようになったのは、確かにあの春の日からだけど……っ、でも、
おれほんとはコウ兄のことっ、もっとずっと前から好きだったんだよ…!!!」
「――…え、」


そう、信じられないような言葉を、大きな声で叫んだのだった。

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