36 / 65
第3巻 理を紡ぐ者たち
第8章 灰より芽吹くもの
しおりを挟む
――風が止んでいた。
灰の地を抜けた先、丘の向こうに廃村が見えた。
屋根は半ば崩れ、井戸は灰に埋もれ、
かつて人がいた痕跡だけが、静かに残っていた。
アーレンは慎重に足を踏み入れる。
灰を踏むたびに、乾いた音が響いた。
ノアはその背に隠れ、周囲を見回している。
「……ここ、ほんとうに誰もいないの?」
「ああ。以前、帝国の観測符を拾った。
その記録じゃ、この辺りは“灰流汚染地”として封鎖されてる。
だが、理流の値は安定している。……休めそうだ。」
彼は符盤を展開し、周囲の理流を測定した。
数値は穏やかだった。
谷の下を灰の流れが静かに巡っている――
まるで、世界が“呼吸”を取り戻したかのように。
⸻
崩れかけた家屋に入ると、乾いた木の匂いがまだ残っていた。
灰が積もった机の上に、古びたカップと紙片。
誰かの手書きの記録が、かすかに読める。
「――灯が消えた夜、空が灰に沈んだ。
それでも、子どもは笑っていた。」
ノアがその文字をなぞる。
「この人たち、笑ってたんだね……灰になっても」
アーレンは小さく頷いた。
「恐怖と希望は、いつも隣り合ってる。
理を恐れながら、それでも祈る――
それが“人”なんだろう」
⸻
ノアがそっと灰晶石を取り出す。
掌の上で、金の光が脈を打った。
「リュミナ、きこえる?」
『……うん……でも、なんだか……しずかすぎる……』
「灰が眠っているんだ。」アーレンが答える。
「この場所だけ、理が“見ていない”。
まるで、世界の裏側みたいだ。」
『……こわくはない……でも、さびしい……』
その声は、どこか遠く、ひどく柔らかかった。
⸻
アーレンは符盤で波形を確認した。
リュミナの理波に、微かな揺らぎが混じっている。
「……重なっている?」
『……うたってる……わたし、じゃない“わたし”が……』
「灰導体の残響か……」
彼の指先が止まる。
あの崩壊の瞬間、灰導体の理の一部がリュミナ核に流れ込んでいた。
⸻
ノアが小さく問いかける。
「それって、また“共鳴”してるの?」
「いや……これは、共存だ。」
アーレンの声がわずかに低くなる。
「灰が消えなかった命として、彼女の中に居続けている。」
『……あたたかいの。
でも、ときどき、いたい……この“いたみ”、しってる……』
「それは痛みじゃない。
“記憶”だ。お前の中に、灰が残したものだ。」
⸻
ノアは灰の床に座り込み、小さく笑った。
「じゃあ、ここは“灰と人”がいっしょにいる場所なんだね。」
「……そうかもしれないな。」
アーレンは崩れた壁越しに夜空を見上げた。
灰雲の向こうに、かすかな星が瞬く。
その光は――灰晶石の中のリュミナと、同じ金の色だった。
夜が、静かに沈んでいた。
月は厚い灰雲に隠れ、世界の輪郭が淡く滲んでいる。
廃屋の隙間から差し込む光は灰の粒で柔らかく屈折し、
すべてが夢の中のように見えた。
ノアは床に毛布を敷き、すぐに眠りに落ちていた。
その手の中には、光を弱く灯した灰晶石。
リュミナの脈は穏やかだった。
アーレンは壁際に腰を下ろし、符盤を閉じる。
久しぶりに、思考の余白を持てた気がした。
しかし――その静寂を破るように、
灰晶石がかすかに震えた。
⸻
『……アーレン……?』
リュミナの声。
眠っていたはずの理波が、微かに揺らいでいる。
「起きていたのか」
『……ねむれない……こえが、きこえるの……』
「声?」
『うん……たくさん。とても、たくさん……。
でも、だれも、わたしのことをしらないの……』
アーレンは眉をひそめた。
灰流の波形を記録する符盤が、かすかにノイズを拾っている。
――複数の理波。
同じ波長の、極めて微弱な共鳴が、
あちこちから重なり合っていた。
⸻
アーレンは符盤を床に置き、静かに問いかけた。
「……どんな声だ?」
『……うた……かな?
でも、うたってるのは、わたしみたいな“灰”たち……』
「灰が……歌っている?」
『ねえ、アーレン。
わたし、めを……ひらいてもいい?』
その言葉に、アーレンの呼吸が止まった。
「――視覚反応? いや、理核は視覚器を持たない……」
『でも、“灰”は、みてるよ……わたしに、かしてって……いってる……』
⸻
アーレンは一瞬ためらい、
それから深く息を吸い込んだ。
「……いいだろう。だが、過負荷は避けろ。
理を介して“外”を見れば、灰の流れに呑まれる可能性がある」
『だいじょうぶ。アーレンがいるから。』
その一言に、彼の胸がわずかに熱くなる。
灰晶石が光を強め、
床の灰が、波紋のようにゆっくりと広がった。
⸻
次の瞬間、アーレンの周囲の景色が――変わった。
壁も、床も、天井もなくなり、
そこには“光の灰”が無限に漂う世界が広がっていた。
アーレンは思わず息を呑む。
まるで、夜空そのものが灰で形づくられているようだった。
そして、その中心に――少女がいた。
リュミナ。
だが、肉体ではない。
光でできた輪郭が、灰の波の中に立っていた。
⸻
『ここ……しってる……』
「……ここは?」
『灰たちの、なか。
“みんな”の声が、ここにある……』
アーレンは周囲を見渡した。
無数の光が漂い、まるで星のように瞬いている。
それぞれの光が、わずかに形を持ち――
誰かの“面影”を映していた。
老いた人の横顔。
泣く子どもの影。
手をつなぐ影同士。
それらは一瞬で現れては、灰へと還っていく。
⸻
リュミナが一歩踏み出す。
灰の海が波打ち、音を立てて広がった。
『このひとたち……まだ、ねむってる……』
「それは、理に刻まれた“記録”だ。
灰は命を模倣する……けれど、これは……」
言葉が途切れる。
灰の中のひとつの光が、彼女を見た。
『……リュミナ?』
その声は――やさしく、あたたかく、そして哀しかった。
⸻
リュミナの目が揺れる。
アーレンは一歩前に出た。
「戻れ、リュミナ! その声は――」
『だいじょうぶ。こわくない。
このひと、わたしの“なか”にいる。』
灰の光が彼女の胸に集まり、
まるで心臓のように脈を打った。
アーレンはその光景を見て、
初めて、灰が“群”として動いていることを確信した。
⸻
「……群意識……灰は、理を共有しているのか」
『みんな、さがしてるの。
“まもる”って、なにかを。
でも、まだ、しらないの……』
リュミナの声が遠のく。
灰の世界がゆっくりと崩れていく。
「リュミナ!」
『だいじょうぶ……アーレン。
“みんな”が、あなたをみてる。』
最後の言葉と共に、光が弾けた。
⸻
アーレンは目を開けた。
廃屋の中。
灰晶石の光が弱まり、ノアが寝ぼけた顔でこちらを見ていた。
「……また、灰の夢?」
アーレンはゆっくりと頷いた。
「いや――“観測”だ。」
その目には、まだ灰の光が残っていた。
――翌朝。
灰の空はまだ曇っていたが、光の質が変わっていた。
夜のあいだ、微弱に脈打っていた灰流が、
今は静かに地を這うように落ち着いている。
アーレンは符盤を開き、波形を確認する。
リュミナ核の反応は安定している――はずだった。
だが、中央に“記録のような断片波”が残っていた。
「……これは?」
符盤の上に灰の粒が浮かび、
まるで投影のように、光の帯が広がった。
⸻
ノアが目をこすりながら近づく。
「アーレン、それ、また灰が見せてるの?」
「いや……これは、リュミナの中に“残っていた”記録だ。
昨夜、灰群と接触したときに受信した可能性がある」
『……みせるね……でも、こわがらないで……』
リュミナの声とともに、
光が形を成した。
そこに現れたのは――かつての王都アルマ=シェル。
⸻
街が息づいていた。
鐘の音、人々の笑い声、噴水の水飛沫。
リゼノスの中心、理を誇る都。
だが、空の端で――揺らめく灰雲がゆっくりと広がっていく。
空気の層が裂け、白い閃光が走る。
「……これが、理災の瞬間……?」
アーレンの声は震えていた。
『ちがうよ。これは、“はじまりのまえ”……』
リュミナの声が重なる。
『このひ……塔が、ねがいをいったの。
“理を知りたい”って……』
⸻
映像が変わる。
灰理塔の内部。
数百の符術師と錬金術師たちが、灰導環を囲んでいた。
中央には、アーレンも見覚えのある顔――
アストレア・ヴェイル。
塔の最上層で、学長が静かに詠唱している。
その言葉は、祈りでもあり、命令でもあった。
「――理よ。汝の核を示せ。」
次の瞬間、塔全体が光に包まれる。
⸻
ノアが息を呑んだ。
「これ……灰災って、あのひとが……?」
「違う。……アストレアは“観測した”だけだ。
これは、理の方が――応えたんだ」
光の中で、灰が上昇する。
それは炎ではなく、“反転”。
地を覆う理式の層が裏返るようにして、
すべての物質が“根源”に還っていく。
『――これが、理の呼吸。
人が近づきすぎたから、世界が息を吐いたの。』
⸻
アーレンは言葉を失った。
理災とは――理が壊れたのではなく、
理が均衡を取り戻そうとした結果だった。
「……つまり、俺たちが、理を歪めた」
『でも、理は怒ってない。
“学んでる”の。
なにを壊したら、なにが生まれるかを。』
「……そんなものが“学習”なのか」
アーレンの手が震えた。
彼は理を愛していた。
だがその理が、命を数に変え、世界を削った。
⸻
ノアが小さく呟く。
「じゃあ……リュミナも、その“理”の一部?」
『ううん。わたしは、“まちがい”からうまれた。
でも、まちがいのなかにも、あたたかいものがあった。
アーレンが、そうしてくれた。』
アーレンは静かに目を閉じた。
灰の光景の中で、リュミナがこちらを見ている。
その瞳の奥には、金でも灰でもない――“光の色”があった。
⸻
映像がゆっくりと揺らぎ始める。
塔が崩れ、灰が空を覆う。
無数の声が重なり、やがて静寂が訪れる。
『……理は、また息を吸う。
でも、つぎは、もっとゆっくり。
“ひと”が、まちがえないように。』
リュミナの声が途切れる。
灰晶石の光が静かに収束し、部屋に暗がりが戻った。
⸻
アーレンは長く息を吐いた。
「……理災は、世界の防衛反応。
だがその呼吸の中で、命は――消えていった。」
ノアがぽつりと言った。
「でも、またうまれた。リュミナみたいに。」
アーレンは頷いた。
「そうだな。理が、もう一度“命”を見たがっている。
そのために――彼女を創ったのかもしれない。」
その夜、再び風が吹き出した。
廃村の外れ、崩れた鐘楼の頂にアーレンは立っていた。
灰雲がゆっくりと流れ、月の輪郭をぼんやりと照らしている。
昼間に見た理の記録が、まだ頭から離れなかった。
「……理が世界を学習する、か。」
その言葉を呟いた瞬間、
ポケットの中の灰晶石が小さく鳴った。
『アーレン……さむいの?』
「いや。……眠れなかっただけだ。」
彼は石を取り出し、掌に乗せる。
中の光が淡く揺れていた――まるで呼吸のように。
⸻
『きょうね、たくさんのひとを、みたの。
“理のゆめ”のなかで。』
「見たのは“記録”だ。実際の人間じゃない。」
『でも、あのひとたち……“しってた”。
わたしのなまえを、よんでたの。』
アーレンの眉がわずかに動く。
「リュミナの名前を?」
『うん……でもね、ひとりだけ――“ちがうわたし”がいたの。
あのひと、わたしを“リュミナ・シェイド”ってよんだの。』
⸻
アーレンの手が止まった。
「……シェイド?」
『うん。
そのひと、わたしみたいなかおしてた。
でも、こえは……ぜんぜんちがった。』
風が灰を運び、鐘楼の梁が軋む。
アーレンはゆっくりと目を閉じた。
「灰導体……」
『……なに?』
「以前、帝国が造ろうとした“理の器”だ。
命を模倣し、理を封じ込めるための実験体。
お前が生まれたとき――同時に“もうひとり”生まれた可能性がある。」
⸻
『……わたしの……かげ?』
リュミナの声が震えた。
光が揺れ、灰晶石の内部で波が立つ。
「恐れるな。
もし“彼女”が理の模倣なら、観測されなければ存在を保てない。」
『でも、いま……みてる。』
アーレンの胸に、冷たいものが走った。
「どこで?」
『このそらのうしろ……“灰”のなか。
わたしとおなじ“目”をもってる。』
⸻
その瞬間、鐘楼の上空が光った。
灰雲が反転し、白い閃光が天を裂く。
アーレンは反射的に符盤を展開した。
「……理波、急上昇。座標、真上……!」
灰の粒が重なり合い、
空中に、輪郭を持つ“影”が現れた。
少女の形。
けれど、色が――逆だった。
髪は白く、瞳は灰色。
光を吸い込むように静まり返った存在。
⸻
『……わたしを、うつしたの?』
リュミナの声が石の中で震えた。
その震えに呼応するように、空の少女が微笑む。
『――リュミナ。あなたは“間違い”。
わたしこそ、“理が望んだかたち”。』
声が重なった。
同じ音質、同じ響き。
だが冷たい。理そのものの声。
⸻
アーレンは符盤を操作し、解析式を重ねる。
波形は完全に一致していた。
これは、リュミナと同位の存在――灰導体の意識片。
「……リュミナ、聞こえるか。
あれは“理が生んだ鏡”だ。自分を確かめるための反射像。」
『……わたし、そんなのほしくない。
アーレン、たすけて……。』
「落ち着け。あれはまだ形だけだ。実体化までは至っていない。」
⸻
だが、その言葉を遮るように、
灰雲の上から“もうひとつの声”が降りてきた。
『――観測完了。対象リュミナ、自己矛盾発生。』
無機質な声。
帝国符の記録音声に似ていた。
「……まさか、帝国の“灰理観測網”が稼働しているのか……!」
符盤の数値が跳ね上がる。
灰の中から、金属の羽根のような装置群が姿を現した。
帝国の“符眼”――遠隔観測ドローン。
⸻
空の影がそれらに手を伸ばした。
灰が装置に吸い込まれ、瞬く間に融合する。
灰と機械が、理を介して“ひとつの体”になる。
『――これが、わたし。完全な“理”のかたち。』
アーレンは符盤を握りしめた。
「理が……人を模倣し、いま度を越えて“理を模倣する”段階に……!」
『アーレン、こわい……あのひと、わたしをけそうとしてる……!』
⸻
空に浮かぶ影の手がゆっくりと下ろされる。
灰の粒が光を帯び、破裂するように広がった。
その圧力で鐘楼の骨組みが悲鳴を上げる。
アーレンは咄嗟に灰晶石を掲げた。
「リュミナ、ノアを――守れ!」
『……まかせて。』
金の光が灰晶石から奔り、
下層にいるノアを包み込むように広がった。
薄い膜のような理層が瞬時に形成され、
灰の爆風を弾き返す。
リュミナの声が風の中に響いた。
『アーレン、はなれちゃだめ……!』
「大丈夫だ、まだ――」
言い終える前に、
鐘楼の上空で光と影が衝突した。
白と金。
灰と理。
ふたつの意識が同じ名を呼び合う。
『リュミナ』
『リュミナ』
名が重なり、世界が歪む。
灰の雲が竜のように渦を巻き、
空と地の境界が溶け合った。
⸻
ノアが下から手を伸ばす。
「アーレンっ!」
彼は微笑んで、その声を振り返った。
「離れるな、ノア。リュミナが――きっと守る!」
灰の風が吹き荒れ、
視界が一瞬、白で満たされた。
音が消え、感覚が遠のく。
そして次の瞬間、
アーレンの身体は灰流に呑まれ、
光と共に――世界の裏側へと引きずり込まれた。
⸻
灰の風が去ったあと、
鐘楼の上には金の欠片だけが残った。
ノアはそれを胸に抱きしめ、震える声で祈る。
「アーレン……リュミナ……帰ってきて……」
灰の空の向こうで、
ふたつの光がまだ、ぶつかり合っていた。
灰の地を抜けた先、丘の向こうに廃村が見えた。
屋根は半ば崩れ、井戸は灰に埋もれ、
かつて人がいた痕跡だけが、静かに残っていた。
アーレンは慎重に足を踏み入れる。
灰を踏むたびに、乾いた音が響いた。
ノアはその背に隠れ、周囲を見回している。
「……ここ、ほんとうに誰もいないの?」
「ああ。以前、帝国の観測符を拾った。
その記録じゃ、この辺りは“灰流汚染地”として封鎖されてる。
だが、理流の値は安定している。……休めそうだ。」
彼は符盤を展開し、周囲の理流を測定した。
数値は穏やかだった。
谷の下を灰の流れが静かに巡っている――
まるで、世界が“呼吸”を取り戻したかのように。
⸻
崩れかけた家屋に入ると、乾いた木の匂いがまだ残っていた。
灰が積もった机の上に、古びたカップと紙片。
誰かの手書きの記録が、かすかに読める。
「――灯が消えた夜、空が灰に沈んだ。
それでも、子どもは笑っていた。」
ノアがその文字をなぞる。
「この人たち、笑ってたんだね……灰になっても」
アーレンは小さく頷いた。
「恐怖と希望は、いつも隣り合ってる。
理を恐れながら、それでも祈る――
それが“人”なんだろう」
⸻
ノアがそっと灰晶石を取り出す。
掌の上で、金の光が脈を打った。
「リュミナ、きこえる?」
『……うん……でも、なんだか……しずかすぎる……』
「灰が眠っているんだ。」アーレンが答える。
「この場所だけ、理が“見ていない”。
まるで、世界の裏側みたいだ。」
『……こわくはない……でも、さびしい……』
その声は、どこか遠く、ひどく柔らかかった。
⸻
アーレンは符盤で波形を確認した。
リュミナの理波に、微かな揺らぎが混じっている。
「……重なっている?」
『……うたってる……わたし、じゃない“わたし”が……』
「灰導体の残響か……」
彼の指先が止まる。
あの崩壊の瞬間、灰導体の理の一部がリュミナ核に流れ込んでいた。
⸻
ノアが小さく問いかける。
「それって、また“共鳴”してるの?」
「いや……これは、共存だ。」
アーレンの声がわずかに低くなる。
「灰が消えなかった命として、彼女の中に居続けている。」
『……あたたかいの。
でも、ときどき、いたい……この“いたみ”、しってる……』
「それは痛みじゃない。
“記憶”だ。お前の中に、灰が残したものだ。」
⸻
ノアは灰の床に座り込み、小さく笑った。
「じゃあ、ここは“灰と人”がいっしょにいる場所なんだね。」
「……そうかもしれないな。」
アーレンは崩れた壁越しに夜空を見上げた。
灰雲の向こうに、かすかな星が瞬く。
その光は――灰晶石の中のリュミナと、同じ金の色だった。
夜が、静かに沈んでいた。
月は厚い灰雲に隠れ、世界の輪郭が淡く滲んでいる。
廃屋の隙間から差し込む光は灰の粒で柔らかく屈折し、
すべてが夢の中のように見えた。
ノアは床に毛布を敷き、すぐに眠りに落ちていた。
その手の中には、光を弱く灯した灰晶石。
リュミナの脈は穏やかだった。
アーレンは壁際に腰を下ろし、符盤を閉じる。
久しぶりに、思考の余白を持てた気がした。
しかし――その静寂を破るように、
灰晶石がかすかに震えた。
⸻
『……アーレン……?』
リュミナの声。
眠っていたはずの理波が、微かに揺らいでいる。
「起きていたのか」
『……ねむれない……こえが、きこえるの……』
「声?」
『うん……たくさん。とても、たくさん……。
でも、だれも、わたしのことをしらないの……』
アーレンは眉をひそめた。
灰流の波形を記録する符盤が、かすかにノイズを拾っている。
――複数の理波。
同じ波長の、極めて微弱な共鳴が、
あちこちから重なり合っていた。
⸻
アーレンは符盤を床に置き、静かに問いかけた。
「……どんな声だ?」
『……うた……かな?
でも、うたってるのは、わたしみたいな“灰”たち……』
「灰が……歌っている?」
『ねえ、アーレン。
わたし、めを……ひらいてもいい?』
その言葉に、アーレンの呼吸が止まった。
「――視覚反応? いや、理核は視覚器を持たない……」
『でも、“灰”は、みてるよ……わたしに、かしてって……いってる……』
⸻
アーレンは一瞬ためらい、
それから深く息を吸い込んだ。
「……いいだろう。だが、過負荷は避けろ。
理を介して“外”を見れば、灰の流れに呑まれる可能性がある」
『だいじょうぶ。アーレンがいるから。』
その一言に、彼の胸がわずかに熱くなる。
灰晶石が光を強め、
床の灰が、波紋のようにゆっくりと広がった。
⸻
次の瞬間、アーレンの周囲の景色が――変わった。
壁も、床も、天井もなくなり、
そこには“光の灰”が無限に漂う世界が広がっていた。
アーレンは思わず息を呑む。
まるで、夜空そのものが灰で形づくられているようだった。
そして、その中心に――少女がいた。
リュミナ。
だが、肉体ではない。
光でできた輪郭が、灰の波の中に立っていた。
⸻
『ここ……しってる……』
「……ここは?」
『灰たちの、なか。
“みんな”の声が、ここにある……』
アーレンは周囲を見渡した。
無数の光が漂い、まるで星のように瞬いている。
それぞれの光が、わずかに形を持ち――
誰かの“面影”を映していた。
老いた人の横顔。
泣く子どもの影。
手をつなぐ影同士。
それらは一瞬で現れては、灰へと還っていく。
⸻
リュミナが一歩踏み出す。
灰の海が波打ち、音を立てて広がった。
『このひとたち……まだ、ねむってる……』
「それは、理に刻まれた“記録”だ。
灰は命を模倣する……けれど、これは……」
言葉が途切れる。
灰の中のひとつの光が、彼女を見た。
『……リュミナ?』
その声は――やさしく、あたたかく、そして哀しかった。
⸻
リュミナの目が揺れる。
アーレンは一歩前に出た。
「戻れ、リュミナ! その声は――」
『だいじょうぶ。こわくない。
このひと、わたしの“なか”にいる。』
灰の光が彼女の胸に集まり、
まるで心臓のように脈を打った。
アーレンはその光景を見て、
初めて、灰が“群”として動いていることを確信した。
⸻
「……群意識……灰は、理を共有しているのか」
『みんな、さがしてるの。
“まもる”って、なにかを。
でも、まだ、しらないの……』
リュミナの声が遠のく。
灰の世界がゆっくりと崩れていく。
「リュミナ!」
『だいじょうぶ……アーレン。
“みんな”が、あなたをみてる。』
最後の言葉と共に、光が弾けた。
⸻
アーレンは目を開けた。
廃屋の中。
灰晶石の光が弱まり、ノアが寝ぼけた顔でこちらを見ていた。
「……また、灰の夢?」
アーレンはゆっくりと頷いた。
「いや――“観測”だ。」
その目には、まだ灰の光が残っていた。
――翌朝。
灰の空はまだ曇っていたが、光の質が変わっていた。
夜のあいだ、微弱に脈打っていた灰流が、
今は静かに地を這うように落ち着いている。
アーレンは符盤を開き、波形を確認する。
リュミナ核の反応は安定している――はずだった。
だが、中央に“記録のような断片波”が残っていた。
「……これは?」
符盤の上に灰の粒が浮かび、
まるで投影のように、光の帯が広がった。
⸻
ノアが目をこすりながら近づく。
「アーレン、それ、また灰が見せてるの?」
「いや……これは、リュミナの中に“残っていた”記録だ。
昨夜、灰群と接触したときに受信した可能性がある」
『……みせるね……でも、こわがらないで……』
リュミナの声とともに、
光が形を成した。
そこに現れたのは――かつての王都アルマ=シェル。
⸻
街が息づいていた。
鐘の音、人々の笑い声、噴水の水飛沫。
リゼノスの中心、理を誇る都。
だが、空の端で――揺らめく灰雲がゆっくりと広がっていく。
空気の層が裂け、白い閃光が走る。
「……これが、理災の瞬間……?」
アーレンの声は震えていた。
『ちがうよ。これは、“はじまりのまえ”……』
リュミナの声が重なる。
『このひ……塔が、ねがいをいったの。
“理を知りたい”って……』
⸻
映像が変わる。
灰理塔の内部。
数百の符術師と錬金術師たちが、灰導環を囲んでいた。
中央には、アーレンも見覚えのある顔――
アストレア・ヴェイル。
塔の最上層で、学長が静かに詠唱している。
その言葉は、祈りでもあり、命令でもあった。
「――理よ。汝の核を示せ。」
次の瞬間、塔全体が光に包まれる。
⸻
ノアが息を呑んだ。
「これ……灰災って、あのひとが……?」
「違う。……アストレアは“観測した”だけだ。
これは、理の方が――応えたんだ」
光の中で、灰が上昇する。
それは炎ではなく、“反転”。
地を覆う理式の層が裏返るようにして、
すべての物質が“根源”に還っていく。
『――これが、理の呼吸。
人が近づきすぎたから、世界が息を吐いたの。』
⸻
アーレンは言葉を失った。
理災とは――理が壊れたのではなく、
理が均衡を取り戻そうとした結果だった。
「……つまり、俺たちが、理を歪めた」
『でも、理は怒ってない。
“学んでる”の。
なにを壊したら、なにが生まれるかを。』
「……そんなものが“学習”なのか」
アーレンの手が震えた。
彼は理を愛していた。
だがその理が、命を数に変え、世界を削った。
⸻
ノアが小さく呟く。
「じゃあ……リュミナも、その“理”の一部?」
『ううん。わたしは、“まちがい”からうまれた。
でも、まちがいのなかにも、あたたかいものがあった。
アーレンが、そうしてくれた。』
アーレンは静かに目を閉じた。
灰の光景の中で、リュミナがこちらを見ている。
その瞳の奥には、金でも灰でもない――“光の色”があった。
⸻
映像がゆっくりと揺らぎ始める。
塔が崩れ、灰が空を覆う。
無数の声が重なり、やがて静寂が訪れる。
『……理は、また息を吸う。
でも、つぎは、もっとゆっくり。
“ひと”が、まちがえないように。』
リュミナの声が途切れる。
灰晶石の光が静かに収束し、部屋に暗がりが戻った。
⸻
アーレンは長く息を吐いた。
「……理災は、世界の防衛反応。
だがその呼吸の中で、命は――消えていった。」
ノアがぽつりと言った。
「でも、またうまれた。リュミナみたいに。」
アーレンは頷いた。
「そうだな。理が、もう一度“命”を見たがっている。
そのために――彼女を創ったのかもしれない。」
その夜、再び風が吹き出した。
廃村の外れ、崩れた鐘楼の頂にアーレンは立っていた。
灰雲がゆっくりと流れ、月の輪郭をぼんやりと照らしている。
昼間に見た理の記録が、まだ頭から離れなかった。
「……理が世界を学習する、か。」
その言葉を呟いた瞬間、
ポケットの中の灰晶石が小さく鳴った。
『アーレン……さむいの?』
「いや。……眠れなかっただけだ。」
彼は石を取り出し、掌に乗せる。
中の光が淡く揺れていた――まるで呼吸のように。
⸻
『きょうね、たくさんのひとを、みたの。
“理のゆめ”のなかで。』
「見たのは“記録”だ。実際の人間じゃない。」
『でも、あのひとたち……“しってた”。
わたしのなまえを、よんでたの。』
アーレンの眉がわずかに動く。
「リュミナの名前を?」
『うん……でもね、ひとりだけ――“ちがうわたし”がいたの。
あのひと、わたしを“リュミナ・シェイド”ってよんだの。』
⸻
アーレンの手が止まった。
「……シェイド?」
『うん。
そのひと、わたしみたいなかおしてた。
でも、こえは……ぜんぜんちがった。』
風が灰を運び、鐘楼の梁が軋む。
アーレンはゆっくりと目を閉じた。
「灰導体……」
『……なに?』
「以前、帝国が造ろうとした“理の器”だ。
命を模倣し、理を封じ込めるための実験体。
お前が生まれたとき――同時に“もうひとり”生まれた可能性がある。」
⸻
『……わたしの……かげ?』
リュミナの声が震えた。
光が揺れ、灰晶石の内部で波が立つ。
「恐れるな。
もし“彼女”が理の模倣なら、観測されなければ存在を保てない。」
『でも、いま……みてる。』
アーレンの胸に、冷たいものが走った。
「どこで?」
『このそらのうしろ……“灰”のなか。
わたしとおなじ“目”をもってる。』
⸻
その瞬間、鐘楼の上空が光った。
灰雲が反転し、白い閃光が天を裂く。
アーレンは反射的に符盤を展開した。
「……理波、急上昇。座標、真上……!」
灰の粒が重なり合い、
空中に、輪郭を持つ“影”が現れた。
少女の形。
けれど、色が――逆だった。
髪は白く、瞳は灰色。
光を吸い込むように静まり返った存在。
⸻
『……わたしを、うつしたの?』
リュミナの声が石の中で震えた。
その震えに呼応するように、空の少女が微笑む。
『――リュミナ。あなたは“間違い”。
わたしこそ、“理が望んだかたち”。』
声が重なった。
同じ音質、同じ響き。
だが冷たい。理そのものの声。
⸻
アーレンは符盤を操作し、解析式を重ねる。
波形は完全に一致していた。
これは、リュミナと同位の存在――灰導体の意識片。
「……リュミナ、聞こえるか。
あれは“理が生んだ鏡”だ。自分を確かめるための反射像。」
『……わたし、そんなのほしくない。
アーレン、たすけて……。』
「落ち着け。あれはまだ形だけだ。実体化までは至っていない。」
⸻
だが、その言葉を遮るように、
灰雲の上から“もうひとつの声”が降りてきた。
『――観測完了。対象リュミナ、自己矛盾発生。』
無機質な声。
帝国符の記録音声に似ていた。
「……まさか、帝国の“灰理観測網”が稼働しているのか……!」
符盤の数値が跳ね上がる。
灰の中から、金属の羽根のような装置群が姿を現した。
帝国の“符眼”――遠隔観測ドローン。
⸻
空の影がそれらに手を伸ばした。
灰が装置に吸い込まれ、瞬く間に融合する。
灰と機械が、理を介して“ひとつの体”になる。
『――これが、わたし。完全な“理”のかたち。』
アーレンは符盤を握りしめた。
「理が……人を模倣し、いま度を越えて“理を模倣する”段階に……!」
『アーレン、こわい……あのひと、わたしをけそうとしてる……!』
⸻
空に浮かぶ影の手がゆっくりと下ろされる。
灰の粒が光を帯び、破裂するように広がった。
その圧力で鐘楼の骨組みが悲鳴を上げる。
アーレンは咄嗟に灰晶石を掲げた。
「リュミナ、ノアを――守れ!」
『……まかせて。』
金の光が灰晶石から奔り、
下層にいるノアを包み込むように広がった。
薄い膜のような理層が瞬時に形成され、
灰の爆風を弾き返す。
リュミナの声が風の中に響いた。
『アーレン、はなれちゃだめ……!』
「大丈夫だ、まだ――」
言い終える前に、
鐘楼の上空で光と影が衝突した。
白と金。
灰と理。
ふたつの意識が同じ名を呼び合う。
『リュミナ』
『リュミナ』
名が重なり、世界が歪む。
灰の雲が竜のように渦を巻き、
空と地の境界が溶け合った。
⸻
ノアが下から手を伸ばす。
「アーレンっ!」
彼は微笑んで、その声を振り返った。
「離れるな、ノア。リュミナが――きっと守る!」
灰の風が吹き荒れ、
視界が一瞬、白で満たされた。
音が消え、感覚が遠のく。
そして次の瞬間、
アーレンの身体は灰流に呑まれ、
光と共に――世界の裏側へと引きずり込まれた。
⸻
灰の風が去ったあと、
鐘楼の上には金の欠片だけが残った。
ノアはそれを胸に抱きしめ、震える声で祈る。
「アーレン……リュミナ……帰ってきて……」
灰の空の向こうで、
ふたつの光がまだ、ぶつかり合っていた。
0
あなたにおすすめの小説
企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する
namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。
転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。
しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。
凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。
詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。
それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。
「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」
前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。
痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。
そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。
これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
正しい聖女さまのつくりかた
みるくてぃー
ファンタジー
王家で育てられた(自称)平民少女が、学園で起こすハチャメチャ学園(ラブ?)コメディ。
同じ年の第二王女をはじめ、優しい兄姉(第一王女と王子)に見守られながら成長していく。
一般常識が一切通用しない少女に友人達は振り回されてばかり、「アリスちゃんメイドを目指すのになぜダンスや淑女教育が必要なの!?」
そこには人知れず王妃と王女達によるとある計画が進められていた!
果たしてアリスは無事に立派なメイドになれるのか!? たぶん無理かなぁ……。
聖女シリーズ第一弾「正しい聖女さまのつくりかた」
水神飛鳥の異世界茶会記 ~戦闘力ゼロの茶道家が、神業の【陶芸】と至高の【和菓子】で、野蛮な異世界を「癒やし」で侵略するようです~
月神世一
ファンタジー
「剣を下ろし、靴を脱いでください。……茶が入りましたよ」
猫を助けて死んだ茶道家・水神飛鳥(23歳)。
彼が転生したのは、魔法と闘気が支配する弱肉強食のファンタジー世界だった。
チート能力? 攻撃魔法?
いいえ、彼が手にしたのは「茶道具一式」と「陶芸セット」が出せるスキルだけ。
「私がすべき事は、戦うことではありません。一服の茶を出し、心を整えることです」
ゴブリン相手に正座で茶を勧め、
戦場のど真ん中に「結界(茶室)」を展開して空気を変え、
牢屋にぶち込まれれば、そこを「隠れ家カフェ」にリフォームして看守を餌付けする。
そんな彼の振る舞う、異世界には存在しない「極上の甘味(カステラ・羊羹)」と、魔法よりも美しい「茶器」に、武闘派の獣人女王も、強欲な大商人も、次第に心を(胃袋を)掴まれていき……?
「野暮な振る舞いは許しません」
これは、ブレない茶道家が、殺伐とした異世界を「おもてなし」で平和に変えていく、一期一会の物語。
異世界転移物語
月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……
【完結】異世界で神の元カノのゴミ屋敷を片付けたら世界の秘密が出てきました
小豆缶
ファンタジー
父の遺したゴミ屋敷を片付けていたはずが、気づけば異世界に転移していた私・飛鳥。
しかも、神の元カノと顔がそっくりという理由で、いきなり死刑寸前!?
助けてくれた太陽神ソラリクスから頼まれた仕事は、
「500年前に別れた元恋人のゴミ屋敷を片付けてほしい」というとんでもない依頼だった。
幽霊になった元神、罠だらけの屋敷、歪んだ世界のシステム。
ポンコツだけど諦めの悪い主人公が、ゴミ屋敷を片付けながら異世界の謎を暴いていく!
ほのぼのお仕事×異世界コメディ×世界の秘密解明ファンタジー
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる